●丹皮(タンピ)

【効能】消炎性駆瘀血薬、解熱、鎮痛、鎮静、鎮痙、通経、排膿、消炎

【薬理作用】清熱涼血・活血祛瘀 抗菌作用・降圧作用、paeonol は動物の子宮粘膜を充血し、月経を発来する。

【性味:性】微寒

【性味:味】苦・辛

【帰経】心・肝・腎経

【用量】6~9g

【使用上の注意】

 

●沢瀉(タクシャ)

【効能】利尿、止渇、鎮痛

【薬理作用】利水・滲湿・清熱
利水作用、コレステロール降下作用、血糖・血圧の降下作用、抗菌作用、抗脂肪肝作用

【性味:性】寒

【性味:味】甘

【帰経】腎・膀胱経

【用量】6~15g。分量は多すぎない方がよい。

【使用上の注意】

 

●大黄(ダイオウ)

【効能】

 原文:主通利結毒也。故能治胸満。腹満。腹痛。及便閉。小便不利。旁治発黄。瘀血。腫膿。(薬徴) 訳:主として停滞している病毒を 下す。したがって、胸腹部の膨満、腹痛、便秘、小便の出が悪いものを治す。また、黄疸、血液の停滞による症状、できものを治す。 攻 積導滞・瀉火凉血・去瘀通経

【薬理作用】攻積導滞・瀉火涼血・去瘀通経・瀉下作用・抗菌作用・収斂作用・健胃作用・利痰作用・抗腫瘍作用

【性味:性】寒

【性味:味】苦

【帰経】脾・胃・大腸・心包・肝経

【用量】常用量は3~12g。瀉下には9~12g必要であるが、行気薬を配合すれば6gですむことがある。他の攻下薬の作用を強めるときには 12g以上を必要とすることもある。清湿熱・消炎に用いるときには少量でよく、成人で6g・小児3g・幼児1~1.2gである。

【使用上の注意】 生大黄は瀉下の力が強いので、実熱をさますのに適している。酒製すると消炎・活血の力が強くなる。身体の虚弱なもの は製大黄(黄酒で熱して黒色にしたもの。)を用いる方がよい。
 子宮収縮を促進するので、出産前には用いない方がよい。また、骨盤の充血を増強するので、産後や月経期間中は用いない方がよい。この ほか、腸管から吸収されて血中に入り・乳汁に分泌されて嬰児に影響を与え、多量に服用したときには乳汁が黄変するので、授乳中の婦人 には禁忌である。
 瀉下に用いるときには、長期間煎じると効果が弱くなるので、後下(あとで加える)すべきである。清湿熱に用いるときには、煎じる時間 は長くてもよい。
 一般に、習慣性便秘には大黄を用いるべきでなく、潤下薬を用いるのがよい。

 

●大棗(タイソウ)

【効能】緩和、強壮、利尿、鎮痛、鎮痙、鎮静

【薬理作用】補脾胃・養営安神・緩和薬性・胃腸機能の調節作用・鎮痙作用・薬性をやわらげて、味を矯正する臨床的な観察によると、鎮静・利尿の作用もある。

【性味:性】温

【性味:味】甘

【帰経】脾経

【用量】5~20g

【使用上の注意】 虫歯の疼痛・腹部の膨満感・便秘などの症状があるときには使用すべきでない。
 処方中に大棗として使用するものに、黒棗・南棗・紅棗・蜜棗などがある。
 黒棗・南棗は良質で、養血補中の効能がある。
 紅棗はやや燥性が強く・補養力が弱いので、一般に補益剤としては使用しないが、アレルギー性紫斑病に効果がある。
 蜜棗は味が非常に甘く濃いので、潤燥解毒に効果がある。

 

●沢蘭(タクラン)

【効能】活血通経、利尿

【薬理作用】活血通経・利尿消腫

【性味:性】微温

【性味:味】苦・甘・辛

【帰経】脾・肝経

【用量】3~9g、常用量は6g。外用には適量。

【使用上の注意】

 

●丹参(タンジン)


【効能】鎮静、鎮痛、血管拡張、血圧降下、駆瘀血
【薬理作用】活血去瘀・涼血・養血安神 血管拡張・血管下降作用、抗菌作用
 臨床的には、鎮静・精神安定・鎮痛などの作用がある。
【性味:性】微寒
【性味:味】苦
【帰経】心・心包経
【用量】活血去瘀には6~15g、大量で15~30g。静脈炎には30~60g。
【使用上の注意】 古人は、丹参は瘀血を除去し・新血を生じ・行血し・養血するので、“丹参一味で、四物湯と同じ効果がある”と称賛して いる。しかしながら、これは過大評価であって、実際には丹参と四物湯は活血去瘀の効能は似ているが、四物湯には活血と同じに補血の効 能があり、丹参には補血の力はない。
 丹参の薬性はおだやかではあるが、出血時間・プロトロンビン時間の延長を生じる症例もあるので、出血性疾患の患者には用いない方がよ い。習慣的に藜芦との配合は禁忌である。
 

●大腹皮(ダイフクヒ)
【効能】利尿、健胃、整腸
【薬理作用】下気寛中(曖気などの胃気上逆を止め、上腹部の筋緊張をやわらげることと考えられる。)・利水消腫
健胃・利尿・止瀉の作用がある。
【性味:性】微温
【性味:味】辛
【帰経】脾・胃・大腸・小腸経
【用量】3~9g
【使用上の注意】