はじまりのまち 桜井

はじまりのまち――。そう呼ばれる奈良県桜井市は、「元祖○○」の宝庫。そうめんが誕生したのが桜井市の三輪地区。日本最古の神社、大神おおみわ神社が誕生の地で、今から1200年前、宮司の次男が飢餓と疫病に苦しむ人たちを見て救済を祈願したところ、神の啓示を受けました。その通りに三輪の里で小麦を作り、水車の石臼で粉を挽き、湧き水でこねて糸状にした食物で人々を救いました。これがそうめんの起源といわれています。

細さとコシに驚く
手延べの技

水はけのよい扇状地の三輪は、三輪山などからの水源があること、四方から山風が吹く盆地であることから、そうめんづくりに適しています。細く延ばしやすく、切れにくいように作れるのは、いい塩梅に乾燥させることができる気候のおかげ。今では各産地のそうめんがありますが、三輪そうめんはひときわ細く、細くてもしっかりとコシがあり、そののどごしは唯一無二の魅力です。