ファッションとストリートカルチャーをベースに
機能美を追求した新たな創造へ

若者を中心に幅広い世代に支持され、現代におけるひとつのカルチャーとなったストリートバッグブランド

「MAKAVELIC/マキャベリック」

常務取締役であり、またブランドの価値を創造するディレクターの北嶋直人さん(以下:北嶋)と、 ともにブランドの成長を支え続けているデザイナーの佐藤実希さん(以下:佐藤)に、ブランド立ち上げからの逸話とブランドへの熱い想いを語っていただきました。

現在に至る二人のルーツと、新たなるステージへと向かう
「MAKAVELIC」が発信するメッセージとは⁉

すべては“愛され続けるブランドでありたい”という願いから。ブランドのベースとなる、それぞれのルーツ。




北嶋さんは、どうしてマキャベリックを立ち上げようと思ったんですか?

北嶋

僕は、生まれは目黒なんですけど世田谷で育って、物心ついた時には渋谷周辺を拠点に遊んでいました。そこでストリートのカルチャーであったり、音楽、ファッションだったりを常に掘っていて、当時付き合いのあった人たちもみんなそういった関係の人たちが多かったので刺激を受け、自分もやっぱり将来はそういった音楽やファッションの関係で仕事をしたいという思いがありました。――






北嶋直人(きたじまなおと) - Director -

1976年 東京都生まれ。10代半ばより「HIP HOP」の魅力にとりつかれ、渋谷・原宿界隈の洋服屋やレコード屋、イベントに通い、ファッション・音楽・ストリートカルチャーの影響を受ける。その後、メゾンブランド「エルメス」にてファッション業界のモノ作り、ブランディングについて学ぶ。

ネクタイ拡販アジアプロジェクトの日本メンバーに最年少で抜擢される。1年の海外生活を挟んだ後、鞄製造会社レガリスに入社し自社製造を一から学ぶ。鞄製造に必要なスキルを習得したのち、2013年に「マキャベリック」を立ち上げ、ディレクターとしてブランディングやデザインを総括。自ら育った東京カルチャーのエッセンスとファッションのクロスオーバーを世界観に持ったブランドとして国内のみならず海外に向けても発信している。





――興味のないことにはタッチしないところもあるんですけれども、ひとつにのめり込むと凝ってしまう性格なので、今は天職に着けたなって思ってます。ファッションの仕事のきっかけは「HERMES」に入ったことで、その時に、ブランドっていうのはどうやって出来て、どういった歴史があって、方向性や軸もあって、ブランドとしてどうあるべきか、ブランドの人間としてどう振る舞うべきか、そのためにはもっとたくさんの知識を得なければいけないとか、そういうことを徹底的に学んでやってきました。
今の会社に入ってからはバッグの製造について一から学んで、いつか自分でブランドをという思いがあったんですね。徐々に会社の規模も大きくなりはじめて、いよいよ次のステップへという時に、もともと「自分であればこうしたい」という具体的な構想もありましたし、ずっとバッグでプロとしてやってきたので、やはりバッグでチャレンジしたいと思って MAKAVELIC を立ち上げました。


HERMES から移ってきたっていうこともあるんですが、同じファッションでも価格や内容は真逆だったので最初は戸惑いも感じましたね。でもやっていくうちに多くのことを学びましたし、両方を経験できたことでそれぞれの良し悪しも分かったので、ブランドを立ち上げる時には名前やロゴから『どうしようか』とか、自分のブランドを作りあげることの難しさも感じましたけれど、それでも自分が納得することをやらなかったら色々な発想は落とし込めないと思ったので、それが今のモチベーションに繋がっているんだと思います。


今までになかったバッグブランドを作りたいという想いと、東京育ちでファッションに早い段階から触れられたということを生かして、バッグのブランドでありながらも新しいことにチャレンジしながら差別化できるブランドにしていきたいと思っていますし、長い歴史の中でたくさんの素晴らしいブランドがある中で、マキャベリックも同じように永く愛され続けるブランドとなるような商品を作っていきたいと思っています。




佐藤さんがレガリスさんに入社されたきっかけは?

