国指定天然記念物である杉沢の沢スギは、成長した木の枝が雪の重みで地表に着地し、そこから根が出て、一株から何本もの幹ができるという伏条現象と呼ばれる珍しい生育形態が特徴の杉林です。 　広さは2.7ヘクタールあり、この一帯は清澄な水が湧き出しています。扇状地の末端部でこのような自然林が残っているのは全国でここだけです。 　沢スギ内には「入善乙女キクザクラ」が自生しています。これまでに知られる類似の菊咲き性品種とは異なる特徴があることから、町が平成24年2月に新種のサクラとして発表しました。その愛らしい姿や色から、鑑賞性に優れたサクラです。

　毎年4月中旬から下旬に開催しているにゅうぜんフラワーロードでは、入善町の特産品で町の花でもあるチューリップが自然の中で咲き並びます。面積・本数が日本最大級で、色とりどりの鮮やかなチューリップが残雪の北アルプスを背景に広がる光景は訪れる人に感動を与えます。 　生産者の長年の努力と技術力で、これまでに数多くの新品種も入善町で誕生しています。厳しい検査を通った高品質の球根は、市場に出荷され、日本各地で可憐な花を咲かせています。

　園家山キャンプ場は、入善町の西部、日本海に面した富山県指定のキャンプ場です。景色のよい松林に囲まれた砂丘上にあり、バンガローも整っています。夏には、海水浴やバーベキューなどで大勢の若者や家族連れで賑わいます。近年のアウトドアブームで、県外からの利用者も増えてきています。（※毎年12月から翌年３月末までは冬季閉鎖期間となります。）