Twitterでバズった元店長【ハリー中野】の宝石ブログ
ミラーボールのような凄い指輪
昭和のキャバレー、高い天井からぶら下がるは七色に輝くミラーボール。
ドサ周りの演歌歌手の着物の上に、はたまた悩ましく腰をくねらす年増ダンサーの肌の上にキラキラ輝く鱗のような光を降り注ぎ、酔客をますます夢見心地に追い込み、財布の紐を緩めさす装置。
当時まだ若造であったわたくし、まさか自分の甲斐性でそんな場所へ行くほどヒネても無ければ、余裕もないわけだが、お客さんや先輩などのお伴で覗いた、コッテリ豚骨スープのような大人の世界。
まさに昔の日活の映画にでも出てきそうな雰囲気。未だあのような世界に繁華街へ行けばお目にかかれるのでしょうか?覗いてみたいが、未だに手元不如意。
という訳で、この度のご紹介は、ご覧の通りのまさにミラーボールそのまんまのダイアモンドリング。
このリング、ご覧の通りほぼ球体に近いボール状の石座に、綺麗にメレダイアが彫り留でパヴェセッティングされています。こういった球体にダイアを細かく留めていく作業というのは石留職人にとって至難の業。
なにしろ球体の面に沿って円やか、なだらかに、いびつに飛び出したところの無い様に留めていかねばならないのですから、これは石留職人にかなりの力量が無いとできない技。
こういった石留の技術料って石留一個いくらの計算だから、こちら2キャラットものメレダイアを使ってますから、石留代だけで馬鹿にならない。
しかもこのセットされているダイアがまた美しいAクラスの石。
いつもの事ながら、こう言った細かい原価を合計していきますと、自ずと最終的に高額なお値段が想像できるって寸法。
しかしご安心を。
これもいつものセリフで恐縮ながら、中古の原価には、そういった細かい工賃やら、デザイン料なんて余計なものは全く計算されませんから、こんなにお安くご提供できるってこと。素晴らしい!
さて、キャバレーの天井で煌めくミラーボールはおじさんのノスタルジーをくすぐるレトロなものですが、こちらの商品は斬新、ユニーク、そしてよく目立ちます。
お洒落女子ならばこいつを小道具として、並み居るライバルたちに、一泡吹かせてやろうという闘争本能に火が点くのではないでしょうか?
こんな突飛なデザインを着ける勇気がないなどとしり込みしないで、さあ飛び込むのよ、あなたの知らない未知の世界へ!
モテ男の必需品 ダイアメンズリング
例えばレオンなどの男性向けファッション雑誌は「ちょいワルおやじ」などという魔法の言葉を編み出しては、世のおっさんのお姉ちゃんにモテたい、好かれたい、三密に接したいというスケベごころをくすぐりながら、様々なモテ男必携アイテムを紹介して、広告収入を稼ぐとともに発行部数も伸ばしていくという巧妙なマーケティング戦術を展開しております。
しかし、実のところは、いくらどんなモノをどれだけ身に着けようが、モテない男はモテないに決まっているのです。
もちろん、接待を伴う夜の街の飲食店のたぐいに行きますと、支払った対価に比して、若いピチピチしたお嬢さんがありがたいことに、モテた気分にさせてくれる訳です。
しかしながら、理屈上はその様な場所に行くのに、何もわざわざ装備品として、モテアイテムを所持、携帯、着用する必要などなく、まったくの丸腰、なんならスウェットの上下でもお金さえ落とせば、向こうは商売、当然モテた気分にさせてくれるわけです。
ただし、丸腰スウェットとだとお姉ちゃん達が困る。
なぜなら褒めるところが見つからないから。せいぜい「わーっ、かっこええスウェット!美津濃ちゃいますの?」で終わっちゃう。
男というのは間抜けなもので、持ち物や着てるものを褒めらると、自分がモテててると勘違いする習性がございますので、丸腰だとお姉ちゃんサイドの営業戦略上まことに具合が悪い。スウェットの下は腹のだぶついた、加齢臭発散する五等身、うすら禿げの冴えないおっさんな訳ですからもう手も足も出ない。
という訳で、世の道理をわきまえた遊び人のオヤジたちは、お店の女の子に敢えて賛美の会話の糸口を与える為という、お遊びの場所での暗黙のお約束事に従って、全身ブランドで固めて夜の街へと出陣するのでございます。
今回ご紹介いたしますこちらのメンズリング。そういった夜の街の遊びの達人に、是非お勧めしたい一品でございます。
昔はメンズリングと申しますと、印台などのデザインに代表されますよう、どうもガラの悪い印象があり、まっとうなカタギの紳士のするものではないという風に見なされてきたわけでございます。
しかし世の中は移ろい、チョイワルなどの言葉にも見てとれるよう、ちょっと不良っぽい男がセクシーなどというファッション業界のまことしやかな誘導のもと、小心小市民のお父さんも、イタリアンマフィアもかくやとばかり、めかしこんで所謂夜の街関連施設に乗り込むご時世。
そんな時こそ、お洒落な指輪の一つでも着けて、ダサさに堕ちることなく、しかし不良っぽく、セクシーにキメたい。そんな高望みのあなたにピッタリな指輪がこちら。
どうですこのスタイリッシュな構造美。幅広で分厚いプラチナの平打ちリングに、長方形のバケットダイアを横置き等間隔で4つ埋め込んだ、いたってシンプルな作り。
しかしこの肉厚でソリッドなリング本体部分のプラチナムが、無色透明鋭い輝きを放つダイアとあいまって、極めてクールな印象をかもしだしているではありませんか。これぞサイバー社会の現代を生き抜く男の象徴!
