木製品・ぬりもの(漆器)の取り扱い方
漆器は丈夫で耐久性にすぐれています。
しかしいくら丈夫な物でも、扱い方が乱暴だったり、間違えたりすれば、いたみも早くなります。
ですから、扱い方の基本をマスターしておきましょう。
漆器が嫌うもの
漆器は、きちんと手入れをすれば、もちがよくなるばかりでなく、美しさにも磨きがかかり、二代・三代と使うことができます。扱い方の基本さえ守れば、あとは気楽に使用しましょう。
- 直射日光(紫外線)
- 乾燥した所
- 乾いた熱(熱いやかんなどに直接ふれないように)
- 湯水に長時間浸す(ふやけて剥げやすくなる)
- ストーブやヒーター・クーラーなどの冷暖房器具のそば
- 極端に湿度や温度の高い場所
- 枠付きの木製トレーは水洗い厳禁
- 食器洗い乾燥機や食器乾燥機、電子レンジ・オーブンは絶対禁止(対応商品は除く)
これらは漆器をいためる原因となりますので、ご使用時はご注意ください。
※お箸やお椀の中には、食洗機対応・電子レンジ対応の商品もございます。ご使用前にパッケージなどご確認の上、ご使用をお願いいたします。
漆器のにおいのとり方
できあがったばかりの漆器は、ぬり物特有のにおいがします。
ことに熱湯が注がれたりしたとき、熱によってにおいが出ることもあります。
しかし漆器はすぐにでも使用する実用品ですから、そこで、においとりの様々な方法の代表的なものを、いくつか紹介しましょう。
| <ご使用までに時間的余裕がある場合> ●漆器を箱から出して、風通しのよい室内の日陰の場所に1週間程度おき、陰干しをする。 ※直射日光は絶対に避けてください。 |
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| <急いでにおいをとる場合> ● 米びつの中に、数日間入れておく。 ● 米のとぎ汁を温めたものに、少量の食用酢をまぜて拭く。 ※上記の方法は、米のにおいがうつることもありますのでご注意ください。 ●食用酢(又はお酒)を、柔らかい布きれや脱脂綿、ガーゼなどに含ませ、拭いたのち、ぬるま湯で洗う。 |
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日常のお手入れは
- 使用後は、すぐに汚れを洗い落とします。
- 湯水に長時間つけておかないこと。
- 水気を完全に取り去ります。
- 洗剤やナイロンたわしなどは使用しないこと。
- 漆器に指輪などでキズをつけないこと。
- カラ拭きをするとツヤが出ます。
- 熱い汁を注いだ後のくもりや、油類のしみが残っていまったときは、ぬるま湯で洗った後、植物油をほんの少量しみ込ませた布で、静かに拭きこむようにすると、塗りが生き返ります。
うるしの豆知識
- うるしの木は東洋にしかありません。(日本・中国・台湾・ベトナムなど)
- うるしは完全に乾いていればかぶれません。ですから漆器でかぶれる心配は普通はありません。
- 塗ったうるしは、他の塗料のように太陽にあてても乾きません。
- うるしが乾いて固まるには適度の温度(20度~30度)と、湿度(75%~85%)が必要です。
- 乾固させるのに水分を必要とし、又自分の力で乾固するのは世界中でうるしだけです。
- ※湿った水分が蒸発する時、化学反応で主成分のウルシオールが酸化して、ウルシオール同士がつながり固体となるのでいったん固まると、非常に丈夫なのです。(ペンキはシンナーが蒸発して色素が残る物理的メカニズム)
- 油を加えない良質のうるしは、塗りあげただけで落ちついた深みのある色になります。うるしは夢の塗料。うるしには、他の塗料にはみられない特性があります。
1.接着力がきわめて強い
●陶磁器の割れをうるしでつける(漆接ぎ)
●仏像に金箔を貼る。
※一般の塗料はこのような粘着力に乏しく接着用には使えません。
2.塗膜が強靱である
●うるしはいったん乾固すると大変すぐれた物理的性質をもっています。 それは酸やアルカリに強く、又アルコールなどの薬品類や熱や衝撃にもよく耐え、摩擦ですり減ることも少ないようです。
※うるしと同じような塗料をもっと安価に人工的に製造できないかといろいろ工夫がこらされてきましたが、いまだにうるしにかなう合成樹脂塗料はつくられていません。
紀州漆器協同組合HPより抜粋(https://www.kishusikki.com/10_atsukai.html )


