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guji Monthly Journal #20 / 2022fall winter

そうだウールコート、着よう。

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そうだウールコート、着よう。
どこかで聞いたようなタイトルではありますが、そろそろ冬に向けての準備を着々と進めておられると思います。

ウールコート。

ちなみに昨年12月のグジジャーナルもウールコート特集でした。
ということはつまり企画の焼き回し・・・ではなく、これからのシーズンを迎えるにあたり必要不可欠なアイテムということ 汗

gujiでは世間的に売れている時も売れていない時も、ずっと変わらず幅広いラインナップでウールコートをご用意していました。
中でもカシミアコートの品揃えは日本でも屈指だと思いますし、僕たちもプライドを持ってセレクトしています。

今回はそんなバリエーション豊かなウールコートの中から選りすぐりのものをご紹介したいと思いますので、是非お付き合い頂ければと思います。



人気ナンバーワン、日本でgujiにしか無いコートです



これまでブログやsns、動画などで何度も繰り返しご紹介しているこちら、今年で3年目となりましたTAGLIATORE(タリアトーレ)。

従来のチェスターに僕たちなりのアレンジを加え、形作った別注コート。
具体的には前後身幅と肩幅の調整、袖を前振りに、日本人の体格に合わせてリモデルしています。

さまざまな名作チェスターを経験してきたバイヤーが、この価格で実現できる全てを盛り込み作り上げたモデル“C-GUJI”。
ベースとなったインラインモデルのパターンがあったからこそ、修正がスムーズでコストの削減にもなりました。

本当によくできていて、コートらしく着るも良し、ジャケットライクに着るも良し。
お勧めしたいウールコート一番手はこれ以外には考えられません。


シンプルに美しいシングル、にわかに注目を集めるグラマラスなダブル



アップデートせずにリピートオーダーを続けているということは、それだけ市場に、つまりお客様のニーズに合致し続けているということ。
加えてそれが数年単位で続くということは、型としてトレンドを超えた普遍性があり、一つの完成形にたどり着いているように思います。

ということで2022F/Wシーズンよりダブルブレストもプラス。
シングルのシルエットをベースに打ち合わせをダブル仕様に変更し、ラペル幅と角度、ゴージの高さにこだわりました。

色のバリエーション、素材のバリエーション共に過去最高のラインナップになっていますので、是非ご覧いただきたい一着です。


【TAGLIATORE ウールカシミア シングルをもっと詳しく見る】


【TAGLIATORE ウールカシミア ダブルをもっと詳しく見る】


【TAGLIATORE カシミア シングルをもっと詳しく見る】


【TAGLIATORE カシミア ダブルをもっと詳しく見る】



大人が着られるリラックスシルエット



このコートも初めて見た時は衝撃でした。
シングルのOSTUNIオストゥーニ、ダブルのBRINDISIブリンディジ。

Hevo(イーヴォ)は決してポッと出の新興ブランドではなくそれなりに歴史のあるファクトリーブランドですが、ガラッとテイストを変えた提案には驚かされました。

実際に袖を通してみると、肩の落とし方、ドレープを効かせられるゆとりの取り入れ方、シルエットを美しく描くメルトン素材の杜チョイスなど、全てが繊細な計算によって作られていることがわかります。
少しエッジが効いていますがビジネスにも使える仕上がりになっていますので、こちらも是非候補にお入れください。


シングルはチェスター感覚で、ダブルはここにしか無いムードを楽しんで



クラシコシルエットとは一線を画す、程良いAライン。
完璧にデザインされたゆとりと落ち感を味わっていただけます。

Hevoはカジュアルに着ると明確に抜け感が生まれ、ドレスに着るとトレンドを内包したクリーンさを漂わせます。
特にダブルはその傾向が強く、早くから有名セレクトショップのバイヤーがこぞって着ていたことからも完成度の高さがうかがえますね。

こちらもタリアトーレ同様ベーシッククオリティのウールと、トップクオリティのカシミアでご用意。
色バリエーションもかなりですので、必ずお気に入りの一着をお探しいただけるはずです。


【Hevo ウールナイロン シングルをもっと詳しく見る】


【Hevo ウールナイロン ダブルをもっと詳しく見る】


【Hevo カシミア シングルをもっと詳しく見る】


【Hevo カシミア ダブルをもっと詳しく見る】



カマは浅く、イセコミは多く



正統派チェスターの完成形として、上質なカシミア素材でのみご用意しているRING JACKET(リングヂャケット)のチェスターも今年は2生地2色で、隙のない布陣となりました。

ビジネスシーンを中心に想定していますので、決して奇をてらったものづくりは行っておりません。
名門メーカーのファブリックをベーシックカラーに絞って採用しており、仕立てへのこだわりも申し分なし。 特に評判が良いのがフィット感が強いのに窮屈に感じない腕周りですね。


ここでタイトルに戻りますが、リングヂャケットのコートはアームのカマ位置が浅く、脇にグッと入り込むことでフィット感を高めています。
加えてイセコミ部分のイセ量の多さ。

さっきから出てくる“イセコミ”って何なの?といいますと、簡単に言うと長さの違う二枚の生地を、長さの短い方に合わせて縫製する事。
例えば、20cmの生地と23cmの生地があったとすると、縫製面の長さが20cmなるように縫いこむことを“イセコミ”といいます。

23cmの生地を細かくつまみ込むように20cmに合わせますので、生地に膨らみが生まれます。
それが、腕や肩を動かしても窮屈感を感じさせないゆとりの部分になるわけでして、着心地の向上には欠かせないテクニック。

そのイセコミの分量が多く、且つスッキリとしたシルエットに見せることが出来るのがRING JACKETが世界に誇る技でして、このイセコミの素晴らしさを体感すると、もう細いだけのコートに戻れなくなるはずです。