しかし、こんなお洒落な指輪着けて行きゃ、おとうさん、ひょっとすると瓢箪から駒、マジでモテちゃったりするかもしれませんぜ。まったく隅に置けないんだから旦那。
よっ、色男!
バブルなんて目じゃない、狂乱のジャズエイジを彩ったティファニー
ニューヨーク五番街の宝石店ティファニーは言わずと知れたアメリカ合衆国を代表する宝石商でございます。
映画「ティファニーで朝食を」のお陰で、お店がニューヨークの観光名所になるはるか以前より、映画の原作者トルーマン・カポーティがわざわざ小説のタイトルに店の名前をすえるくらい、すでにその名声は広く人々の知るところでありました。
現代日本の人気作家、村上春樹氏が敬愛して止まない、アメリカ人小説家、F.スコット・フィッツジェラルドはその妻ゼルダとともに1920年頃の「狂乱のジャズエイジ」と呼ばれる、アメリカ経済が爆発的な活況を呈した時代に活躍した、まさに時代の寵児ともいえる人物。
その夫婦二人の破天荒なライフスタイルは、代表作「華麗なるギャツビー」のストーリーそのままに、アメリカンドリームの達成と、それがもたらす享楽の有様を如実に体現したものであったとか。
日々繰り返されるパーティーと飽食、贅を尽くした衣装と宝飾品の数々。
その宝飾品の多くが、すでに一流宝石店の名声をわが物としていたティファニー選りすぐりの逸品の数々であったことは言うまでもございません。
実際、2013年公開のレオナルド・ディカプリオ主演作、「華麗なるギャツビー」。二回目の映画化となった本作品、映画の中に出てくる煌びやかな宝石の数々は実際ティファニー秘蔵のコレクションから貸し出されたものだそうです。
世界最大の経済大国アメリカ合衆国。ロックフェラー家を頂点とするセレブ達代々の憧れの的、ハイジュエリーの伝統を中心となって支え育んできたティファニー。その凄さの片鱗がこちらの商品からも伺えます。
ご覧いただいてお分かりの通り、こちらのペンダントネックレス、一見なんの変哲もないいたってシンプルなもの。真ん中が空のドーナツ状の円盤型ペンダントを鎖で吊るしているだけの、実に単純な構造。
しかしよく観察いたしますと、その造りの拘りが浮かび上がってまいります。
こちらのドーナツ状の円盤、ご覧の通り三重の円で構成されているのがお分かりいただけるでしょうか。
中心部と外周部分が無色ダイアモンド。そして真ん中のサークリだけがピンクダイアで構成されています。
内と外のダイアモンドの大きさは直径1ミリにも満たない非常に細かいダイアを用いているのに対し、真ん中のサークル部分のピンクダイアはそれらより一まわり大きい1/100キャラット、約1.3ミリほどの直径のものが使われています。
そしてこのピンクダイアの部分のみイエローゴールドの爪で石留が施され、しかもほかの部分より一段高く、ペンダントとして着けた場合は少し前に浮き出た感じで作られているのです。
しかも内側、外側の無色のダイアのサークルにも高さに変化をもたせ、内側のサークルが一番奥にへこんだ感じで作られているのです。
このダイアの大きさの変化、石留地金の色の変化とセット面の微妙な高低差が、ともすると凡庸に堕ちがちなデザインに躍動感を付与している事をお気づき頂けるでしょうか。
さで、ダイアモンド品質の説明は、もはやティファニーのこと、今更言うに及ばずではございますが、どうしても言いたくなるのがこのメレサイズのピンクダイアモンド。
ピンクダイアモンドはその発色原因が他のカラーダイアと異なり、結晶構造の歪みに由来するということで、そのせいか結構インクルージョンの多い結晶が多ございます。
しかるに、こちらのピンクダイア、すべてが非常にクリーン。老眼のせいもありましょうがルーペを使っても、私には気になるインクルージョンが見つけられません。
しかもそれだけではございません。この澄んだピンク色のダイアモンドが、あたかも同じ材料から切り出したが如く色調、色相がピッタっと揃って寸分の狂いもない。
このこと一事をとってもこの会社、材料の供給に莫大な費用を費やしている事が想像できますしまた、その莫大な量の宝石材から妥協を許さぬ材料選定が行われていることが知れます。
もちろん全体の造り、構造のバランスなどすべての点において神経の行き届いた、一級品である事はあえて申し上げるまでもございますまい。
アメリカ人は大雑把なんて事をよく言いますが、このペンダントネックレスはそんな常識を根底から覆す、アメリカの名誉と威信の護符ともいえる逸品と言えるでしょう。
掘出し品として謹んでおすすめいたします。
デーブ、もといハリーより
あなたを輝かすイルミネーション、ダイアブレスレット
クリスマスツリーを彩る様々なオーナメント。子供の頃は家族総出でこれをツリーに飾るのが楽しみでしたね。
