

奈良県・奥大和、曽爾村
都会の喧騒とは無縁の穏やかな時間が流れ、
忘れかけた懐かしさが今もこの村には息づいています。
曽爾村は奈良県の東北端に位置し、
西側には岩肌もあらわな鎧岳、兜岳、屏風岩など、
珍しい柱状節理の美形は
国の天然記念物に指定されています。
また、東側に位置する曽爾高原一帯は
室生赤目青山国定公園に指定され、
気軽に足を伸ばせる関西屈指の高原リゾートです。
ススキの名所「曽爾高原」を有する曽爾村には、
年間五十万人の観光客が来訪。
その豊かな自然が見せる四季折々の姿が、
人々の心を和ませています。
「ぬるべの郷」のアイデンティティと
里山の未来を想う「漆のある暮らし」
奈良~平安期、漆をつかさどる政庁「塗部造」(ぬるべのみやつこ)がおかれていたとする文献が遺り、漆塗りがはじまった地とされる、曽爾村,?
しかし、漆に関するその後の村のいとなみは記録が残らず、漆産業は久しく途絶えていました。
平成17年、歴史ある漆との関わりを誇りに思う一集落の有志グループが、漆の植栽活動を開始。曽爾村では、やがては奈良の国宝・重要文化財の修復をまかなうことを見据えながら、
「漆とともにある里山の暮らしと風景」を取り戻すことを目指しています。


