胡蝶蘭はラン科ファレノプシス属に属する植物で、学名は「ファレノプシス」といいます。歴史的には古い花の一つですが、日本ではまだ歴史の浅い花です。日本では、蝶が舞っているような姿に見えたことから、胡蝶蘭の名が付きました。明治時代に輸入された胡蝶蘭は原産地からではなく、イギリスから輸入されたものでした。胡蝶蘭は当初、熱帯地域の植物であったため育てるのが大変なことから、とても貴重なものとして上流階級の人しか手に入れることができませんでした。のちに栽培技術の発展と共に温室栽培の普及によって、多くの方の手に届くものとなり、普及していきました。
胡蝶蘭の主な原産地は、インドネシア・台湾などの東南アジア、インド・オーストラリアといった熱帯・亜熱帯地域です。着生種であることから風通しの良い樹木の枝や幹に着生し、そこから養分を吸収します。一般的に販売されている胡蝶蘭の多くは、より美しくなるよう開発された交配種です。
胡蝶蘭がよくギフトに選ばれる理由の一つに、その花言葉があります。「幸福が飛んでくる」「あなたを愛します」といった素敵なものがあります。
寒さに弱い特徴を持つ胡蝶蘭は、楕円型の葉がいくつにも重なり互生しています。垂れ弓状の枝の先端には、優雅な花が付きます。盛んになった品種改良によって、昔からある大型の胡蝶蘭に加え、小さなものも見られるようになり、様々なバリエーションの胡蝶蘭が楽しめるようになりました。