そして、最後の仕上げは、チカチカ輝く色とりどりのイルミネーション。この電飾がない事には、クリスマスツリーもイマイチ締まりがなくていけません。
それと同様、女性の皆様のファッション、お洒落の総仕上げは、やはり光り物で決めてもらわなくっちゃ具合が悪い。その為に宝石、宝飾品というものがあるわけなんですから。
しかし指輪、ペンダントなんてのは、一応光り物なんだけど、どっちかというと、単独で自分と言うものを主張するオーナメントのような存在。
そこいくと、ご覧いただいております、このような、小粒の宝石が全体ぐるっと回ったブレスレットとかネックレスなんぞは、チカチカ輝くイルミネーションそのものじゃございませんか。
さて、このブレスレット、構造的にはテニスブレスレットと言うより、ダイアとダイアの間が空いているからステーションブレスレットと呼ぶべきもの。
でもそうするとステーション、すなわち駅と駅との間が近すぎる。まるで近鉄奈良線のよう、と言っても近隣住民にしか分からないか。
駅と駅が近いと住んでる人にとっちゃ何かと便利。ダイアとダイアの間隔が狭いとそれだけ輝きが増すって寸法で、どちらにしても結構なことでございますよ。
しかも、こちらのダイアモンド一個一個がけっこうな大粒。一個が0.1キャラット以上ございますから、こういった連のブレスレットのなかでは、かなり大きい方でございます。
そしてそれぞれのダイアモンドの品質も、無色でルーペクリーンの一級品のメレダイア。この綺麗なダイアがトータルで2.5キャラットも入ってるってから凄い!
細かい砂粒のようなダイアがたくさん入って2.5キャラットというのとは値打ちが段違いに、桁外れに違う。このダイアの卸価格、1キャラットあたり10万円として、トータル25万円は下らない代物。ダイアだけでですよ。小売値じゃなく業者間価格でですよ。しつこい?
そしてこのブレスレットの造りも、もちろん素晴らしい。
ダイアモンド一個一個を留める枠はスッキリ見せるために、ブレスの流れに沿った方向にのみ、天地に二つの爪を配し、これのみでダイアを押さえる構造。その為石留が緩まないよう、考慮して爪の根本を太く、しっかりした造りの枠にしてある。
そしてこの一個一個のダイアを支える石座をつなぐのが、板状の7ミリほどのパーツ。
これがそれぞれの石座パーツの下方に穿たれた隙間に入り込み、そこで下方に45度の角度で可動するように留められている。この仕掛けが、ブレスレット全体があたかも繊維素材の様にしなやかに、自然に腕のまとわりつく動きを演出しているのでございます。
さて、ブレスレットというと兎角夏のイメージが強いかと存じますが、冬とていい仕事をいたします。
クリスマスイヴの聖なる夜。彼と二人きりで腰掛ける薄明りのバーカウンター。モダンジャズが静かに流れ、クライマックスへと流れるおぜん立ては充分。
ルビーのような色を湛えたマンハッタンのグラスを持つあなたの腕に輝くは、あなたを一層引き立てるイルミネーションかと見紛うようなキラッキラのブレスレット。
Take his breath away !
【当店オリジナル】ボディピアス(ダイヤ・ルビー・サファイア)(Pt900・K18)
さて、本日ご紹介いたします商品は、こちらのボディピアス。
こちらの商品は当店が自信をもって作成致し、ご提供する「当店オリジナルジュエリー」なのでございます。
質屋のオリジナルジュエリー?なんですかーそれ?
という事で、今回は弊社のオリジナルジュエリーの秘密を解説していきたいと存じます。
通常、宝飾品メーカさんの場合、製品を作るには、中石はそれぞれ専門の業者さん、脇のメレダイヤは専門のダイヤブローカー、そして枠は大体自社工場で鋳造し、これらを最終的に合体させ商品に作り上げていくというのが、大まかな製作の流れかと存じます。
当店のオリジナルジュエリー製作の流れは当然こんな大掛かりな作業ではなく、基本的にはお客様から買い取った商品を再利用して作っていきます。
お客様から買い取ったり、質流れになった商品は、その商品の外観を見てそのまま新品仕上げを施し、販売に回すもの、品質、デザイン、価格帯等の理由から業者売りに回すもの、そして地金枠部分の破損や石の欠け、欠損があり商品として再生できないものを石と地金部分に分けて処理する、大まかに言って以上の3つの方法がございます。
この最後に挙げた作業ははツブシともいい、文字通り商品を潰してしまう訳なんですが、リング枠などの地金部分は曲がってようが、ちぎれていようが地金の値打は変わりないのでそのまま処分できるんです。
さて、残るは中石やメレダイヤ。
割れたり欠けたりしている物はどうしようもないんですが、原型をきちんととどめ、ある程度の品質の物はどうするかと申しますと、普通の質屋ならこれろをまとめて業者さんなんかに売ったりするんですが、当店ではこれらを用いオリジナルの製品を制作してるのです。
凄いでしょ!
