spacer

切れ味の良さで
仕上がりと作業効率がアップ!
アルティメットニッパーは、ゲートカットに特化して「究極の切り口」を追求したニッパーです。
Φ3mmほどのランナーをスライスカットしてみると、スルスルと刃が入っていき、ほとんど音もなく切り終わります。
アルティメットニッパーの切り口
切れ味がいいので、デザインナイフで削いだような滑らかな切断面を得られ、プラスチックの白化(断面が白くなってしまう現象)を最小限に抑えます。

一般的なニッパーに比べると切断跡が断然きれいなので、プラモデルを塗装せずに完成させたい人にもオススメです。
一般的なニッパー(ここでは「GN-125」を使用)との切れ味の比較 ニッパーの切れ味比較
塗装する人にとっても、パーツに刃を沿わせてゲートを残さず切っても切断跡がえぐれないので、ヤスリやナイフによるゲート処理が最小限で済み、大幅な時間短縮ツールとして活躍します。

細かいパーツを切り出す際にも、パーツがパチンと飛んでいくことが少なく、飛んで行ったパーツを探す手間からも解放されます。
小さなパーツを切る
力を入れずにスッと切れるので、長時間の切断作業でも疲れにくいです。
Φ3mmのプラスチックを切る際の力の目安は2kg以下です(一般的なニッパーは3.5kg~10kg)。

切れ味を追求した「切刃」と「片刃構造」
アルティメットニッパーの驚異的な切れ味を生み出しているのが、薄く研ぎ澄まされた「切刃」(きりば)と、よりきれいに切るための「片刃構造」です。

◆職人技による超極薄の「切刃」
アルティメットニッパーの命ともいえる、ナイフのように薄く鋭利な「切刃」。
この「切刃」は、刃物で有名な新潟県「燕三条」の職人が、1本1本丁寧に刃付けと刃研ぎを行うことで生み出されています。
職人
薄い切刃

◆きれいに切るための「片刃構造」
きれいな切断面を得るために、アルティメットニッパーは「片刃構造」を採用しています。
「片刃構造」とは、刃の一方を「切刃」とし、もう一方を「まな板刃」とする構造です。
切れる刃(切刃)が片方にしかないので「片刃」と呼びます。
片刃構造
「まな板刃」が切断対象をしっかりと保持し、グリップを握った力がダイレクトに「切刃」を動かす力に変わります。
また、幅広の「まな板刃」が底面から支えるので、切断時の変形を最小限に食い止めることができます。

▌片刃構造がきれいに切れる2つの理由
なぜ「片刃構造」にすることできれいに切れるのか、その理由は大きくわけて2つあります。

【理由1】切断跡を目立たなくできる
一般的なニッパー(「両刃構造」)は、グリップを握ると両方の「切刃」が対象に切り込んでいきます。
結果、切断跡が切断対象の中央付近にできるので目立ちます。
両刃で切る

一方、「片刃構造」の場合、「まな板刃」には刃がないため、グリップを握ると「切刃」のみが対象に切り込んでいきます。
その結果、切断跡が片方の端に寄り、目立たなくなります。
片刃で切る

【理由2】「切刃」を薄くできる
一般的な「両刃構造」のニッパーは、2枚の「切刃」が噛み合う構造です。
刃と刃の頂点で噛み合うことは困難なので、2つの「切刃」を異なる角度にすることで噛み合いやすくしています。
両刃の刃先

ただし噛み合うといっても、「両刃構造」は、切刃同士が接触したタイミングで切断するのではなく、切刃同士が接触する前に対象を切り離す仕組みになっています。
これは、切刃同士が接触したタイミングで切断する構造だと、切ろうとして強くグリップを握った際に刃同士が当たってしまい、刃がすぐに痛んでしまうためです。
そこで、切刃同士が接触する前に対象を刃から離れさせ、刃の負担を軽減しています。ニッパーで切った際の「パチン」という音は、対象が刃離れしたときの音です。
両刃の刃離れ

「両刃構造」は切っている途中で刃離れさせるので、その際に衝撃が起きやすく、ゲートを残さないように刃をパーツにピッタリ沿わせて切ると、切断跡がえぐれてしまうことがあります。
えぐれ

衝撃を抑えるためには、「切刃」を薄くして切れ味を上げる方法が考えられます。
しかし「両刃構造」は両側から楔(くさび)を打ち込んで切断するようなものなので、あまり刃を薄くすると刃離れが起きにくくなり、刃がすぐにダメになってしまいます。
「両刃構造」では「切れ味」を追求することが難しく、その結果、きれいな切断面を得ることも難しくなります。

一方、「片刃構造」であれば、「切刃」が「まな板刃」に接触したところで切断するので、刃離れのための厚い楔形状にする必要はありません(薄くしすぎると折れやすくなるので、ある程度の厚みは必要ですが)。
純粋に切れ味を追求しやすいため、アルティメットニッパーでは「片刃構造」を採用しています。