佐藤

私は生まれは大阪で、育ちは兵庫県の西宮です。幼かったので大阪の時の記憶はほとんどないんですけど。――




佐藤実希(さとうみき) - Designer -

1978 年大阪生まれ、兵庫県西宮育ち。大学に入学後、インテリアデザイナーになりたいという夢を実現するために2年で中退。店舗デザイナーを目指し、専門学校でインテリアデザインを学ぶ。卒業後、インテリア雑貨メーカーに惹かれ入社。プロダクトデザイナーとしての活動を開始し、初めて企画とデザインを担当した商品はミラノで毎年開催される世界最大の家具見本市「サローネ」やパリの「メゾン・エ・オブジェ」に出品、フランスの「ギャラリーラファイエット」など海外の百貨店でも多く取り扱われた。

それは4年間で約38万個を売り上げるヒット作となった。その他にインテリアファブリックを主体としたブランドを立ち上げデザインを担当、VMD も担当しショップや展示会など国内外のディスプレイにも携わる。その後、VMD のデザイン事務所や WEB 制作会社などを経て、2012年に株式会社レガリスに入社。当初はレディースバッグの企画部に所属していたが、2013年から「MAKAVELIC」の立ち上げメンバーに抜擢。これまでの様々なデザインの経験を活かし、現在に至るまでマキャベリックのデザイナーとして活動中。



――もともと大阪のレディース雑貨メーカーのデザイナーをしていて、もっと自分のデザインのフィールドを広げたいなと思って転職という形でこの会社に入社しました。

前の会社では建築 CAD を使って売り場の提案をしたり、立体の縫製の考え方でモノ作りをしていたのですごく面白くて遣り甲斐もあったんですけど、東京にも出たいと思っていました。この会社がレディースバッグのデザインとグラフィックのスタッフを募集していたのを機に応募して、飛び込んで拾ってもらった感じです笑。

はじめての製品サンプルで感じたブランドへの期待。ブランドの転機となったヒット モデルから進化し、広がった世界。




ブランドを立ち上げてみて、最初の印象はいかがでしたか?

北嶋

最初に自分が作りたいものを考えて形にしていくときに、別の部署にいた佐藤にグラフィックを作らせたら何となく見えてきたんですよ。『じゃあ、サンプルを作ろう』ということで海外の色々な工場とトライアルをして、一番良かった工場でのサンプルを見たときに、まずはスタート地点に立てるかなと思えて、ブランドを立ち上げようと決めました。

当然、ブランドも自分自身も知名度もない状態でしたし、取引先もなかったんですが、マキャベリックは「0」から資金を貯めて地道にやっていくという方向性で始めたので最初の展示会もこの事務所で行いましたし、カタログの写真も自分たちで休みの日に代々木公園とかで撮影していました。あの頃はそうするしかなかったですし、それでも工場にはオーダーしなければならなくて、最初の1年くらいは実際ビジネスとして「このまま好きなこと続けられるのかな?」という不安も当然ありました。



ブランドとしての手応えを感じたのはいつ頃からですか?

佐藤

ブランド2年目の、2015年に入ってすぐの頃ですかね。



北嶋

そうだね。最初は苦しかったんですけれども、2年目に発表した “ TRUCKS DOUBLE BELT ”っていう商品がひとつの突破口になったんですよ。マキャベリックを知らないお客様にも買っていただけるようになって、お店から追加ももらえるようになって、そこから消費者の方にマキャベリックを知ってもらえたり、ほかの商品も取引先の皆さんに興味を持ってもらえるようになって。そこからビジュアルにもこだわろうとか、雑誌にも掲載をしようとかを始めたのが大きな転機ですね。――




ブランドの転機となった DOUBLE BELT の後継モデル。“ TRUCKS DOUBLE BELT ZONE MIX 3106-10118 ”