さて、どのように商品にしていくかは、それぞれの素材によって異なりますが、多くの場合いは出来合いの空枠、つまり中石や脇石のセットされていない指輪やペンダントなどの貴金属で作られた土台に、適宜それぞれのデザインに合いそうな石をセットするといった方法をとります。
しかし、こちらのボディピアスはちょっと凝ったことしてるんす。
まず、ボディピアスを作ろうという意見が女性スタッフより出ました時、ジュエリークォリティーのボディピアスがあまり出回っていないせいか、出来合いの空枠がなかったのです。
そこで、こりゃ枠から誂えなくちゃいけねーとなり、生野の巨匠、名人宝飾職人小川先生にご相談申し上げたところ、リピートの効くように、原型を作って鋳型をとり、鋳造するキャスト枠にいたしましょう、と本格的な話になってしまったんです。
リピートがないと、初期投資が分散されないというリスクを背負いながらも、恐る恐る製作致しました本邦初、質屋が造るボディピアスもお陰様でコンスタントにはけて行き、こちらのものはリピート2回目の製作品でございます。
前回は試作品ということでダイヤの18金枠の物しか拵えなかったのですが、今回はダイヤに加え、ルビー、サファイアをそれぞれ18金とプラチナ枠に留め、ラインナップも増やしておりますので是非とも第三弾にたどり着けますよう、皆さまにはジャンジャンお買い求めいただきたいものでございます。
しかし日本広しとはいえ、こんな事してる質屋、他に無いと思うんやけど。
大輪の花のようなパールペンダントトップ
さて、本日ご紹介いたします新入荷のお勧め商品はこちら、大輪の花のような南洋真珠のペンダントトップでございます。
こちらのパールペンダント、ご覧のようにダイアモンドが埋め込まれた枠で形作られた花びら、外側が無色ダイアモンド、内側はブラウンダイアで変化をもたせ、そして中央に白蝶貝からとれます白蝶真珠、別名南洋真珠とも呼ばれます大粒の真珠を配した実にダイナミックなデザインとなっております。
真珠のペンダントは通常片穴のルースにバチカンを設え、チェーンからぶら下げるデザインが圧倒的に多いのですが、こちらはペンダント自体が真珠の受け皿となり、デザインの中心で真珠をより引き立てる細工となっております。
通常このような細工のものは真珠の形がボタンとか餅などと呼ばれる、ひしゃげたり、扁平な形状のものか、半球状のマベパールを使う事が多いのですが、こちらの真珠はリングにしてもいいような新円、しかもマキ、テリともに素晴らしい良質の南洋真珠が使われているのでございます。
さて、この真珠を評価する場合のマキ、テリという点を少し詳しくご説明いたします。
真珠はご承知のようにほとんど養殖によって生産されているのですが、その原理はいたって簡単。
真珠を作り出す性質の貝にヒトが故意に真珠の核となる異物と、同時に貝殻成分を生成する外套膜を挿入し、この核に外套膜が細胞分裂をして生成される真珠層を巻きつかせていく仕組み。この幾重にも重なった真珠層が真珠独特のオリエントと呼ばれる虹色の干渉色を生み出し、真珠特有の美しさを醸し出すのでございます。
マキが良いとはこの真珠層が厚く、干渉色が強く、また深い事を指します。またテリとは文字通り光沢の意味で、この真珠層自体が持つ光沢の強度を指します。
養殖とは言え生成のほとんどが天然の生物と、そのおかれる環境によるところが大きいので当然出来る真珠にも個体差がでてくるのです。
さて、マキという点については白蝶真珠の方が日本で採れるアコヤ真珠よりも大きい分、マキも厚いので当然テリも良いと思われがちですが、実はそうでもないのです。
テリに関しても然り。ただ大きいだけで、昔の電灯の白熱球の様な珠はいくらでもあります。
しかし、こちらのお品の珠に関しては、真珠層の厚みを正直に反映し、実に美しいオリエント効果を発揮するとともに、またテリもすばらしい。
更に白蝶真珠はアコヤ真珠に比べややグレーがかった色味が多いのですが、こちらはむしろアコヤ真珠っぽいピンク系のオーバートーンを呈しているので、見事にフェミニンな印象を醸し出しているのでございます。
真珠と言えばフォーマルなイメージが強おございますが、このようなお洒落なペンダントをどんどん日常使いとしてお召しいただき、真珠の魅力を常日頃からお楽しみ頂きたいものでございます。
傑作オリジナル ルビー・ダイヤモンドリング
さて、本日ご紹介いたすますお品は、当店オリジナルジュエリーのこちら。
18金製ルビーダイヤモンド指輪でございます。
こちらのデザインは元々、某一流ブランド人気のデザイン。そちらをパクリまして、もとい、剽窃いたしまして、もとい、参考にいたしまして、いえ、インスパイアされまして、拵えたものでございます。