確実に切るための「まな板刃」
アルティメットニッパーの「まな板刃」は、「切刃」よりもわずかに張り出しています。
そのため、切断面にごくわずかですが段差があります。
まな板刃の張り出し
これは、切断面をフラット(段差がない状態)にすることよりも、「確実に切る」ことを優先したための仕様です。
どんなニッパーでも、使用していると徐々にガタが出てきます。
「まな板刃」と「切刃」がフラットな状態になっていると、わずかなガタでも「切刃」が「まな板刃」から外れてしまいます。
ガタでまな板から外れる
そうなると、きちんと切れなくなったり、最悪の場合は刃折れの原因になったりします。

そこで、刃を閉じたときに「切刃」が「まな板刃」の中心に来るように調整することで、多少のガタが出てもきちんと切りきれるようにしています。
まな板から外れない

一方、「まな板刃」と「切刃」の面がフラットではない構造のため、両方の刃をパーツに密着させてゲートを残さず切ろうとしても、切り残しができやすいということになります。
切り残し
▌ゲートを残さず切る方法
アルティメットニッパーは「まな板刃」が「切刃」より張り出しているため、ゲートを残さず切ろうとして刃をパーツに密着させて切っても、「まな板刃」が張り出している分、切り残しが出やすいという特徴があります。
切り残ったゲート

そこで、最初にゲートを多めに残しながらパーツを切り出し、次に「切刃」だけをパーツに沿わせるように切ることで、ゲートをきれいに削ぎ落とすことができます。
ゲートの切り方

実際のパーツでやってみると、このようになります。
実際にゲートを切ってみる

◆豆腐を切るようなイメージで切る
勢いよくグリップを握って切ると、切刃のスピードが上がり、瞬間的に切断対象に負荷がかかります。この負荷がパーツの白化の要因のひとつです。
白化をさせないように切るコツは、スーッとナイフで削ぐように切ることです。
力を入れるタイミングとしては、ちょうど、手のひらの上で豆腐を切るようなイメージです。
豆腐切り

◆切刃だけを動かして切る
まな板と包丁の関係で考えると、まな板が動かないほうが安定して切ることができます。
アルティメットニッパーでも同様に、「まな板刃」を固定して「切刃」のみを動かすようにすると、よりきれいに切れます。
持ち方に決まりはありませんが、「まな板刃」を動かないようにする持ち方としては、次のような方法があります。
切刃だけ動かす持ち方


各部の機能
◆開き過ぎ防止ピン
刃の開き過ぎでバネが外れるのを防ぎます。
開き過ぎ防止ピン
従来の金属製のピンから樹脂製のピンに変わりました。
ぶつかるなどしてピンが穴に押し込まれてしまうことがなく、テーパー形状のピンによって今まで以上に抜けにくくなっています。

◆刃折れ防止ストッパー
力の入れすぎで刃が折れるのを防止します。
刃折れ防止ストッパー
きれいに切断するためには、しっかりと「まな板刃」に「切刃」が当たらなければいけないので、軽く刃を閉じただけではぶつからないくらいの、わずかな隙間が設けてあります。
ストッパーの隙間
ストッパーは、「これ以上握ると刃が折れる」というギリギリのところで機能するようになっています。

◆従来より広めの先端
以前のアルティメットニッパーの中には先端が細い仕様がありましたが、現在の仕様は、意図的に先端を広くしてあります。
過去、先端が細い仕様で刃を折ってしまわれるお客様が多かったので、折れにくくするためにあえて先端を幅広にしています。
広めの先端
※都度、改良を重ねており、予告なく仕様が変更になることがあります。ご了承ください。

品質表記
  • 材質:特殊工具鋼(神戸製鋼所製)
  • 全長:約120mm
  • 重量:約60g
  • 刃部硬度:HRC58以上
  • 片刃仕様
  • 刃折れ防止ストッパー
  • 開き過ぎ防止ピン
  • バネ付き
  • ソフトグリップ
  • オリジナルニッパーキャップ付属

切断能力
  • 対応素材:プラスチック(PS樹脂、PP樹脂、ABS樹脂、PE樹脂)のみ切断可。
  • 切断能力:Φ3mm以下の対応素材のみ切断可。ただし透明・半透明のPS樹脂は硬いため、Φ1mm以下に限定。

