「どこよりも美しい谷」と呼ばれるムーミン谷は北の森の奥深くにあると言われています。周囲を北欧らしい豊かな自然に囲まれ、その中央にムーミンたちが暮らすムーミンやしきが建っています。
頻繁にお客さんの訪れるムーミンやしきを中心に、事件や災害、お祭り、冒険などが次々と巻き起こる不思議が詰まったムーミン谷の姿を探ってみれば、あなたもムーミン谷に住んでみたくなるかもしれません。

  • ムーミンやしき1階の間取り。

  • ムーミンやしき2階の間取り。

  • ムーミンやしき全景。

  • 忠実に再現された「ムーミンバレーパーク」内のムーミンやしき。

ムーミンやしき

ムーミン谷の中央に建つ、青い外壁に赤い屋根が特徴的なムーミンやしき。フィンランドで使われている旧式のタイルストーブをモチーフにしています。やしきを建設・設計したのはムーミンパパ。最初は2階までしかありませんでしたが、家族同然の住人や来客が増えたので3階と地下室を増設しました。
1階には応接間、台所、浴室、客間があり、2階にはムーミン一家の寝室、スニフの部屋、スノーク兄妹の部屋があります。どの部屋の壁も明るい色や模様が描かれています。
ベランダは、コーヒーを飲みながら談笑するためのくつろげる場所。ママ自慢の花壇や野菜畑が広がる庭を眺めることができます。 深い雪に埋もれたり、すさまじい嵐に襲われたり、洪水で水にしずんでしまっても、しっかりと建ち続けているムーミンやしき。パパの建築の腕は相当なもののようです。

  • 頂上に立つ天文台に到着したムーミンたち。

  • 切り立った峰々が山の険しさを物語ります。

おさびし山

ムーミンやしきの北東にそびえる「おさびし山」。険しい峰々の合間には冷たい霧が立ち込め、巨大なワシやタカが暮らしています。のどかなムーミン谷とはまったく違った印象です。
「ムーミン谷の彗星」で、ムーミン谷に危険が迫っていると知り、ふさぎこんでしまったムーミンとスニフに、ママとパパは本当に地球が滅びてしまうのか調べてきてと、おさびし山のてっぺんに建つ天文台へと送り出します。最初は怖がっていたムーミンたちでしたが、ムーミン谷の存亡に関わる一大事の原因を調べるための旅という目的が使命感を湧きたたせ、意気揚々と出発します。その道中で後に唯一無二の親友となるスナフキンと知り合い、スノークのおじょうさんとも出会います。さまざまな困難を乗り越え、再びムーミン谷へと戻ってきた時には、ママに甘えてばかりのムーミンではなく、一回りも二回りも成長を遂げていました。

ムーミンバレーマグ 火の精(アラビア)

おさびし山からの帰り道、小さな火の精を火口まで送っていこうと竹馬に乗って火山を登っていくムーミンたちの姿が影となって描かれています。CGアニメーション「ムーミン谷のなかまたち」がワンシーンがモチーフ。

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  • 西に広がる大海原に建てられています。

  • 春と夏は、水遊びの時に使われています。

水浴び小屋

やしきから西へと伸びる一本道は、海へと繋がっています。海岸にはムーミンパパがつくった水浴び小屋が建っています。夏の間はムーミンたちが泳いだり釣りをしたり、のんびりと過ごす場所として使われ、ヨットや船をつなげてあるので、ここから冒険に出ることもしばしば。
冬になると、冬眠中のムーミンたちに代わって、トゥーティッキが目に見えない8匹のとんがりねずみたちと一緒に住みついています。氷と雪に覆われた世界と化す冬の季節には、冬の住人達にとっての貴重な休息地としても活躍しているようです。

  • ムーミン谷から北西の沖合に浮かぶ「ニョロニョロ島」。

  • 「ムーミンバレーパーク」内に再現された気圧計。

ニョロニョロ島

ムーミン谷の西に広がる海の沖合にある「ニョロニョロ島」。辺鄙で寂しい岩だらけの島で、年に一度、夏至の日にニョロニョロの大群がこの島に集まります。島の真ん中にある空き地には青い柱が立っていて、そのてっぺんには気圧計が掛けられています。ニョロニョロは雷に打たれると体に電気を蓄えることができるので、気圧計の周りに集まって大嵐が来るのをいまかいまかと待ち望んでいるようです。
「たのしいムーミン一家」で、浜辺でボートを見つけたムーミン一行は大海原へと乗りだし、その時偶然見つけたのがニョロニョロ島でした。上陸したムーミンたちは思いおもいに離島での時を過ごしますが、ニョロニョロの大群と遭遇したり、大嵐に見舞われてしまいます。

マシコ ポタリー −グレーズ−(ムーミン×アマブロ)

ムーミンの名シーンと益子焼がコラボレーションした器。5種類の内、Kaki(柿釉)には、大嵐が去った翌朝、ニョロニョロたちが「ニョロニョロ島」を離れていくのをみんなで眺めているシーンが描かれています。

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  • 散り散りになった仲間たちが劇場の前で再開するシーン。

  • エンマがムーミンママのために書いた劇場の図。

エンマの劇場

ムーミン谷が洪水に見舞われ、水に浸かってしまったムーミンやしき。そんな時にちょうど流れてきた大きくて不思議な家にムーミン一家は引っ越します。一風変わった家で食卓を囲んでいると、年をとった劇場ねずみのエンマが現れます。ムーミンたちが家だと思っていた建物は劇場だと教えますが、劇場が何なのかを知らないムーミンたちにエンマは呆れかえります。エンマの亡くなった夫は舞台監督で、エンマ自身も舞台に詳しいことを誇りに思っていたので、舞台の仕組みやお芝居について少しずつ教えてあげました。
さらなる洪水によって家族がバラバラになってしまう中、劇場に残された人々でムーミンパパ脚本の「ライオンの花嫁たち」を上演することになります。
劇場の周りは水で囲まれており、観客は船から観劇するというなんともロマンティックなシチュエーション。そして、この劇の上演中に散り散りになっていた家族や仲間が再開するというドラマティックな展開が巻き起こる素敵な舞台なのです。

  • フィンランド湾沖に浮かぶとされる灯台。

  • 「ムーミンバレーパーク」内の灯台

灯台

「ムーミンパパ海へ行く」のほぼ全編を通しての舞台となる灯台。ある夏の日に、些細なことをきっかけに父親としての存在意義を見失ってしまったムーミンパパ。ムーミン谷を離れ、小さな島で暮らすべく、ママとムーミンとミイを連れて海を渡りました。ムーミン谷から遠く離れた場所にあるのでマップ上にはその島の姿は描かれていませんが、一説にはフィンランド湾のどこかにある島だそう。その島の灯台には灯台守がいなかったので、自分がやろう!と意気込むパパですが、失敗続きで落ち込んでしまいます。ママははじめからこの引っ越しには乗り気ではなかったので、だんだんとホームシックになっていきます。ムーミンははじめこそ楽しんでいたものの、「うみうま」に恋をしたり、ムーミン一家を追ってやってきたモランと夜ごと合う羽目になってしまったりと悩みの種がつきません。やがてそれぞれがそれぞれのやり方で自分を取り戻していきますが、家族の中での役割と個人としての在り方の狭間で葛藤する内向的な問題の象徴こそがこの灯台なのです。

True to its origins(アラビア)

繊細なタッチと僅かな色使いで表現されたトーベ・ヤンソンの原画が描かれたシリーズ。マグとプレートには、灯台で暮らすムーミン一家や漁に出るムーミンパパの姿が描かれています。

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