だいたい素人が自分の感性で好き勝手にデザインしても、碌なものはできません。やはり実績のあるデザインを拝借、参考にするのが一番。
良い例がティファニータイプの6本爪ダイヤモンドソリティアリング。
本家本元のティファニー以外、国内外あまたのメーカーが同じようなデザインを発表していますよね。基本、石をセットして指輪に着け、それを美しく見せるという厳しい制約の中では、なかなか目新しいデザインを作り出すと言うのは難しいのかも。
こちらのデザインは、俗にフラワーデザインなんて呼ばれる、お花をモチーフとしたデザイン。
こういった花モチーフのデザインは宝飾品に限らず、アパレルやバッグ、小物類に至るまで、女性の身の回りの物には非常に多く使われるデザインなんですよね。
やっぱり女性は花と夢、いくつになってもロマンチックで美しいものに心惹かれるのでございましょう。
さて、こちらの商品、参考になる元のデザインがあるとはいえ、いい加減な作り方はいたしておりません。
ちゃんと有名なジュエリー学校の講師を務められているジュエリーデザイナーの先生にデザイン画をお描き頂き、それをもとに、名人の誉れも高い、生野の巨匠とも呼ばれる宝飾職人に制作を依頼した、なかなかの労作なのでございます。
下段の写真でご覧頂いておりますのが最終決定のデザイン画というか設計図。
指輪のデザイン画はこのように大体、立体3方向からの図面で描かれる事が多いのですが、マズイ画だと3方向の整合性が取れてなく、職人さんを非常に悩ます事にもなるのですが、この図面はもちろん完璧。
このような完璧な図面を渡しても職人がヘボだと、これまた碌なものが出来ません。
こういった集合石の商品の場合だと、まず石のセッティングバランスの正確な対称性。石と石座に高さや角度のバランス。石座から腕にかけての自然なライン。ウデ腹部分のしっかりとした重量感。
そしてこれら全体のトータルとしてバランスが最も重要。
1か所でもおかしな部分があると、全体に影響が及びつまらぬ駄作になってしまうのです。どうでですか、この完璧なバランス!
そして最後にこの作品に要した材料についてでありますが、ここが質屋ならではの注目のポイント。
なんとこれを作るにあたって使用したルビー、ダイヤモンドそしてリングの枠として用いた18金地金、実はすべてお客様から買い取ったりした品物のリユースなのでございます。
もちろんルビー、ダイヤモンドは製品から外して材料として取ってあるものの中から最高のものを厳選し、地金はスクラップ地金を職人に渡し、溶かしてもらって、一からパーツを作り上げていくという工程。
正しくすべてリサイクルによって作り上げた質屋ならではのオリジナル商品なのでございます。
とは言え、こんな事している質屋は多分ウチだけやろなー。
アレキサンドライトの密やかな愉しみ
さて、本日ご紹介いたしますお品は、こちらの一見花も実も無い、てか、むしろ地味ともいえる指輪。
わたくしがまだ30歳前後だった昭和バブル全盛期のころ、宝石、宝飾品といえばバブル成金のご婦人の象徴。
「見てみい、どんなもんじゃこれ、これ、これ、これが目に入らんかーっ!ここにおわす私をどなたと心得る、畏れ多くも…」という具合の自己顕示の小道具としての役割を司っていたわけであります。
内容よりも見かけ重視。いわゆるオバケと呼ばれ、質は大したことないけど、とりあえず中石の大きい指輪とかペンダントが良く売れてました。
10キャラ20キャラの決して綺麗とは言い難いルビーやサファイア、エメラルドなんぞにテーパーダイアを取り巻いたド派手な、決して上品とは言えないデザインが人気を博しておりました。
わたくしも売りながら「こんなんどこがええんやろ?」と思いつつも、お客様のニーズに合わせ、厳しいノルマをこなすのが売り手の義務。心にもない事を口から出まかせ、オバケせっせとを売り込んだものでございます。
まあこういうものを買う心理と言うのは、にわか成金にありがちな、金持ってるぞアピール。男性の場合だとベンツや高級時計を着けて見せびらかしたい、自慢したいというのと同根、人の少しでも上位に立ちたいという、人間の浅ましい性根に由来しているものと考えられます。
さて、バブルではじけ、リーマンでコテンパンに打ちのめされた日本経済。
にわか成金は淘汰され、アベノミクスにより、きっちりとブルジョアジーとプロレタリアート、お金持ちと貧乏人の二極化が進み、にわか成金、プチブルという宝飾品の最大の買い手が居なくなってしまったので、宝飾品業界も規模が一気に最盛期の1/3にまで縮小。
見栄張る必要のない本物のお金持ちと見栄の張る余裕すらない貧乏人しか残ってないんですから。
さて、それでは宝石の買い手、購入層は市場から姿を消してしまったのでしょうか?
