憧れのウィッチフォード 英国製テラコッタ

Handmade
​​​​​​​at Whichford Pottery

― 品質へのこだわり ―

「なんでこんなに高いんですか?」
こんなご質問を、時折お客様よりいただきます。確かに同じサイズのタイ・ベトナム製や中国製の鉢なら価格は2~3割、安いものでは半額ほどにまで下がります。同じ素焼きの鉢なのに、何故こんなにも値段が違うのか…。「どうして?値段が安いほうが多くのガーデナーの手に渡るのに」と思われる方もいらっしゃるかと思います。

しかし、これらのことには、実はウィッチフォード社のテラコッタだからこその理由があります。
誰もが憧れる植木鉢
ウィッチフォード・ポタリーは英国の伝統的な鉢を復活させ、守るために、1976年にジム・キーリングによって設立されました。それ以来、世界で類のないフラワーポットを作り続けています。

現在は英国のコッツウォール地方・ウィッチフォードにて製作に取り組み、英国における伝統的なデザインと手法を守りながら常に新しいデザイン・技術・鉢の使い方を提案し続けています。

本国イギリスのみならず、日本でもガーデニング雑誌「BISES」で特集が組まれるなど、世界中で高い人気を誇るポタリーです。
故郷 イギリスでも大きな注目を集めるウィッチフォード社のテラコッタ。 2008年のチェルシーフラワーショウのブースにもたくさんの人々の姿が見られました。
ガーデニング誌「BISES」でも大きく特集が組まれ、日本国内においても高い支持を得ています。
植木鉢を通して、心豊かな社会・暮らしが生まれる。
ウィッチフォード社製品の大きな特徴は、「全ての工程がハンドメイドで行われている」ということ。手間がかかり、大量生産もできないハンドメイドにこだわる理由は2つあります。

ひとつは、ひとつひとつの鉢に個性が生まれ、世界に2つと同じ鉢がないこと。ウィッチフォード社のポッター(陶芸家)たちは、それぞれ独自の作風を持っています。例えば鉢の縁やくびれにこだわったり、少し背を高くしたり、どっしりとした重みを出したり…。また、ろくろを回すときの鉢の内側の線、鉢の装飾時にできる指のあと、はけによってできる線、そして鉢を作る際にできるたくさんの指のあと、といったそれぞれのポッターによって生まれる模様にも価値があります。こうしたポッターの好みや手作りによって生まれる偶然の模様によって、同じ鉢でもそれぞれの違いが出てきますが、そのひとつひとつをウィッチフォード社のオーナー ジム・キーリングは尊重し、受け入れ、あまり型にこだわることはありません。

もうひとつの理由は、ハンドメイドによって育まれる、心の豊かな社会です。 一人一人のポッターが心を込めて自分の作品に責任を持ち、常に自分の力を試しながら、他のメンバーの姿からも学んでいきます。それがウィッチフォードポタリーの世界です。

ポッターの過程は、ロングトム、ハーフポット、シードパンなどのトラディショナルなスタイルのものから始まり、装飾によってごまかされることのない“鉢本来の姿”、“伝統的なもの”がどんなものであるかを簡単に理解できる仕組みとなっています。ウィッチフォードの研修生はクラフトというものがどういうものかをさまざまな角度から学び、基礎課程4年、さらに3年の研修を経て、最大級のポットを作るようになります。そしてその後7年の研修を経て、ようやく一人前のポッターとなります。

ウィッチフォード社製品の価格が高い理由、そして値引きができない理由はここにあります。 全ての工程を手作業で行うため大量に生産することができず、希少性が高いこと。 さらに、現在英国において伝統的な鉢を作り続けているのはウィッチフォード社のみで、その技術を修得した職人たちの手によってしか生み出されないため文化的価値も高いこと。

当店では、ウィッチフォード社製テラコッタを呼ぶ際に「憧れのウィッチフォード」という言い回しを使います。 気品漂う佇まい、彫刻のような美しい装飾、その存在感は芸術品そのもの。 見た目だけでなく耐霜性にも優れ、さらに底穴を大きくして植物が元気に育つよう配慮されているのもウィッチフォードならでは。

高い品質と美しい姿には、全ての工程において妥協を許さない職人の誇りが表れているようです。

世界にひとつの鉢ができるまで

成形・装飾や焼成はもちろん粘土作りに至るまで、手作業で行われます。 一度に大量に作ることはできませんが、全ての工程が熟練の職人の手によって丁寧に仕上げられます。
粘土の準備

イギリス国内では、全ての鉢に10年間の防霜保証がされています。寒さに強い理由は、この粘土にあります。

2人の粘土職人の手によって、3種類の鉢が特別な割合でブレンドされ、不純物を取り除くなどの複数の過程を経て、高品質の粘土が作り出されます。

メインとなる原料は、地元ウィッチフォードで取れる粘土。この粘土は焼くと濃いオレンジ色になります。ウィッチフォードならではのこのオレンジ色はジム・キーリングのこだわりであり、緑色が中心となる庭の配色のポイントとなって植物を引き立てる働きがあります。

