『田野浩志の'そうだ スーツ、着よう'』Vol.25

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「そうだスーツ、着よう。」でお馴染み?実は15年振りにゴルフを再開すべく、先日クラブを購入してしまった田野です。


↑の写真はクラブを購入しに行った時の僕のインスタグラム(汗)

15年振り?何故?と思われるかもしれませんが、疚しい気持ちはもちろん微塵もございません。

ただゴルフ女子の人口の急激な増加は噂では聞いておりまして、確かにゴルフ関係の投稿をされている方のインスタを見るようになりましたが、その為か凄く多くの女性ゴルファーの方々のインスタがお勧めに出てくるようになりました。

僕は妻帯者ですので、繰り返しますが、疚しい気持ちはございません・・・微塵たりとも(汗)

繰り返すと怪しまれそうなので、では何故再開したのか?

理由は2つ。

1つ目は無趣味な僕は、特にスポーツ系で何か趣味が欲しいなあと予てから思っていたこと。

そしてもう1つはストレートにビジネスになるかどうかをリサーチする為。

ビジネス!?

そうなんです、まだリサーチの段階にもなっていなくて、これからリサーチですので、どうなるかは全く定かではありませんが、アパレル業界を震撼させているコロナウイルス、これからの会社の継続、発展を考えると色々と次なる施策が必要になるかなと。

以前からお客様にもゴルフウエアを展開して欲しいなあ・・・というリクエストも頂いておりましたし、更にコロナ禍の影響もあってか空前のゴルフブーム、そしてゴルフ女子人口の増加ということで、これから男性諸氏の注目度はいやがうえにも上がるはず。

弊社gujiの元々の想いである、女性からモテたいという気持ちに応えられるゴルフウエアが必要とされているのか?またご用意出来るのか?をリサーチして前向きに検討したいと思っておりますので、もしこの「そうだスーツ、着よう。」をご覧頂いて、何かご意見やリクエストがございましたら色々とご教授下さいませ。

という前置きはとは全く関係ないどころか、ゴルフウエアとしてはまず使われないであろう今回の「そうだスーツ、着よう。」のテーマはシャツです。


ゴルフは空前のブームがきそうな、いや、もうきているのかもしれませんが、はっきり申し上げてシャツは逆風、残念ながらダウントレンドと言わざるを得ません(涙)