いえ、滅相もございません。
最後に宝石、宝飾品の買い手として残っている購買層こそは、本当の宝石好き、宝石オタクの方々なのでございます。
宝石マニア、宝石オタクの方々というのは、それを着けた自分がどう世間に評価されるかということにはさほど関心が無く、純粋に宝石そのものに感情移入する。入れ込んじゃうのでございます。
宝石にまつわる故事来歴から化学組成、光学特性、産地等々細かく知識をためこみ、同好の志とSNSなどを通じ情報交換する。この辺は他の種類のオタクと多く共通点がございますね。
さて、大変前置きが長くなりましたが、こちらのアレキサンドライトの指輪、まさにそういったマニア、オタク向きのお品。まさに自己満足完結型のリングと言ってよいのではないでしょうか。
地味な服装の不思議ちゃんが、この指輪をひっそり着けてても、だれも気にやしません。
まして世間の人の多くは宝石の王様、高級宝石アレキサンドライトなんて知りませんから、誰にも注目されません。
しかし、そこにこそ宝石オタクの醍醐味、真骨頂があるのです。
「人知れずアレキ身にする、密やかな愉しみ」
緋色珠の指輪はサラサーテの音色
新卒で入社した宝石屋ですが、入社二十年目にして転職したのが、現在勤めている会社の前に居りました質屋。
質屋の看板に掲げるからと、多忙な社長になり代わり、GIA(米国宝石学協会)の宝石鑑定士の資格を取りに行くようにとのお指図がありまして、大嫌いな勉強を四十になってしぶしぶ再開する羽目となってしまいました。
なーに、多忙が聞いてあきれる。単なる無精で根気がない怠け者なだけなのですが、一応社長と名前が付けば逆らう訳にもまいりません。
聞けば、その研修はなんでもAGTというところで開講してるとの事。
いったい何で映画会社が宝石鑑定士の教育までやってんだろ、と訝しく思っていたら何のことは無い、そそっかしいわたくしがAGTとATGを勘違いしてただけ。
AGTとは、もともと日本宝石鑑別協会(Association of Japan Gem Trust)と名乗っていた宝石の鑑別鑑定及び各種宝石セミナーの提供といった業務を行っている会社で、もちろんGIAの勉強はこちらに行かないといけません。
片やATGとは日本アートシアターギルドという映画製作配給会社で、わたくしが若かりし頃、アートと名乗るだけあって、何やら難解で暗い映画ばかり作って、屈折した若者をより屈折させんが為に映画を作っているような会社でありました。
例えば現代の人気テレビドラマシリーズ「相棒」で主役の杉下右京なる気取った刑事を演ずる水谷豊でございますが、なに昔はATG制作、原作 中上健司 監督 長谷川和彦と聞いただけでもディープな内容を予感させる「青春の殺人者」という映画の中で、なんと両親を二人とも殺めてしまう残虐非道ぶり。
何を今さら刑事に化けて、しれっと紅茶なんかすすってやがんだテメー、と豊の暗い過去を知る者としては憤らずにはおれません。
まあ、こんな映画を独り見に行く学生だったわたくしもかなりの屈折君ですけどね。
さあ、そんなATG制作の映画の中でも特に印象深いと申しますか、わたくしが深く感銘をうけた作品が鈴木清順監督による「ツゴイネルワイゼン」という、そうそうたる内外の映画賞を総なめにした映画史に名を遺す傑作。
この鈴木清順という人、元々は日活でマイトガイ旭やエースのジョーなんて俳優をキャスティングしては、無国籍映画などと呼ばれた娯楽アクション映画を撮ってた監督なのですが、あまりの内容の難解さ故、とうとう日活を馘になってしまったというなかなかの曲者。
この偏屈なおっちゃんがなんと、一切の妥協を許すことなく自分の取りたい映画を撮ると宣言して作ったのがこの「ツゴイネルワイゼン」。
この映画、原作はかの文豪夏目漱石の弟子であり、また元祖鉄道オタクで愛猫家。大飯喰いの大酒呑み、そしてこれもかなりの偏屈者として有名な内田百ケン(門構えに月)という人が書いた、「サラサーテの盤」という小説が原作。
百ケン先生、この小説のほかにも「冥途」などという小説もそうですが、筋がある様で無く、しかもそこはかとない不気味さを孕んでいる物語を書くので有名。
さて、「ツゴイネルワイゼン」と名前も変えた映画の方も原作同様、というか原作を更にアレンジし、より難解にしたような、ストーリーがあって無きが如きの映画。
じゃあ、なにが良いんだというと、その圧倒的な映像美なのでございます。
「清順美学」と後に評されるよう、独特の美意識で見るものを圧倒する、まさに映像芸術の究極的な形。ワンシーン、ワンシーンがそれぞれ一幅の絵となって観る者の心を揺さぶるのでございます。
小説の映画化に当たっては、原作と映画化されたものをよく比較され、やはり元の小説が良いという意見もあれば、出来上がった映画は小説と別物。別の視点で論ぜられなければいかんとか、様々な意見がございます。
しかし、小説に無くて映画にある最大の売り物はやはりその映像。その映像がどのように素晴らしいかを言葉では言い表すことは至難の業で、実際の映像をご覧いただくより他ございますまい。
それでも、敢えてこの「ツゴイネルワイゼン」において表現されている核となる点を指摘するならば、それは日本的な美意識である様な気がいたします。
映画の舞台となった鎌倉の景色。
和洋折衷の明治以降に登場した独特の日本家屋。
