有害な「太陽紫外線」
オゾン層の減少に伴い、地上に届く太陽紫外線の量が年々増加しているといわれています。
日焼けは皮膚の老化を早め、皮膚細胞の遺伝子DNAにたくさんの傷をつけます。
日常浴びている量の紫外線でも、皮膚の免疫力を低下させてしまい、ウイルスやカビによる感染症にかかりやすくなるといわれています。
幼児期の「紫外線被爆」
子供のころからの日焼け予防が、大人になってからの皮膚の老化を防ぐことに大きく関係します。皮膚ガンになるかどうかは18歳までに浴びた太陽紫外線(主にUV−B)の量に左右されるという意見もあるくらいです。
以前の母子手帳には「日光浴をさせましょう」と書かれていましたが、現在は「外気浴」に変わっています。
「太陽紫外線」のメリットは?
紫外線を浴びることのメリットとしてビタミンDの生成があげられますが、その生成に必要な時間はわずか10分〜20分程度で、しかも手の甲や顔だけの紫外線被爆でも十分といわれています。
それ以上浴びることは生物学的にはむしろデメリットとなってしまいます。
また、ビタミンDが不足すると「くる病」になるといいますが、太陽光にまったくあたらない「色素性乾皮症」の人でもビタミンD不足というデータはありません。現在では食べ物からの 栄養で十分といえるでしょう。
大切な「紫外線対策」
現在の子供たちが大人になるまでに浴びる紫外線の量は、今の大人よりはるかに多くなることでしょう。豪州やニュージーランドの小学校では日焼け止めクリームやサングラス使用を義務化している地域もあり、11:00〜14:00の間の戸外活動を禁止している地域もあります。
日本でもこのまま紫外線が増加していけばこのような対策が必要になってくるでしょう。
具体的な紫外線対策としては、
- 天気の良い日は帽子をかぶる。
- 長時間炎天下での戸外活動を控える。
- 日焼け止めクリームをぬる。
SPF値が大きいものほど紫外線カットの効果がありますが、塗りムラがあると効果がありませんので、塗り方にも気をつけましょう。
1日のうち最も紫外線が強い時間は10:00〜14:00の間で、1日の紫外線の8割がこの時間に集中します。