コロナ以前からビジネスウエアのカジュアル化でシャツ離れは進行していましたが、更に今はその流れに拍車が掛かっています。

コロナの奴め・・・と思ってしまいますが、でもそれが現実。

現実からは逃げられません。

でも男性の勝負服としてシャツが格好いいのもまた現実。

ならばこの「そうだスーツ、着よう。」としまして、スーツを引き立てるシャツの格好良さを再認識してもらおうと思います。

そんな初めてのシャツ回は私共salotto di gujiがお取り扱いさせて頂いているシャツブランドの違いについて。


salotto di gujiのドレスシャツと言えば?やはり長きに渡りナポリの名門BARBA(バルバ)です。

ご存知の方も多いかと思いますが、ナポリは手縫いのシャツの聖地としても知られています。

その伝統の製法は、若者の職人離れが叫ばれる昨今の世界では珍しく、世代を超えて今も脈々と受け継がれています。

BARBAの手縫いの工程は4箇所。


最も重要な箇所の1つが袖を付ける作業です。

ミシンと比較するとテンションが柔らかいので、驚くほどナポリのシャツは可動域が広くて肩が動きやすく着心地が抜群です。




その他にもボタン付け、補強の閂(かんぬき)、裾の三角形のガゼットとテンションのかかるほつれやすいところはハンドで丁寧に仕上げられています。

そしてBARBAを語る上ではやはりトレンドの微妙な変化と共に変えてきた襟型の変遷は欠かせません。


かつて一世を風靡した襟腰が高くかなりワイドに開いた襟が特徴のBRUNO(ブルーノ)は本当に爆発的にヒットしました。

ネクタイをしても格好良かったんですが、何よりノーネクタイで着た時の襟の空き具合と存在感は、これぞイタリアのシャツといった色気がみなぎっていました。


いつしかトレンドがベーシックな方向に動き出します。

そこで登場したのが、その名もNEW BRUNO(ニューブルーノ)。

BRUNOと比較すると襟腰が5o低く、襟の長さも確か5o短いだけの新しいモデルは、その時代生にマッチしてこちらも多くの支持を得ました。

そして更にベーシックでクラシックな流れを受けて、今のモデル406、更にセミワイドの301も登場することになります。



ドレスウエアは本当に少しづつ、少しづつ伝統を大切にしながら微かなトレンドと共に進化しますので、この微妙な違いを楽しんで頂ければ嬉しいです。

イタリアのシャツは本当にエレガントで、特にBARBAはその中でもイタリア人らしい色気が強いのが特徴ですので、大人の色気を提案したい弊社としては、自ずと外せないシャツです。


ここ数年BARBAと共に力を入れているのが、ナポリの新星Maria Santangelo(マリアサンタンジェロ)。

同じナポリのシャツブランドでも、ほんの少しだけ漂う雰囲気が違います。

ただし微妙過ぎて分かり辛いです。

手縫いの行程はBARBAと同じく4行程、しかもハンドの箇所も全く同じ。

それくらいその4箇所は大切ということなんでしょう。


襟型はFRANCO(フランコ)というモデル。

BARBAのセミワイドに近いですが、タイスペースが少しあることが少し違いますが、タイスペースはネクタイの結び方や幅によって使い分ける方がいいとも言われていますが、僕は好みでいいかなと思っています。


写真では伝わり辛いと思いますし、増してや白シャツですので尚のこと分かり辛いですが、Maria Santangeloはマリア女史により設立されたナポリのシャツブランドということで、他のナポリのシャツよりどこか女性的で優しくて、色気の中にも上品な雰囲気が特徴です。

これからも大注目のシャツブランドですね。


イタリアのシャツはもちろんナポリだけではございません。

僕が以前にお世話になっていたSHIPSの時からずっ〜と愛用させて頂いている、マシンメイドのシャツでは最高峰の作りと着心地を誇るGUY ROVER(ギローバー)。

こちらもオープン以来弊社にとっては欠かすことの出来ないドレスシャツです。


ナポリのシャツと比較すると至極控えめで、スーツとネクタイを引き立たせる名脇役的な雰囲気こそGUY ROVERの真骨頂です。

美しい襟型とフォルムは昔も今も変わらずイタリアのシャツの象徴的なブランドです。


真打の登場!?

世界最高のシャツと言って差し支えないFRAY(フライ)。

実用的ではないかもしれません。

ステッチの細かさ、襟の美しさ・・・むしろ工芸品?


本当に美しいシャツですし、もっともっとたくさんの種類がお取り扱いできたらいいのですが、何分にも価格が・・・(汗)

少しだけですがこういうシャツもお取り扱いさせて頂いておりますということで。

いかがでしたでしょう?

私共salotto di gujiで今まさにお取り扱いさせて頂いている4ブランドをご紹介させて頂きました。

はっきり申し上げまして、拘りを持ってセレクトしているつもりですので、どれも悪くないどころか、良いものばかりですので、上手く伝えれなかったら申し訳ございません。

ドレスウエアである以上、違いは明確にあると思いながらも正直分かり辛いですが、その微妙な違いこそドレスウエアの醍醐味です。

結論から申し上げますと、好みと予算に尽きるかもしれませんが、今回の「そうだスーツ、着よう。」を通してシャツの素晴らしさを思い出していただけるとそれだけで嬉しいです。

コロナの影響で洋服だけではなく、色んな新しいスタンダードが生まれようとしていますが、スーツスタイルはやっぱり格好いいというスタンダードを「そうだスーツ、着よう。」ではしつこくご提案させて頂こうと思っておりますので、またお付き合い下さいませ。

では次回!ciao!ciao!

そうだ スーツ、着よう

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