その軒下に吊るされた白熱球がぼんやり灯る球体の電灯。
大きな蒲焼をまるまま一本載せた青磁の大皿。
そして登場する女優たちの美しい着物姿やその容姿。
日本的な色使いは西欧絵画と日本画を比較すれば明らかなように、色彩の暗さというか鈍さがその特徴なのではないでしょうか。
西欧ではゴッホの絵画の様に、燦燦と降り注ぐ惜しみない太陽の光の下で、眩しいくらい咲き誇るヒマワリを描写するのですが、日本の場合、薄暗い部屋のちゃぶ台の上かなにかに置かれた柘榴の実を描き、暗さとの対比の上で色の鮮やかさを表現すると言った、屈折した日本人の心情が投影されているような表現方法が多いようでございます。
この映画全体を一貫してしてつらぬいていますのも、こういった日本独特のネガティブな耽美主義とでも言うべき、暗く屈折した美意識ではあるまいかと思うのでございます。
さて、宝飾品におきまして、そう言った日本的な美意識に最も則った宝石というのが、これからご紹介いたします珊瑚ではございますまいか。
この赤い珊瑚、その色は血赤(チアカ)などと表現されますように、まさに血液の色。
ただ同じ血液の色で評される宝石、ルビーのピジョンブラッド、鳩の血色とでは性質的にも大きく異なります。
ルビーの色が動脈を流れる生命力溢れる鮮やかな色の鮮血とするなら、こちらは静脈を流れる暗い血の色。
宝石、特に色石の評価の基準はその色の彩度が高い事、つまり鮮やかさが一つの要因となるのでございますが、この赤珊瑚だけは独特の評価基準がありまして、鮮やかな真っ赤より、それにさらに黒を混ぜて色を濃くしたようなものが良いとされるのでございます。
さて、ご覧いただいておりますこちらの赤珊瑚の指輪。お色は黒い血とまでは行きませんが、安価な橙色の物とははっきり異なる、しっかり均一に赤色の乗った充分に美しい赤玉。
そして凄いのがこの大きさ。直径17ミリを超える滅多にない大玉。
その大きな珊瑚の周りを1個がどれも0.2キャラット以上ある美しいダイアモンドが合計14個豪華に取り巻く贅沢極まりない造り。
今の様に世知辛い世の中、着物道楽などと言って和服をお召しになり、生け花やお茶を嗜む優雅な暮らし向きをなさっているご婦人はそう沢山いらっしゃるわけではございますまい。
ただ、そのような伝統的な日本の美を体現され暮らしておられるお方には是非お勧めしたい逸品でございます。
この様な大玉珊瑚は環境汚染や乱獲の影響でますます希少性がますばかり。
日本の美を、そのライフスタイルを通して頑なにお守りいただいている、麗しくたおやかな大和撫子にこそ、ぜひこの掘り出し品の珊瑚の指輪を後世にその暮らし向きともどもお伝えいただければと思う次第なのでございます。
【CHAR】非凡な凡人チャーのダイアペンダントネックレス
今は亡き人気作家の中島らもという人の書くものは面白いと思っていたところ、喋ってるご本人は更に面白いという事を最近YouTubeを観て発見したのである。
江戸落語を評してテンポ良い小気味いい喋りなどと申しますが、氏の語り口調はこれの真逆。
噺口調のベースになっているのが、尼崎ご出身の事とて、もっちゃりした関西弁。
このベースの関西弁をとろろ汁でのばして、卵白を加え納豆であえたような粘りのある、また途切れる事のないダラダラ喋りがのろのろと進行していくのである。
そして、その話す内容たるや、氏の書くエッセーや小話と同様、諧謔溢れる抱腹絶倒の内容だからたまらない。
もちろん最近のM1なんぞのテンポの速いノリツッコミに慣れた若人諸氏にとってはいささかタイミングの合わない、それこそカッタルイぼそぼそ語りで、そのペースについて行く事すら難儀であろうことは想像に難くない。
しかしこのスローな話術に一度引き込まれるともう癖になって抜け出すことは困難。明らかに中毒性をもつ危険な喋りと言える。
さて、この中島先生、兵庫県尼崎は立花というところで歯医者を営むお家に生まれ、幼少のころは神童と呼ばれた優等生。
進学校として名高いかの灘中、灘高と学業の道を順調に邁進するも、どういう訳か高校半ばで勉強に嫌気がさし、ロックンロールに溺れ、酒や薬物に手を染めた末、ついにドロップアウト。
まあドロップアウトとはいうものの、そこはお医者様のお坊ちゃま、一応は大阪芸大に進学、無事就職も果たし、ちゃんとしたサラリーマンにひとまずは落ち着く。
その後アル中になったり、うつ病になったりの紆余曲折を経て、コピーライターに転じたあたりから運命は好転し、その後はとんとん拍子に名コラムニスト、作家、劇団主催者、ミュージシャンと時代の寵児として大活躍する事となったのはご存知の通り。
さて、最初コピーライターだった氏が、何故コラムや小説の道に進むようになったのかという理由がまた振るっている。
周りを見渡しても、読んでみたいようなおもろいコラムや小説が見当たらない。それなら自分で書いてみようという、言わば自給自足の精神からというから面白い。
そう言えば、私自身もはたして最近読んでみたい小説やら雑文などというものが見当たらない。
いっそのこと中島先生に倣って自分で自分をエンターテインするオモロイ話でも執筆してみるか。弊社会長も「オマエいっそ物書きにでもなったらどやねん」と以前ご助言下さったことですし。
