鋳造仏像において国内随一の産地を誇る銅器の町「高岡」。
仏教に深い関わりを持つ土地柄で、仏像や仏壇・仏具の製造も盛んで、
鋳造、仕上げ、色付けなど、伝統工芸を受け継ぐ職人たちの技と豊かな感性により、
ひとつひとつ丹精を込めて作られています。
そんな高岡の町で作られているこの鋳造仏は
「仏師」と呼ばれる「仏像の匠」牧田秀雲氏によって原型が作られています。
そして、心を込めて作られた原型から精度の高い型を作りあげられます。
型に金属を高圧で流し込み凝固させるダイカスト製法は、
他の鋳物に比べて精度が高く、鋳肌が滑らかで美しく仕上がります。
その後、熟練の職人によって1品1品着色され、完成していく鋳造仏像。
「仏師」の繊細な技術と現代の鋳造法が融合して出来上がった仏様のお顔は、
とても繊細で美しく存在感があります。
日々の暮らしの中で仏様の存在を身近に感じることができる最高の「鋳造仏」です。
別名、観音菩薩(かんのんぼさつ)。
常に人々を観察し、救いの声を聞き逃すことなく、
地獄道に迷う人々を救うとされています。
観音様は変化の仏様。
人々を救済するために、あらゆる形に変身します。
「聖観音」はその基本形態でオリジナル。
左手にする蓮の花は、私たち。
その花びらを開こうとする聖観音菩薩の気持ちは、
なかなか悟ることができない私たちの心を
目覚めさせようとしてくれる優しい気持ちの表れです。
常に世の中を見渡し、私たちを悩みや苦しみから救ってくれる菩薩様です。
慈愛に満ちた眼差しで、おだやかなお顔です。
仏像の髪型にも時代によって流行があったそうです。
菩薩様の髪型は、綺麗に結いあげた宝髻といわれ、
私たちに一番近いヘアスタイル。
この髪型のときは、宝冠や髪飾りをつけます。
右手はてのひらを上に向けて
「あなたの願いを叶えますよ」
「あなたを救いますよ」
という意味を表す与願印。
水をすくうような形の手のひらは
「誰一人として
救いからもらしませんよ」
という優しい心の表れです。
左手にの蓮の花は私たち。
なかなか悟ることができない心を
表しています。
蓮の花は泥の中からでも
きれいな花を咲かせる花として
仏の世界で大切にされている花です。
アクセサリーをつけて服もゴージャス。
これは菩薩がまだ悟りに至っていないということで、
まだ煩悩があるということ。
なんだか少し身近に感じられるのは、このせいかもしれません。
泥水が濃ければ濃いほど、大輪の花を咲かせる蓮の花。
きれいな花を咲かせるには泥は必要だということです。
泥は「迷いの世界(現世)」。蓮華は泥に染まらない「悟りの世界」。
つまり、人は悲しみや困難を経験しないと悟ることはできないということです。
菩薩様は、悟りを開いて仏になった「証」として蓮華座に乗っておられます。
寸 法:高さ15.0cm×幅5.0cm×奥行5.0cm
:身丈9.6cm
重 さ:310g
材 質:合金製
仏 師:牧田秀雲
純金メッキ仕上げ・化粧箱入
頭をからっぽにして、何も考えずに感じる。
仏像は難しいものではなく感じるもの。何も考えずに仏像の前に立つ。写真を眺める。
そのうちに自分にとって特別な仏像に必ず出会えるはず。
気に入った仏像が見つかったら、手元に置いたり、会いに行ったり。
私の好きな仏像は不動明王様。元気がない時や力が湧かない時、会いに行きます。
見た目はとても怖い顔で怒られているような気もしますが、いつもパワーをもらって帰ってきます。無条件に感動したり、美しくただありがたい、そういう不思議な力が仏像の魅力なのかもしれません。