――ある程度軌道に乗ってきた時にPR会社と契約して、その方から『これだけのモノ作りをしていたら、海外は興味ないんですか?』という話が出てきたんですね。僕としては、日本もままならないのに海外ってどうなんだろうっていう思いもあったんですけど、その時から初めて海外を意識しましたしチャレンジしたいと思い始めて、そのためにはいろいろな準備もしなければならないと思って、まずは海外担当者とパリとロンドンに視察に行ったんです。行ってみたら想像以上に日本のブランドが活躍していて、自分の知らない世界が広がっていると感じました。


その時、ロンドンのお店に飛び込みで営業をしたら、その場でいきなり買ってくれたんですよ。そのお店で『もし良かったらロンドンに広めてあげるよ』とまで言われて。運がよくスタートが切れました。日本のバイヤーさんも多く足を運ぶお店だったので、ブランドとしても箔が付いたというか、新たなステージに行ける足掛かりができたので、『ルックブックやショールームもしっかりしないとだね』ということになって、スタイリストさんやディレクターさんにも入ってもらうようになりました。翌シーズンには海外の展示会も視野に入れたり、商品の開発も進化して、ブランドの方向性にも軸が出来てきたなっていう風に見てもらえてきて。


キーワードにモードとストリートの融合っていうのを掲げて、よりスタイリングに合った素材を使いながらバッグを作ることを重点的に考えていて、ビジュアルもバッグというだけではなくトータルコーディネートとしてのアイテムという位置付けでハイセンスに見せていきたいと思ってます。


僕は海外に行くとかなりインスパイアされるので、デザインを起こすときに、今はバッグよりも靴だったり服だったり、または空間だったり、そういうところでキーワードとか、アイコン、ディティールなんかをインプットして、それを帰ってから佐藤に『こういう方向性でやっていきたい』ということを伝えています。佐藤とは4年くらい一緒にやってるので阿吽の呼吸で感じてくれるんです。僕のイメージからグラフィックを描いて2人で詰めて、とても良い関係性で理解してもらいながら商品開発ができるってところは本当に助かってますし、ブランドの進化には欠かせないところかなって思います。

インスピレーションから生まれた発想を共有して形にする。ブランドを支える二人の理想的な関係性。




お二人の仕事の内容と、仕事の関係性を教えていただけますか?

北嶋

僕はディレクターとしてブランドの方向性とブランディング、商品企画、PR など、ブランドのトータルコーディネートをメインとしています。デザインは僕と佐藤ですべて考えて決めていて、来季のテーマだったり、ブランドの進化の形として見せていきたいことなど、ブランドの背景を決めていくのが主な役割です。


それを軸に、佐藤にカテゴリや全体のボリューム感、足りてないアイテムなどを伝えて、佐藤の意見も取り入れて MD を行っています。最終デザインについては佐藤が形するという作業をしてくれているんですが、機能面などは女性ならではの気配りがあるので、僕が思いつかなかった機能を積極的に良い意味で付け加えてくれたりしてくれます。思っていたよりも良い、100点以上の商品ができることが多いです。


お店の MD も同じで僕が思っているイメージを佐藤に伝えると、もともとやっていた店舗ディスプレイの経験を生かして実際に形にしてもらったり。そういう感じで一緒にやっていますね。




なるほど。北嶋さんが MAKAVELIC というブランドの舵取りをしてるんですね。佐藤さんはいかがですか?

佐藤

今、北嶋が言った通り MD を組むのが北嶋であって、伝えられた MD に基づいて具体的なデザインをおこすことが私のメインの仕事になります。一からプランを立てるということも多々ありますが、でもほんとに二人三脚でやっているっていうのが正しい言い方だと思いますね。最初にざっくりとしたイメージがあって、それをもとに『こういう感じですか?』って確認して、デザインをして仕様書を作成してサンプルを作って、といった感じで進めています。カタログや色々な資料作成も打ち合わせをしながらチームでやっています。




北嶋

席も隣なので、ぱっと思い浮かぶことをすぐに佐藤に伝えるんです。佐藤も集中してるんですけど、忘れないうちに覚えておいてっていう感じで 笑。




佐藤

そうなんですよ 笑。こんなテイストが良いとか、こんな熟しがしてみたいとか、すごいタイミングで大事なキーワードが飛んでくるんです。だからいつも急いで付箋に書いて貼ったりしてます。




お互いで仕事をしていて、良いところや大変なところってありますか?