注意事項 -caution-
切れ味を重視した繊細なニッパーですので、使い方を誤ると刃が欠けたり折れたりすることがあります。
ケガをしないためにも、下記の注意事項を守ってご使用ください。
  • 弱い力でも切れますので、必要以上に強い力で握り込まないでください。
  • 先端に行くほど刃が薄くなり折れやすいので、できるだけ刃の真ん中付近で切断してください。
    先端使わない
  • 切断中や、切り終わってランナーから刃を離すときに、刃をねじらないでください。ねじると負荷がかかり刃が折れます。
    ねじらない
  • 刃の長さに収まらないものは切らないでください。刃の途中の一点に負荷がかかり、折れたり曲がったりします。
    おさまるように
  • 切断能力を超える太さのプラスチックや、対応していない素材(金属、レジン、紙、etc...)の切断には使用しないでください。
  • プラ板カット、タグのカット、パーツの切断、ダボ切りなどの用途には使用しないでください。
    切ってはいけない箇所
  • 使用中や使用後は、歯ブラシ(刃ブラシ)などで刃に付いた切りくずを取り除きましょう。
    刃に切りくずが残ったまま切断すると、必要以上に負荷がかかり、破損の原因になります。
    特に刃の根元に切りくずが挟まったまま使用すると、可動部のガタツキが起きやすくなります。
    切りくず
  • 「切刃」の刃先には、直接手を触れないでください。「切刃」は鋭利な刃物ですので、ケガのおそれがあります。
  • 皮脂はサビの原因になります。金属部分に直接触った場合は、指紋などをきれいに拭き取り、防錆油を塗ってください。
    湿気もサビの原因となるので、梅雨時などもこまめに油を塗ってください。
  • 可動部の潤滑性能が落ちると軸が摩耗し、ガタつきによる切れ味の低下につながります。
    可動部には定期的に潤滑油を差すようにしてください。
    ニッパーのメンテナンスには「ゴッドハンド ニッパーメンテナンス油セット」が便利です。
    防錆油と潤滑油の他に、紙ウェスや刃ブラシも入った便利なセット。オリジナルステッカー付きです。
  • 安全のため、保護メガネを着用してご使用ください。
  • 切断物が飛ぶおそれがあります。周りに人がいないこと、壊れやすいものがないことを確認してから作業をしてください。
  • 小さなお子様の手の届かないところに保管してください。
    使用していないときは付属のニッパーキャップを付けるなどして、安全に留意してください。

アルティメットニッパーQ&A
  • プラモデル初心者ですが大丈夫でしょうか?
  • 使い方さえ気を付ければ、初心者の方でも大丈夫です。切断面がきれいなので、ほぼヤスリやデザインナイフによるゲート処理が必要ありません。塗装などを行わない、いわゆる「パチ組み派」の方にもオススメです。
  • プラ板などの板材を切っても大丈夫ですか?
  • あくまでも、プラモデルのゲート・ランナー専用ニッパーですので、プラ板やランナータグなどの切断には使用しないでください。特に、刃の長さに収まらないものを切ると、刃が折れるリスクが高くなります。棒状のプラスチックでΦ3mm以下の切断に限定してご使用ください。
  • 透明パーツの切り出しに使っても大丈夫?
  • 透明・半透明のPS樹脂は通常のPS樹脂よりも硬いので、Φ1mm以下のゲート切断にのみご使用ください。その場合、きれいに切ることができます。
    透明・半透明のランナーやΦ1mmを超える太いゲートなどは切断能力を超えますので、切らないでください。
  • 普段のお手入れは必要ですか?
  • 使用中・使用後ともに、歯ブラシ(刃ブラシ)などでこまめに切りくずを取り除いてください。切りくずが可動部に入ったり、刃に付いたままだと、故障の原因になります。
    また、使用後は可動部に油(潤滑油やミシン油など)を差すようにすると、切れ味低下の原因となる可動部のガタを抑えることができ、サビの予防にもなります。末永くご愛用いただけるように、メンテナンスをお願いいたします。
    ニッパーのメンテナンスには「ゴッドハンド ニッパーメンテナンス油セット」が便利です。
    防錆油と潤滑油の他に、紙ウェスや刃ブラシも入った便利なセット。オリジナルステッカー付きです。
  • 左利きなんですが…使いにくくないですか?
  • アルティメットニッパーの片刃仕様は、基本的に右手で持った場合に、「切刃」が上、「まな板刃」が下に来るようになっています。そのため左手で持つと、「切刃」と「まな板刃」の上下が逆になり、違和感を感じるかもしれません。
    「切刃」と「まな板刃」が逆になっている、左手仕様のアルティメットニッパー、SPN-120-Lもラインナップしています。
  • 自分のアルティメットニッパーはこのサイトの商品画像とちょっと違うんだけど…
  • 申し訳ございません。アルティメットニッパーは一品一品、職人が手作業で仕上げているわけですが、その製造過程で「もっと改善できる点」が見つかった場合、予告なく小さな変更を行っています。
    そのため、ご購入いただいた商品の形状や仕様が、このサイトの商品画像と異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。
  • 刃が折れるのが怖くて使えない…
  • 繊細な工具なのは確かですが、正しくご使用いただいている限り、折れないように作ってあります。恐れず、注意事項を守ってご使用ください。