結納
■結納をもって婚約成立
結納は、婚姻に先立って、男性側から女性側に贈る金品やその儀式のことをいいます。一般的には結納をもって婚約が成立したと認知されています。
結納では結納金が贈られますが、その結納金は結婚後の生活を組み立てる資金に使われることが多いようです。
以前の結納はほとんどが女性側の自宅で行われていましたが、最近はホテルや料亭で開くケースが増えています。
結納では結納金が贈られますが、その結納金は結婚後の生活を組み立てる資金に使われることが多いようです。
以前の結納はほとんどが女性側の自宅で行われていましたが、最近はホテルや料亭で開くケースが増えています。
■結納は吉日を選んで
大安や友引、先勝などの吉日で、両親や仲人の都合がいい土日や祝日を選ぶ人が多いようです。午前中に行うのが一般的ですが、午後から行う場合は夕方までに終えるようにしましょう。
結納品
■結納品は、男性から女性へ
結納の語源は「ゆひもの(結い物)」といわれ、新しく婚姻関係を結ぶ両家が一緒に飲食することに、花嫁へ贈る現金などが加わりました。これが結納品へと変化したようです。結納品は男性から女性へ贈られます。
■目録は結納品の明細書
結納品には必ず目録が添えられます。目録は結納品を贈る際の明細書となるもので、結納品の品目と内容を記します。宛名と差出人として本人同士の名前を書くケースが増えてきましたが家同士の名前を書くこともあります。どちらにするかは、事前に話し合っておきましょう。
■結納品はバリエーション豊富
結納品は一品目から十三品目まで、奇数でそろえるのが原則。もし偶数になった場合、目録の最初の品目は数えません。
@熨斗(のし) -鶴飾り-
成長するのに時間がかかるアワビは、長生きの象徴。不老長寿の願いが込められています。
A共白賀(しらが)
麻糸を束ねたものが、二本入っています。夫婦の絆と幸福を強い麻糸に託しています。
B末廣(すえひろ) -亀飾り-
「末広がり」といって扇を貴ぶことから、白扇子が一本、金銀の留袖用扇子が一本入っています。
C小袖料(こそでりょう)
結納金こと。帯料とも呼ばれます。松飾の下に、現金の入った金包みを置きます。男性の月収の二、三倍が目安で、百万円前後が相場です。
D酒肴料(しゅこうりょう)
結納でいただく料理代の一部となります。竹飾の下に、現金の入った金包みを置きます。二万〜三万円が主流。昔は現金でなく、鯛などを持って行きました。
E化粧料(けしょうりょう)
女性への化粧代で一万〜二万円が多いようです。梅飾の下に、現金の入った金包みを置きます。
F結美輪(ゆびわ)
婚約指輪のこと。結納金には含まれません。
G高砂人形(たかさごにんぎょう)
翁とおうなの人形セット。「共に白髪になるまで一緒に」という意味があり、二人の長寿を願います。
H家内喜多留(やなぎたる)
「家内来る」という意味で、酒樽、清酒を対にして贈ります。一本の場合もあります。最近は現金で贈ることも多く、その場合は「家内喜多留料」とします。
※品の呼び名には、別の漢字をあてることももあります。
結納返し
■結納返しは、女性から男性へ
結納返しは、結納品を受け取った女性が、お返しとして男性に渡すものです。結納返しに必要なのは、結納品を受け取ったことを記す「受書」、結納金の一部を返す「袴地料」です。袴地料は現金、品物、目録でもかまいません。現金の場合は、水引のかかった金包みに「袴地料」と書きます。結納返しをどうするか決まっていないときは、目録を渡します。
結納金
■結納金は支度金
かつて結納金は嫁入りの支度金として、男性から女性に贈られていました。現代では、婚約記念品の一つに考えられています。昔は着物や帯などを贈っていたことから、「小袖料」「帯料」とも呼ばれています。また、結納金には、今まで育ててくれた女性側の両親へのお礼の意味も込められています。
■婚約指輪を含む場合も
最近は結納金の中に婚約指輪を含める場合も多いようです。女性の中には指輪に重点を置く人も多いので、女性の希望を聞いておきます。
結納品以外のもの
■結納品以外に必要なもの
結納品以外に準備しておくものがいくつかあります。結納品を購入する際、専門店などで何が必要か聞いておきましょう。挙式場やホテルで結納する場合は、結納パックなどのプランがあります。担当者に確認しましょう。
■男女で用意するもの
用意するものは男女で違います。何が必要か互いに確認して、前もって準備します。
<男性が用意するもの>
目録
結納の内容を書いたもの。上書は「目録」。中には品名と数、日付を濃い墨で書きます。
風呂敷
風呂敷は、結納品を包むのに使います。
<女性が用意するもの>
受書
結納品の受取を証明するもの。男性側が準備していることもあるので、どちらが用意するかはあらかじめ確認を。