北嶋

僕は全体も見渡せるんですけど佐藤はカタログや DM 作成、展示会のディスプレイとかもやってもらっていて、商品のデザインに集中させてあげたくてもチームはまだまだ少数でやっているのでほかの仕事との配分が厳しくなっているのもわかりますし、もう少しデザインにウエイトを置けるようにしてあげないと、業務量的に切り替えのポイントが多くなってしまうかな、と感じてます。他に営業からもいろいろな意見が飛んできますし、自分はこう思うけども営業はこう言っているし、考えの違いに葛藤しながら頑張ってくれていると思いますね。




佐藤

ただ、ブランドとしてまずいようなこととか、方向性と違ったりして本当に困ったときは北嶋にすぐ相談するようにしてるんです。『迷ってます』という話をすると、大体同じような意見で着地点に導いてくれるので、だからそれについては逆に困っていないというか。



バランスのとれた、良いパートナーという感じですね。

北嶋

佐藤は理解と吸収が早いんですよ。当然、最初は僕が培ってきたカルチャーには無縁だったわけですから、たぶんわからないことが多かったと思うんですよね。でも一緒に行動したり、やってみたりして掴んでくれてるんで、そういう面では4年間一緒にやってきて、ここ1、2年は安心して任せられるようになっています。もちろん、ときには意見が食い違うこともありましたけど。




佐藤

今、モードストリートって言われるようなファッションが、ちょうど私が学生時代に全盛期だったモード系ファッションみたいなものに共通するところがあって、あの時代はモードの恰好を求めて街に出て買い物をしていた世代なので、そういうものを作っていきたいと言われると、すぐにスッと入ってきましたね。

もともとデザインが好きでこの世界に入ってきているので、本当にいい建築だったり家具だったりとかは、本当にいいファッションに通じるようなデザイン性っていうのを匂いとして感じるものがあるので、その部分っていうのは今のプロダクトの中に落とし込んでいくうえでの良いエッセンスになっているというのは感じます。






お二人は何か影響を受けた人やモノで、今の仕事に繋がっていることってありますか?

北嶋

僕は趣味で DJ もやっていたので、やっぱり音楽は常に背景にありますね。ヒップホップがメインなんですけれども、ファッションとリンクして成長していったジャンルだと思いますので、レコードのジャケットを見てその中のファッションに影響されたり、それを常に意識していて気がついたら自分も服や靴にこだわっていたりとか。


当然、最初は真似から入るわけですけど、自分の中で「何がかっこよくて、何が自分らしいか」の判断ができたのは音楽から発信されたファッションであったり、やはりバッグとかもかっこいい人たちが持っているものを買ってみたり。その流れで日本のバッグブランドのクオリティなんかにも目が行って知っていって、バッグに興味を持つきっかけになっています。


職業になってからは、どんな人がどんなバッグを持っていて、お客様が何を求めているのかというのをチェックしてインプットしながら、どのようにするかを考えています。




やはり、音楽は北嶋さんにとって一番のカルチャーなんですね。

北嶋

そうですね。そこから裏原だったりとか古着屋に行ったりとか。やっぱり目立ちたいじゃないですか 笑。この先に行きたい、みたいな。人がやっていないことをやりたい、バッグブランドとしてはやっていないことをやりたいという気持ちが強いです。


ヒップホップはそういった人たちが集まるところで、そこからの発信力だったり感度っていうのは当時一番高かったと思うんですよね。やっぱり今でもそういったことを代表してやっている友人もいますし、遊びの中で吸収してそれを仕事にまで生かしている人が多い世代じゃないかな。同年代でも多いですし、そういった意味では刺激を受けます。


