シクラメンの病気と薬ってどんなのがあるの?

シクラメンの病気と薬について、
どうしたら良いのか、わからなくて困っている方も多いと思います。

実は、検索をすると、間違った情報がたくさん出てきてしまい、その通りにやってもしおれてしまったという経験をお持ちの方も多いですよね。

ゲキハナでは、正しい情報を発信して、よりよくシクラメンを育てていただこうと考えています。
この育て方をご参考にして、長く楽しんでいただければ嬉しいです!



【シクラメンの病気と薬について】


シクラメンの病気は、球根が腐る症状と、葉っぱが枯れる(黄色くなる)症状に分かれます。
症状が球根まで到達してしまうと、残念ですが、回復が不可能になり、基本的には処分するしかないものが多いです。
ここでは代表的な病気についての、症状、予防と対策をご紹介していきます。


<灰色カビ病>

シクラメンが一番かかりやすい病気の一つです。
花びらに1mm~2mmくらいの灰褐色の小さな斑点ができます。
葉っぱや、花茎、球根の付け根部分に灰色のカビが発生します。
カビが発生した場所から徐々に傷み、腐ってしまいます。


<発生しやすい時期>

春~梅雨時期、9月下旬頃から開花期に発生することが多い病気です。
湿気が高く、気温がやや低い時期に発生しやすくなります。

梅雨時期は、特に発生しやすくなり、株の中心の風通しが悪かったり、葉に水滴が残ったままの状態にしているとかかりやすくなります。

生育環境によっては、年中発生しやすい病気の一つでもありますが、早めに対処することで症状も落ち着きます。


<予防と対策>

風通しを良くし、シクラメンがムレてしまわないように注意します。
傷んだ葉や花ガラはこまめに摘むようにしたり、時々、葉組みをしてあげると株の中心への風通しもよくなります。

複数でシクラメンを育てている場合は、鉢と鉢の感覚を20センチ程度離して、置いてあげます。
すぐ側に置いていると、健康な株にも感染することがあります。

灰色カビ病が発生してしまった場合には、症状が広がらないうちに、症状の出ている部分を全て摘み取って下さい。

花がまだ散っていなくても、葉っぱが枯れていなくても、そこからまた、胞子を出して広がってしまうので、症状の出ている部分は摘んでおくと良いです。

ただし、球根に症状が出ている場合は、切り取ったりするのが難しいので、薬剤を使用して治療する方が良いです。


灰色カビ病は、カビが原因の病気なので、殺菌効果のある薬剤(ベンレート)を使って予防してあげると良いです!


<萎凋病> (いちょう病)

葉っぱが黄色く変色していきます。
そのうち葉っぱの変色が株全体に広がっていきます。(株全体が黄色く変色します)
葉の茎は、水分が抜けたようになり、しおれて枯れていきます。


<発生時期>

初夏~開花期までの間に発生しやすくなります。
特に、梅雨時期以降でも、気温が高くなると、かかりやすくなります。

萎凋病は、原因となる菌が、シクラメンの根から侵入して起こる病気です。
濃い肥料を与えたり、土を過湿の状態にしていると、根が傷みやすくなり、根の傷から菌が入り込みやすくなります。


<予防と対策>

原因となる菌は土の中にいます。
古土や未熟な堆肥を使っていると、土に菌が残ってしまい、感染の確率が高くなってしまいます。

植え替えをする時は、必ず新しい土を使うようにしてあげます。堆肥選びも大切です。未熟なものは避けるようにします。

萎凋病は菌が原因の病気なので、植え替え後に園芸用の抗生剤を(ベンレート)をかけておくと予防になります。
気温が上がり、感染の可能性が高くなる夏の間も、
1ヶ月に1回のペースで予防として使用すると良いですが、あくまで予防です。

感染して症状が出てしまった場合は、株は、もう回復することはありません。残念ですが、この病気は感染力が強く、処分するしか方法がない病気でもあります。


<軟腐病> (なんぷ病)

葉柄が腐ってぬるぬるになり、
球根も指で押すとぶよぶよと柔らかくなる病気です。症状が出た部分は腐って悪臭がします。
軟腐病は感染すると、薬剤が効きにくいため、治癒が難しい病気でもあります。


<発生時期>

初夏~夏にかけて、特に気温が高い時期に発生が多く、基本的には土から感染しますが、
花ガラや、葉っぱを摘んだ時にできた球根の傷からも感染することがあります。できるだけ感染しないように予防することが大切です。


<予防と対策>

土に菌がいるので、植え替えや、植え付けの際には、古い土を使わないようにします。必ず新しい清潔な用土を使うようにしてあげます。

また、お水をあげる時には、葉っぱや球根に直接お水がかからないようにし、土に水をあげるようにします。

花ガラや、枯れてしまった葉っぱを摘む時は、ハサミ等は使用せず、茎を強く引っ張らずに、ひねりながら抜くようにして摘むと球根に傷がつきにくく、病気の侵入も防ぐことができます。

必要であれば、園芸用の抗生剤を予防として使用しますが、感染してしまった場合は捨てた方が良いです。


<炭疽病> (たんそ病)

葉に黒褐色の丸い斑点ができます。
葉っぱの茎にも淡い褐色の斑点やくぼみができます。

症状が進むと徐々に斑点が大きくなり、
斑点の周りは、色が抜けたような感じで黄色く変色していきます。

湿気が高い時は、病斑の上に濃いピンクの胞子の塊ができるのが特徴で、
感染すると、完治が難しい病気で、近くに置いてある健康なシクラメンにも感染することがあります。


<発生時期>

8月~9月頃に発生が多く、お水をあげる際に、跳ねた土が葉に付着し、そこから感染することが多いです。


<予防と対策>

泥跳ねによって感染することが多い病気ですので、
お水をあげる時は、低い位置からそっと与えるようにしてあげます。

使用したハサミや鉢などの道具から感染することもあるので、作業の前には消毒をしておくと良いです。

過湿や風通しの悪い環境も病気の原因となるので、
複数の鉢を並べる場合は間隔をあけ、風通しを良くしてあげます。

園芸用の抗生剤を定期的に使うことで、感染予防にはなりますが、感染力が強い為、捨てた方が賢明です。


大切なシクラメンが病気にならない為にも、日頃からシクラメンの様子をよく観察して病気を予防してあげることが大切になります。


最後に、お求めいただいたシクラメンの生産者さんによって育て方が異なるため、ご家庭での管理の仕方も異なってきます。

信頼のできるお花屋さんから、シクラメンはご購入されることをお勧めします。

そして、お家の環境に合ったシクラメンに出会えると、毎年長く楽しむことができるお花ですので、お店の人とよくお話されることをお勧めします。






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