と、こういった他者のおちょくり半分の甘言に惑わされ、自惚れに乗じ、勘違いをする人が後を絶たない為、地道に職工勤めでもすれば、貧しいながらも幸せな家庭を築けたかも知れぬものを、一生を筒井康隆先生の小説「大いなる助走」ではないが、無駄な時間を無駄な事に費やし一生を棒に振り、生涯貧乏文学書生で終わる痴れ者が後を絶たぬのである。
こういった、自分の見果てぬ夢を追うが故に人生をしくじる者は何も物書きの世界にとどまらず、芸能、芸術、スポーツの世界と、ありとあらゆるジャンルで自らの才能を過信し、その結果、人生の終末を貧民窟のあばら家、スラム街の路上で無残な孤独死を迎える人がどれほど多くいる事であろうか。まことに嘆かわしい。
かかる不幸な道を前途ある有望な青少年に歩ませぬ為の警鐘という意味において、以下の文を熟読されたい。
さて、青少年諸君、まずはこのダイアモンドペンダントネックレスを観たまえ。
宝石、宝飾品に疎い諸君等には解るまいが、こちらは日本が世界に誇るチャーという高級ブランドジュエリーの素晴らしいネックレスなのである。
素晴らしいと言っても、素人諸君には一体なにが素晴らしいのか一目ではわかるまい。
何故なればこのネックレス、デザインの面においてはまったく定番のどこにでもあるダイアモンドを縦横三個ずつ並べただけの、プラスマークのようなデザイン。つまり何の変哲もない凡庸なデザインといって過言ではないのである。
ならば、なにが素晴らしいのかというと、このペンダントに使われている五つのダイアモンド。これが凄い!
鑑定書が付属してないからはっきりとした事は言えないが、全てのダイアが婚約指輪にそのまま載せ替えて使えそうな高品質。DEFカラーのVVSからVSの範囲で、カットだってどれもエクセレントが出るんじゃないかというくらいの素晴らしさ。
因みにこんな定番のデザインを甲府あたりの宝飾メーカーが普通に作りゃ、ダイアのグレードがGからIの間の色で、SIかIあたりのクラリティ、
せいぜいカットもグッドが出れば御の字のダイアで拵えるはず。
当然、出来上がりの差は歴然。
そこそこのダイアで制作した製品はこの平凡なデザインも手伝って、どこにでもある凡庸で退屈な装飾品となる。
かたや、こちらチャーの方はどうかというと、高品質ダイアモンドのみがもつブリリアンス、シンチレーション、ファイアーといった輝きの迸りが奔流となって放射され、見る者の眼を眩ませるわけで、それゆえ過度なデザインはかえって邪魔。
このような抑えた定番デザインがダイアの輝きをお楽しみいただくには最適ということでこのデザインに治まったわけ。知らんけど。
さて、皆様方におかれましては、自分自身をこの非凡なチャーのネックレスでは決してないと心得る事が肝心。
蛙の子は蛙、かもめはかもめ。
大体自分の親を見れば自分の正体は自ずと知れるもの。トンビが鷹を生むなんて事は、実際そんなことが自然界で起こりえぬように、起こりえません。
平凡なオッサンに見えて実はノーベル文学賞でも取ろうかという村上春樹のようなのに騙されてはいけません。大方の平凡に見るオッサンオバハンは、あるいは一見非凡に見える人でさえ、大概は凡人なわけですから。
前途ある青少年の皆様、あたら非現実的な妄想に取りつかれること無く、是非親御様同様凡夫凡人として人生を過たぬよう、地道に生き抜いて頂きたいものでございます。
その様な凡夫凡人に生まれた方への慰みとしてこちらのチャーのような、頑張れば手に入る非凡な商品があるわけですから。
因みに小生只今芥川賞直木賞泉鏡花賞あたりを狙い、質屋を舞台とした抱腹絶倒なお笑い小説の構想を練っておるところでございます。
以前、難波利三先生が実際大阪にあった質屋をモデルに「草暖簾」という退屈な小説を書いておられますが、これをパロって、これも実在する大阪の質屋をモデルに「臭暖簾」という題で文学史に金字塔としてその名を刻む傑作小説を執筆すべく、余生の手慰みとして準備進行中であります。
乞うご期待!
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筆者:ハリー中野
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自己紹介
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1979年、大阪の老舗宝石店に入社以来、上は香港ペニンシュラホテルから、下は田舎の地場産業振興会館まで、
ありとあらゆる場所で宝石の伝道師としてジュエリーの普及に尽力。
現在はマルヨの姉妹店ドゥペールノエルにて正しい宝石の買い方からお手入れの仕方まで、
懇切丁寧な接客をモットーに主婦層を中心に幅広い支持を得るにいたる。
自称「宝石の伝道師」
「GIA(米国宝石学協会)」認定資格「GIA.G.G」保持
ドゥペールノエル退職済み
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担当業務
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宝飾品プロデュース、プロモート、コンサルト、商品コメント、ブロガー、Twitter
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元ベテラン店長のひとこと
カラオケ舞台に良く映える、ミラーボールかと見紛うボール状のパヴェセッティング♪