とにかく当時は毎日のようにレコード屋に行って、アルバイトで稼いだ分を全部洋服とアナログレコードに使ったりして。でもそれがヒップホップっていう音楽のサンプリングだったり、親が聞いてた世代の音楽とかをリメイクしてかっこよくしたりする文化だったので、そのルーツを調べていくことが現在にも生きていたりします。あとは映画とかですかね。映画に使われている音楽だったり、その当時はやったファッションだったり、そういったところからインスピレーションを得たりしています。




そういった北嶋さんのインスピレーションから生まれた発想が佐藤さんに降りてくるわけですよね。具体的にそういった発想から商品化されたっていうエピソードはありますか?


佐藤

“ LUDUS ” シリーズはまさにそれですね。――




“ LUDUS SPIDER BACKPACK 3107-10114 “

――最初に北嶋が靴を持ってきて、『こんなのがカッコいいと思う。これをバッグに落とし込みたい』って言われて、私ひたすら靴ばっかり見てデザインを考えてました 笑。特に紐のバッグは完全にシューレースがイメージで、ほかにも靴のループとかのディティールをデザイン要素に盛り込んで、あとはシルエットもテクノロジーモデルの流線形をイメージして形にしていったりとか。


素材も、異素材の組み合わせでニットを使ったり。今のテクノロジー系のスニーカーってニットを使っていたりして足にフィットする機能とかがあったりするじゃないですか。でもバッグにはそういうのが無かったなぁって思って。服飾の生地屋さんを回って探しに行ったり、縫えるかどうかもわからない中での挑戦でした。




佐藤

ニューヨークに行ったときに仲良くなったデザイナーさんが有名スポーツブランドのデザインも手掛けていて、会話をしていると、モノ作りにものすごい発想が盛り込まれてるんですね。でも彼の考えっていうのがやっぱり「最先端のテクノロジー」なんです。


マキャベリックは今まで都会的な中に「スポーツ」っていうところをコンセプトに入れつつも、まだそういうところがしっかりとできていないなと思って、とにかく軽さとか丈夫さとか、あと撥水機能とかに特化した革を使わないモデルや、パーツを樹脂に変えたりもしています。スポーツする人は雑に使うとも思うし、スポーツブランドがたくさんある中でマキャベリックらしさである「モードストリート」っていうキーワードに沿って、それに合う素材を探しました。





佐藤

こういった素材を使うことでグッとファッションに近づいたっていうか、やり始めてからそれをすごく感じて。最初はほんとに『形になるのかな?』って思いました。イラストではできるけどとか・・・。




北嶋

無茶を言い過ぎたなと思いました。佐藤が靴を見ながらずっと考え込んでるんですよ 笑。




佐藤

とりあえず3、4型のデザインを出してみて、北嶋に『こういうイメージですか?』って聞いたら『ああ、そうそう』って言われたんで『よかったぁ・・・』って思って。あとは工場にどうやって依頼しようかって考えたり、どうやって素材を集めてもらおうとか考えてました。




北嶋

工場にも、いきなり難易度が上がったって言われたよね。




佐藤

柔らかいものをバッグにしたときにどうやったらしっかりとした形になるだろうとか、耐久性の問題とか、いろいろとすごく不安だったんですけれども、お願いした工場がすごく上手だったのでセカンドサンプルでかなり理想に近いものが出来上がってきて、このシリーズいけるなって思えました。ファーストサンプルはカッチカチのなんかよくわからないものが出来てきたんですけど笑。



北嶋さんからのダメ出しされることは無かったんですか 笑?