誠実さのロロピアーナ、色気のコロンボ



イタリアが誇る高級ファブリックメーカーであるLoroPianaロロピアーナ社とCOLOMBOコロンボ社。
こちらの生地を用いてguji別注コートは作られています。

どちらも上質なカシミアであることに違いはありませんが、風合いに少し違いがあります。

ロロピアーナ製はやや毛足が短く、しなやかなタッチで落ち着いた表情。
艶感は控えめで、ビジネスシーンで誠実で着実な印象を感じさせるイメージでしょうか。

対してコロンボ製は気持ち毛足が長く、艶やかな起毛感がある華やかな表情。
決して派手で悪目立ちするというわけではなく、上品さを根底に感じさせるエレガントな色気があります。

どちらも素晴らしい生地ですが、お好みでお選び頂ければと思います。


【LoroPiana カシミアチェスターをもっと詳しく見る】


【COLOMBO カシミアチェスターをもっと詳しく見る】



驚きの軽さとエレガンス、Belvest(ベルベスト)



コートのラインナップを考える上で絶対に外せない、イタリアが誇るスペシャルブランドBelvest。
JACKET IN THE BOXに代表される軽量仕立ての概念がコートにも取り入れられ、活かされているのがこのダブルコートです。

ポロコートをデザインソースに、特徴的なディティールをそぎ落とすことでチェスター感覚で着られるようアレンジ。
そうです、ポロコートといえばのターンナップカフやフレームドパッチ&フラップポケットをシンプルにアレンジ、これがとても都会的でスマートな印象を漂わせます。

単体での防寒性という意味ではそこまで高いわけではありませんが、ビジネスシーンにおいては暖かすぎると逆に困ることもしばしば・・・。
優雅でエレガントなルックスを楽しんで頂くのに丁度良い塩梅かと思います。


ここにしかないであろう、スーパーなダブルフェイス生地



ながらくgujiでリピートオーダーを続けているウールカシミアフランネル、今回の入荷で一旦終了という話。
というのも、実はguji用に表裏の配色を決めて作って頂いた生地なので、それがなくなったので終わりです・・・と。

現状はかなりコストが上がっているので再度作るというのも現実的ではないらしく、泣く泣く廃番ということになりました。
代わりといっては何ですが、甲乙つけがたい素晴らしい生地が見つかりましたので、今シーズンは初めて二本立てでのご用意になっています。

それが、SUPER180'sウールフランネル。

もはやカシミアよりも繊維が細いのでは・・・というくらい希少な糸を用いて贅沢にダブルフェイスに織り上げている、スーパースペシャルなファブリック・・・。
このクラスの生地をラインナップ出来る事自体が特別ですし、それを美しく仕立てられるところがBelvestの素晴らしさ。

異次元の・・・というとアレですが、従来のコートの概念を覆す驚きの着心地をお確かめ頂ければと思います。


【Belvest ウールカシミアフランネルをもっと詳しく見る】


【Belvest SUPER180'sフランネルをもっと詳しく見る】



ジャパンブランドも要注目です



イタリア語で『物語』を意味するブランドla favola(ラファーヴォラ)。

その時点で詩的といいますか叙情的であるわけですが、デザイナー平氏が生み出す美しいデザインとシルエットはトレンドを感じさせる部分もありますが、それはあくまでも要素の一つであって本質的にはオリジナリティのあるラインが作り込まれています。

代表的なアイテムはこちらのラップコートでしょう、フロント部分には留めるボタンが付けられておらず、ベストでギュッと絞って着るスタイル。
そうすることで胸元にはボリュームが、ウエストはグッとシェイプされた見え方に。
時代が変わっても男性の美しさの根本は変わりませんので、その普遍的な部分が形作られています。

もちろんベルトを結ばずにガバッと着るのも◎。
気軽に着るも良し、恰好をつけるのも良しなコートです。


クラシックにも、エレガントにも、カジュアルにも


ラップコートは文字通り体に巻き付けるように生地を用います。
包み込むように優しい生地を用いるか、仕立て映えする華やかな生地を用いるかで印象は大きく変わるんですが、今回gujiでセレクトした生地は非常にクラシックです。

一方はヘリンボーン、もう一方はビーバー。
ちなみにこのビーバーはそこまで毛足が長くありませんので、フランネルに近い・・・といいますか、ほぼフランネルな感じです。

程良いコシ感があることでシルエットが美しく表現され、立体感が生まれます。
よりクラシカルならヘリンボーン、上品にはビーバー。
ドレスからカジュアルまで、幅広く合わせて頂けるコートです。




ちなみに個人的に好きなポイントが背中部分のアンブレラヨークを深くとっているところ。
ウエストを絞った時にこのヨークがグッと浮き上がり、背中に丸みが付くんですがそれが凄く恰好良いんです。


男の背中には色気が宿る・・・、それを地で行くコートかと。


【la favola ヘリンボーンラップコートをもっと詳しく見る】


【la favola ビーバーラップコートをもっと詳しく見る】



最後に

という事でここまで書いてきて思った感想は「やっぱり去年とそんなに変わっていない・・・」です。

でも、ここはモードの世界ではではありません。
gujiの取り扱う商品の多くは“クラシコイタリア”をベースにしたテイストの物ですので、そんなすぐに、コロコロと雰囲気が変わられるとそちらの方が困ってしまいます。

今年買った物は来年も問題なく着られますし、昨年の物は今年はもちろんのこと、来年も十分使って頂けるというのがこの世界の常識。
「良い物を大事に長く着続ける」というサステナブルの観点から見ても、これらのコートは自信をもっておススメで着るものになります。

もしお時間がございましたら、是非店頭でいろいろと着比べて頂ければと思います。

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