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【GAKURINSHA TOPICS】高校入試の行き先 高校入試の過去、未来!?
 小学校では2011 年度から、中学校では2012 年度から、新学習指導要領が実施され、大きな話題となりました。この新学習指導要領の基本理念は「生きる力を育むこと」です。そして、この理念を支えるものの一つに、「確かな学力(=基礎的な知識や技能を身につけ、さらにそれを活用して、自ら考え、判断し、表現できる力)を育むこと」が挙げられています。「詰め込み」か「ゆとり」か、どちらかを選択してきた教育から、総合的なバランスを重視する教育へと変わったのが、新学習指導要領の実施以降の教育だといっても過言ではないでしょう。
 新学習指導要領の実施によって、学校で学ぶ内容も大きく変わりました。例えば、「言語の力を使い、子どもの思考力・判断力・表現力を育む学習」「伝統・文化に関する理解を深める学習」「国際的に通用する理数の力を育む学習」などです。子どもたちに求められている学力が、単なる知識だけではないということがよくわかります。
 新学習指導要領の実施は、高校入試問題にも大きな影響を与え、新学習指導要領の実施前、さらにそれ以前の高校入試と比べて、さまざまな違いが見られるようになりました。今回は、教科ごとの変化を挙げながら、近年の高校入試問題の特徴を説明していきます。

【国語】論説文や小説など現代文の読解、古文・漢文問題などから構成されており、出題形式に大きな変化はあまり見られませんが、韻文を含む古文・漢文の出題の割合は少しずつ増えてきています。最近では、「聞く・話す」の分野において、日常生活と結びついた言語に関する出題が増えている傾向にあります。作文は大半の都道府県で出題されており、自分の経験や考えなどを記述する表現力が試されています。

【数学】おもに数と式、方程式、比例と関数、図形、資料の活用などの分野から出題されています。例年、図形の分野からの出題の割合が高くなっています。近年では、新学習指導要領で追加された、確率の分野を含む資料の活用問題、具体的には度数分布表やヒストグラムなどを題材とした問題が徐々に増えつつあります。出題の傾向は全国的に見てもあまり変化は見られませんが、制限時間内に問題を解く計算力や数学的な思考力が必要とされています。

【社会】地理・歴史・公民の3 分野からほぼ偏りなく出題され続けていますが、歴史分野からの出題の割合がやや高くなっています。問題の傾向としては、従来の知識を問う問題以外に、資料の読み取り問題、時事問題を通じて自分自身の考えを記述させる問題などが増えている傾向にあります。「調べ学習を重視する」という新学習指導要領を反映した問題といえます。

【理科】化学・物理・生物・地学の分野からほぼ偏りなく出題され続けていますが、近年の傾向としては、化学分野からの出題の割合が高くなっているといえます。グラフの読み取りや計算、作図など、知識だけではなく、思考力が問われる問題が出題されています。近年は実験や観察の観点からの出題が増えており、科学的根拠に基づいて説明する能力が求められています。

【英語】長文読解問題が大半を占めています。以前は単独で出題されていた文法問題、発音問題などは、長文問題の中に空欄補充や並べ替え問題という形で組み込まれていることが多く、単独の出題はほぼなくなっています。近年では、「思考力・判断力・表現力等の育成」という新学習指導要領から、自分の趣味や経験、考えなどを英語で書かせる問題が出題されており、自分の考えを相手に伝える発信力が求められています。
(文/学林舎編集部)


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