北嶋

まぁ、ずいぶん減りましたけど 笑。



佐藤

そうですね。形はこれだけど別のシリーズでやりたいって言われたりとか。今までも全然引っかからないものはないんですけどね。



北嶋

例えば、『次のシーズンでやりたいよね』とかはありますし、よくあるのは大きさとかは女性的な感覚があるんで、『これはもっと小さいほうがいいんじゃない・・・』って感じで説得したりとかはします 笑。



それは佐藤さんから出てくるデザインが、北嶋さんのイメージとそれほど違わないってことですよね。

北嶋

そうですね。僕が作ったラフを渡して完全に佐藤が作るっていうこともあるので。でもほんとに佐藤は細かい機能が得意なので、プラスアルファの機能を付けて欲しいって言うとすぐに考えてくれたり。佐藤もそこには自信があるみたいです。



佐藤

北嶋とは年齢が2つ差なんですね。生い立ちは東京と大阪で違ったりとか、男性と女性で違ったりもするんですけれど、北嶋が触れてきたカルチャーっていうのも私が同じ時代に友人と過ごす時間や遊びの中など色々なところで触れてきています。私も中学のときから様々なジャンルの洋楽ばかりを聴き込んで育ちましたし、楽器もずっとやっていたので今も音楽はいつもそばにあります。だからヒップホップを好んで聴くわけではなくても感じ取ることができるんだと思います。



北嶋

当然、そういったルーツ---ストリートだったりヒップホップテイストみたいなところからスタートしているんですけれども、バッグというジャンルは洋服ほど狭いセグメントをするべきではないと考えているんです。――




――今は5つのシリーズがあって、軸は持ちつつもモードに振ってるシリーズだったり、また違うテイストもあったり、一つの世界観にまとめるわけではなくてブランドとしてのビジュアルイメージと、「こういう方にはこのモデルを」というようなニアな提案ができるシリーズ分けをすることによって、しっかりとセグメントが出来てきたかなと思いますし、ブランドとしても奥行きを持たせつつ、エクスクルーシブなものをもうちょっと出していきたいなとも思ってます。



今後、ブランドとして具体的にチャレンジしていきたいことはありますか?

北嶋

ひとつは、オールレザーで国産の本当の「エクスクルーシブ」っていうところに挑戦したいなって思ってます。価格帯も今とは変わってくると思いますけど、スモールパッケージでもそういうところをモノ作りに反映して、お客様に納得して持っていただけるような。それについては具体的な構想もあるので。それからバッグだけではなく、小物やウェアも少し足していきながらマキャベリックっていうブランドの中で色々なアイテムを展開していきたいですね。


現実的な問題でいうと、バッグって洋服と違って毎月買うようなアイテムではないですし、当然、僕たちも長く使っていただきたい。バッグだけではなくプラスアルファのちょっとした小物だったり、何か身に着けるものでマキャベリックが欲しいというお声もたくさんいただいていたので、そこに応える形で少しずつ。特にショップに関してはオリジナルの商品をやっていきたいなと思ってます。当然、軸はバッグですけれども、どうせ作るならやっぱり徹底的にこだわりたいので。


あと今回、初めてブリーフを発表したんですけど、最初はマキャベリックらしいブリーフをなかなか見いだせなかったんです。でもリュックになるブリーフがマーケットで認知されてきて、そういったアイテムのリクエストもいただいていたので作ってみたら、展示会では好評いただいて。どう反応するかはリリース前なのでわからないですけど、楽しみですね。

「支点・力点・作用点」ということ。MAKAVELIC が伝えていきたい、多くの想い。




佐藤さんは、企画していくうえで何か大切にしていることってありますか?

佐藤

トータルのバランスをすごく大切にしています。それは大きさとかデザインだけではなくて、機能性とか価格とかも含めて。使われる方の年齢層やシチュエーションのユーザーマッチングを意識して、絶対に必要な部分は残しつつ、いらないものは削って、一番いいバランスになるように考えています。それが機能に繋がったり、機能がデザインに繋がったりと共鳴し合うような形で、最終的には「これしかなかった」というものが出来あがるように企画をしています。――




――もともと建築がスタートだったってこともあって、機能美っていうところをすごく意識してるんですね。影響を受けたっていうのもありますけど、昔から建築物やインテリアのプロダクトの機能性から出てくる美しさみたいなことが自分のベースの中にあって、バッグもやっぱり「絶対ここにあったほうがいい」っていうようなポケットやベルトがあることでデザイン全体が引き締まったり、それがあることで必要なパーツが生まれてポイントになったりとか、そういうところが空間デザインに似たイメージとして自分の中に持っていたりします。




建築デザインに携わっていた経験が、今のモノ作りに生かされてるっていうことですか?