この粘土だけでは形成力が不十分なため、乾燥時にヒビがはいったり焼成時に形が歪む可能性があります。そのため鉢の乾燥を早め、均等に焼き上げるように、乾燥しやすいスタッフォード州の耐火粘土を、そしてこの粘土の切れやすく伸びにくい欠点を補うために、テムズ川流域の弾力性と保水性に優れた粘土を加えます。

こうして完成した粘土からウィッチフォードの鉢が作られます。

成形

経験を積んだろくろ工によって、ひとつずつ丁寧に作られます。

こちらの写真は、上下のパーツを組み合わせて形成しています。大きな作品は2つ以上のパーツから形成されるため、まずろくろの上で土台になる部分が作られ、別で作られた上部と組み合わせる高度な技術を要します。

作品の多くはろくろ上で作られますが、より複雑な作品を作る際には、ジムがデザインした石膏の型に粘土を巻き込んでかたどる、「押し型製法(ハンドプレス)」という手法が使われます。熟練の技術が必要な手法で、型から外した後に細かいデザインを加えることができるため、個性的な鉢ができあがります。

装飾

鉢はデコレーターの手によって繊細な装飾が施されます。

装飾にはいくつかの方法がありますが、基本の装飾は、ろくろ上で鉢の周りにルーレット(粘土や真鍮で出来た、回転式のデコレーション器具)で施される方法です。バクサスポットやロングトムがその装飾方法に当たります。

上の写真は、壁いっぱいに掛けられた器具と、ルーレットによって付けられた装飾。

また、リリーポットのように鉢の外側に方を押し付けて内側から指で押す方法では、後から装飾を取り付けたものに比べて、霜により剥がれ落ちる可能性が低くなります。

こちらの写真は、鉢側面に型を押し当て、内側から指で押し込みながら、装飾を付けていく様子。

ウィッチフォードを代表するバスケットシリーズは、熟練のデコレーターの手によって、帯状の粘土を鉢に網目状に貼り付けていく方法で作られます。

バスケットシリーズの模様も、網目状になるよう、一本一本つけていく、丁寧な仕事です。

乾燥と焼成

出来上がった鉢は、窯の真上にある乾燥室で数日間(大きな作品では数週間)乾かした後に窯で焼かれます。

ウィッチフォード特有のオレンジ色を出すためには1000度以上の温度が必要です。1000度以下では鉢が多孔になりすぎてしまいますが、逆に1100度でも、黒くなり、溶けて商品価値が無くなってしまう可能性があります。微妙な温度の設定、鉢の大きさに合わせた焼成時間を見極めるには長い経験が必要になります。

また、ウィッチフォード社製テラコッタの底穴が大きく作られているのは、植物の水はけを最大限に良くする、植え替えの際に根鉢を取り出しやすくする、大型の鉢を庭に置いた時植物の根が穴から地面に張り出し、十分に成長するのを助けるといった植物のためである他に、焼成時にヒビが入る可能性を最小限に抑える目的もあります。

乾燥中の鉢と、窯の中で焼き上がった鉢が積まれている様子。 乾燥させた鉢を、スペースに無駄の無いよう積み重ねて窯に入れる作業もプロならではの技です。

これらの工程を経て、ようやく鉢が完成します。

形作られる間の指の跡やポッターそれぞれのこだわり、乾燥・焼成時の縮み具合によって個性が生まれ、同じ種類でも少しずつ違うものとなります。

ジム・キーリングは陶芸家であると同時に園芸家でもあり、植物にも精通しています。 そんな彼が作る鉢は植物の成長のことを考え、植物の良さを引き立ててより魅力的に見せてくれます。どんな植物にも、どんなシチュエーションにも対応できるバラエティ豊かな鉢たちは、ガーデニングの本場イギリスでも ウィッチフォードの鉢がこんなに素晴らしく、注目される一番の理由は、 植物を愛する人のインスピレーションから生まれた作品だからです。(英国日刊紙 ザ・タイムズ) と賞賛されています。

世界に二つと無い貴重な作品を通して、重厚な伝統と美しい英国庭園の世界をお楽しみいただけましたら幸いです。

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$GoodsPrice$円(税込)

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ウィッチフォード社製の植木鉢は、土づくり、成形、焼成、すべての作業が職人の手によるもので、ひとつひとつ生み出されます。そのため、同じ品番であっても、カタログサイズとのサイズの差異や、個体によるサイズ差、色や表情の違いが見られます。マシンメイドではない、ハンドメイドの味わいとして、ご了承いただけましたら、幸いです。

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