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仏花に適したお花 お供え花の種類
仏花は、仏壇や仏教寺院で故人や仏像に対して敬意や哀悼の気持ちを表すために供えられる花という意味を持ちますが、もちろん広くお供えのお花として用いても問題ありません。適切なお花を選ぶことで、心を込めたお供えができます。以下では、仏花に適したお花について解説します。
1──菊(キク)
仏花の代表格としてまず名前が挙がるのが菊。伝統的な花で、特に日本人にとってはなじみが深いと思われます。同時に花もちがよいという特徴を持っていることから、人気のお供え花として重用されていることはご存じだったでしょうか。季節を問わずに豊富に栽培され、多くの色や形が存在するのも嬉しいポイント。特に白や黄色の菊は仏花として好まれ、清浄さと尊厳を表現するために用いられます。
2──百合(ユリ)
次に広く知られている仏花は百合かもしれません。百合は清潔さと高貴さを表現する花であり、仏花としても適しています。百合の花言葉には「純粋」「尊厳」「神聖」などが含まれていて、故人への敬意や祈りの気持ちを込めて選ばれることも多いようです。花弁がはっきりとした輪郭を持っていることから、見た目にもお供え花として人気が高い品種ですね。
3──蓮(ハス)
蓮は仏教の象徴的な花であり、仏花に最もよく使用されるお花の一つです。蓮は池や湖に生え、その特徴は泥から清らかな花が咲くこと。このため、古くから悟りや浄化の象徴とされ、近年でも変わらず仏花として活用される人気を得ています。
4──松(マツ)
松は常緑の木であり、長寿や不滅の象徴とされます。仏教では、故人の霊を守る存在として松が用いられます。仏壇や仏堂には、松の枝や松の葉を供えることが一般的です。また、松の香りは清々しく、心を落ち着かせる効果もあります。近年では仏花に葉を添えたお供え花としてのアレンジメントも目にしますね。
5──桜(サクラ)
桜は日本の国花であり、その美しさから仏花としても一般的に用いられます。春の訪れや命の儚さを象徴し、故人への哀悼の意を表現します。桜の花びらは清楚で美しいため、仏花としてふさわしい存在感を持っています。ただし、近くに生えている桜の枝葉を折るなどは絶対にNG。お供え花/仏花としてあらかじめ準備するとよいでしょう。
これらお供えの花は、仏花としての意味や象徴性を持っており、故人への哀悼や敬意を表現する供花に適しています。ただし、仏教の宗派や地域によって好まれるお花が異なる場合もありますので、その点を考慮して選ぶことが重要です。お供えする際には、鮮度の良いお花を選び、清潔な状態で整えることも大切です。心を込めて選ばれた仏花は、故人への深い思いを伝える手段となります。