佐藤

ずっと「床・壁・天井」を作りたいって言い続けてたんですけど、それをプロダクトに落とし込んだときに、考え方自体はあまり変わらないなって思えて。物も規模も全然違うものなんですけれども、基本的には「支点・力点・作用点」でいうとバックボーンとなるコンセプト(支点)があって、それを使う人がどう使うのか、どう影響するのかっていう「作用点」があって、それに対して私たちが「力点」を作っていくっていうようなイメージだと思うんですね。

紙面やプロダクトのデザインにしても空間のデザインにしても、考え方とか基礎は何も変わらなくて、デザインの工程は同じだと感じます。いろいろな要素っていうのを、例えばこれをモノにしたら何だろう、これを色に置き換えたら何色なんだろうとか、光っているのか、くすんでいるのかとか、いろいろなイメージが繋がっていると思うんです。




お話を伺ってると、すごく深く考えられていますね。僕らは単純に見た目の良し悪しだけで判断してしまいがちですけれど、製品化に至るまでの思いやプロセスがやっぱりすごいですね。

北嶋

そうですね。商品への思い入れは強いですね。



佐藤

ある意味2人ともオタクなんだと思います 笑。



北嶋

バッグってある程度の形が決まった中でスタートしなければならないですけれど、やっぱりどこか差別化だったり、佐藤が言ったような商品には見えない作り手の想いだったり世界観だったりをどう見せるかだと思うんですね。

僕も PR に力を入れているってこともあって、マキャベリックはこういう人たちがこういう想いでこういうことにインスパイアされて作っているんだっていうことを本当に伝えていこうと思っていて、商品も大事ですけれども商品だけではなくてブランドのバックボーンだったり、次にマキャベリックが挑戦することへの紐づけが商品に生きてくる。何が違うのかっていうところをいかに打ち出せるかだと思ってます。

大切なことは “MAKAVELIC らしくあること”。2社の経験が融合して実現する、コラボレーションモデル。




せっかくなので、今回作っていただいた当店とのコラボレーションについて、ご感想を頂ければと思います。

佐藤

まず、満足度でいえば、すごく満足しています。



北嶋

リュックだったらある程度のパターンは経験も自信もあるじゃないですか。でもサコッシュは作ったことがなかったので、「何がいいサコッシュなのか?」。まずはそこからでしたね。




「MAKAVELIC×GALLERIA」のコラボレーションモデル。
左)“ TRUCKS SACOCHE 3107-10502 “
右)“ SIERRA SACOCHE 3107-10503 “

佐藤

ギャレリアさんから、『お願いするなら MAKAVELIC らしさがなければいけない』って言われて、そのキーワードだけで絵が浮かんだんですね。TRUCKS と SIERRA っていう昔からの代表的モデルのデザインを完全に盛り込もうというのが一番意識したところで、ただそこにサコッシュっていうスポーツ要素が入ってくるとどうなるのかなっていうところは私も未知数でした。リフレクターパーツだったり、金具だったり、いつものテイストとは違う部分にこだわって盛り込んで、最終的には新しい一つの商品ができて、すごく刺激を与えられた企画だったなって思ってます。




そういっていただけると嬉しいです。僕たちもご協力に感謝してます。何か苦労された点はありますか?

