チェストベリーは産後うつにどうなの?

産後うつ(鬱)という辛い症状があります。

 

出産・流産・死産などのあとに無気力や無関心、絶望感などの強い精神・神経症状が1ヶ月以上の長期に渡って続きます。

産後2週間以降に発言する症状で、出産女性の10%程度で見られます。

 

この症状は重いうつに近いのですが、チェストベリーが効くんじゃないかと思って調べてみました。

この記事の目次

産後うつの原因

産後うつの原因は複合的であることが一般的です。

うつの病歴がある場合、産後うつのリスクが大きくなります。

そのほかに大きな要因としてはホルモンの変動と、ストレス(環境要因)があります。

 

ホルモンの変動

産後はプロゲステロン・エストロゲン・プロラクチン(母乳ホルモン)・オキシトシン(抱擁ホルモン)などの内分泌物質が不安定になります。

妊娠前にPMS(生理前症候群)が重いほど産後うつのリスクが高いです。

このタイプの女性はホルモンバランスの変動にストレスを受けやすいため、出産後一時的に精神・神経症状を発症しやすくなります。

さらにストレスの連鎖を起こすことで、症状が重くなりやすくなります。

また、出産前のオキシトシンレベルが低い場合も同様です。

リラックスや対象に愛情・愛着を感じさせるホルモンのオキシトシン。

このホルモンは親子関係を作り、子供の脳を発達させたり、情緒を養ったりと乳幼児期の人格形成に重要なホルモンです。

スイスのベゼル大学では、妊婦71人に対する試験において、オキシトシンの低い女性と産後うつのリスクが高まるという論文を発表しています。

引用:Plasma Oxytocin Concentration during Pregnancy is associated with Development of Postpartum Depression*1

ストレスの影響

産後と産前では環境が大きく変わります。

可愛くも手のかかる赤ちゃんが家族に加わったり、出産時の傷や体調の変化など様々なストレス要因が発生します。

これらの長時間かつ重い生活ストレスは複合・蓄積することで、無気力や鬱などの症状を感じやすくなります。

出産期の親のストレスは非常に見過ごしがちで、赤ちゃんが出来たのだからしょうがないと考える方がほとんどです。

また、相談することも難しい場合が多いので、ストレスの解消や避ける方法がなく、重篤な精神・神経症状が発生しやすくなります。

女性だけでなく、男性も産後うつになる理由はこのストレスです。

産後うつの症状

代表的な症状を抜粋します

抑うつ気分または重度の気分変動
どうしようもなく泣きたくなる
赤ちゃんとの絆が作れない
家族や友人からの孤立
食欲の喪失または過食
睡眠不能(不眠症)または睡眠過多
強い疲労やエネルギー損失
好きなことに対する興味と喜びの減少
過度な神経質とイライラ
良い母親ではないことを恐れる
無価値、恥、罪悪感または満たされない感情
明確に思考したり、集中したり、意思決定できない
重度の不安とパニック
自分や赤ちゃんに害を与える妄想
死を考えてしまう

産後うつとチェストベリー

産後うつの症状はPMS・PMDDの神経症状と似ています。

産後うつもPMS・PMDDと同じく、脳内のセロトニンやドーパミンの枯渇による症状です。

であれば、チェストベリーも有効なのかな?というのが今回のテーマです。

まずは海外の情報を探ってみました。

一般的なうつに関しては情報が多いものの、産後うつとハーブに関する情報はそこまで多くありません。

産後うつの治療における代替医療の役割
母親が受け入れやすい治療法としてのチェストベリー
オックスフォード・ブルックス大学

The role of alternative medicine in treating postnatal depression

この論文は産後うつを認めない患者に対するアプローチ方法が書かれています。

そのなかで薬でなく、身体に負担も少ないハーブとしてチェストベリーが進められていました。

その他の論文でも代替医療として進めていますが、基本的には通常のうつ(鬱)と同様の扱いの中で紹介されていました。

産後うつの薬はなにか

産後うつの治療薬はなにが使われているのでしょうか。

主な薬は抗うつ薬である。セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン/ノルアドレナリン/ ドーパミン再取り込み阻害薬(NSRI)、三環系抗うつ薬 (TCA)、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)です。


SSRI薬は脳内セロトニンのレベルに影響を与えます。
多くの処方医師にとって、これらの薬剤は、このグループの有効性および一般的安全性が高いため、第一選択となります。

Postpartum Depression Medical Author: Roxanne Dryden-Edwards, MD

  

上記の薬はPMSのうつの治療にも使用されますが、薬を好まない患者さんには、チェストベリーが自然の代替案として使用されています。

産後うつにもやっぱりチェストベリー

研究でも代替医療として紹介されており、使用される治療薬と近い機能性も完備したチェストベリー。

妊娠中は禁忌ですが、出産後の禁忌はありません。

 

産後うつで悩んでいて、なおかつ自然に体質から改善したいと考えるならば試す価値ありですね。

 

ただし、治療薬と一緒に飲んでも意味がないので、そこだけは気をつけてください。

産後うつの食事があるらしい

産後うつに関する情報を探っていて気になったものが

それは食事の方法です。

血糖値をあげない食事をしましょう。

妊娠期は子供がお腹にいる影響で食が太くなりがち。

その影響で血糖値が乱高下しやすい状態になりやすく、血糖値の影響で気分・神経障害が起こりやすい「機能性低血糖」に陥っている可能性があります。

機能性低血糖はまとめてあります。

健康的な食生活は産後うつだけでなく、プロポーションの維持にも役立ちます。

産後うつになった時、一番大切なことはあなたが助けを求めることです。

周りに迷惑をかける、甘えてるなどと思ってはいけません。

あなたが倒れたり、神経症状を常に引きずってしまっては、それこそ多くの人を巻き込んでしまいます。

いまはあなたのためにも、赤ちゃんや周りの人のためにも自分に戻る時間を作りましょう。