佐藤

実はファスナーの引き手が大変で、数量がロットを熟せなかったんです。でも絶対このパーツを使いたかったんですね。指をひっかけられてループになっていて、リフレクター糸も入ってましたし、どれも削りたくなくて。でも工場から『できません』っていう返答があったんですけど、中国のサイトで探しまわって、なんとか工場にお願いすることができたんです。特にSIERRA モデルはここにしかリフレクターを使っていないので、これが無いとリフレクターが無くなっちゃうと思ってましたから。




たしかに、僕らからは「リフレクター機能が欲しい」という漠然としたリクエストだったわけですけれども、サンプルができた ときは社内でも「おおっ」ってなりました。本当にありがとうございます。

北嶋

自分たちではこれが作れなかったと思うんですよね。コラボレーションのいいところって、今回のギャレリアさんの様に相手の経験から熟知されているエッセンスをいただいて初めてこういうものができるっていうところで、僕もコラボレーションをやっていてすごく楽しいですし、自分たちで発見できなかったものに気づかされますね。お互いが融合した時に初めてこういうものができて、自分たちでも「早く見たいな」っていう気持ちにさせていただけます。


佐藤

サンプルが上がってきたときに、『これいいよね』っていうのが最初の印象だったんです。周りからも欲しいって声が上がったりしていたので、「これはいける」って思いました。このサイズ感もギャレリアさんからのリクエストだったわけですけれども、このコンパクトな感じがすごく垢抜けて見えて、使い勝手の良さそうなちょうどいいサイズに出来上がってますし、機能美があって無駄がないっていう感じがします。




コラボレーションだからこそ実現した MAKAVELIC のアイテムと思ってもらえていれば嬉しいです。僕たちもご期待に沿えるように頑張ります。



最後に、MAKAVELIC のファンの皆さんに向けてメッセージをいただけますか?

北嶋

マキャベリックはまだ4年目の歴史の浅いブランドですけれども、ファンの方によりマキャベリックのことを知っていただきたいですし、より世界観を知っていただきたいと思っています。バッグひとつだけではなくて、バッグを通じてぜひお店にも来ていただいて世界観を堪能していただきたいですし、ブランドを体感できるようなイベントも定期的にやっていったり、マキャベリックがどういうことをやっているかをお伝えするニュースペーパーなどのツールもどんどん発信していきます。今まで以上に知ってもらって、買うなら「また MAKAVELIC を」って思ってもらえるようなブランドにしたいと思ってます。


僕が引退しても残っていくブランドにしたいですね 笑。まさにギャレリアさんがそうですけれども、マキャベリックを一緒になって育ててもらえるように、挑戦する場を与えてもらってブランドを見せていきたいなって思います。




佐藤

マキャベリックは始まりからどんどん新しいことにチャレンジしていて、今も発展している過程です。限界を決めずに新しいことや今までに無かったものを発信していきたいと思っていますので、これからもぜひ楽しみに見ていてください。







インタビューを終えて・・・





いつものお二人と、いつもの会話のように進めさせていただいたインタビューでしたが、あらためて「MAKAVELIC」というブランドの密度を肌で感じられる良い機会となりました。私たちもマキャベリックを取り扱わせていただけていることに誇りを感じますし、こうやってブランドの想いを伝えていく役割を少なからず担っているという責任をとても感じます。これからもこの素敵なブランドの魅力をお伝えしつつ、私たちも一緒に成長していけたら何よりです。普段は聞けないような貴重なお話をしてくださった北嶋さん、佐藤さんと、この機会を与えていただいた㈱レガリスの皆さんに心より感謝いたします。ありがとうございました!

―――― Special Thanks! from GALLERIA







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- History of MAKAVELIC -

2013年 ブランドローンチ。
2015年 8月 キャットストリートに『MAKAVELIC TOKYO』をオープン。
2015年 7月 NY のショールームにて 16SS コレクションを発表。
2016年 1月 NY のショールームにて 16FW コレクションを発表。
2016年 7月 NY のショールームにて 17SS コレクションを発表。
2016年 9月 大阪北堀江に『MAKAVELIC OSAKA』をオープン。
2017年 1月 NY のショールームにて 17FW コレクションを発表。
2017年 4月 韓国にて 17FW コレクションを発表。
2017年 6月 PARIS のショールームにて 18SS コレクションを発表。

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