Do! マガジン | 連載フォトエッセイ
タイトル・文・写真 | 住吉美紀
November 2024

今年の夏を乗り切った「ガーデニング実験室」の仲間たち
フリーアナウンサーの住吉美紀さんの連載フォトエッセイの6回目。
10月になっても夏日の目立った今年の東京にも、やっと秋の気配が――。
住吉美紀さんが「ガーデニング実験室」と呼ぶベランダの植物たちは嬉しそう。すでに来春の花穂をつける植物も。今年の夏を乗り切った、ビオトープで泳ぐメダカのホッとした姿が印象的です。
Do! GREEN STORE 編集部
驚くほど暑さが続いた秋でしたが、ようやく、植物たちにとっても過ごしやすい季節が来たようだ。
機嫌が良いと季節関係なく花を咲かせてくれるローズマリー。小さな紫の顔が2輪並び、まるで双子が見上げているよう。
紫陽花も元気に夏を越した。秋口に、不思議な、ピンクの葉? 花? 初めて見るものをつけた。どちらだろう? 散る気配はない。気候が安定しないことが原因なのだろうか。
ビオトープの水草は、今年は大層元気。合間を泳ぐメダカも、暑さがおさまってホッとしているように見える。
ガジュマルたちは俄然、真夏より元気。
またニョキニョキと成長を始め、若い葉が目立つ。うちには2種類のガジュマルがいて、挿木でそれぞれ増えている。(日本国内には20種類ほどのガジュマルがあるらしい)
そして、もう、来年の準備を始めたヒトも。
大胆に剪定しても、ミモザ・スペクタビリスはどんどん枝葉を伸ばし、巨大化。もう一回切ろうかしらと思っていたら、すでに枝先に、すでに来年のための花穂をつけている。
春までは、触れられなくなった。
このままうまく、冬を越せますように。
Profile
Miki Sumiyoshi
フリーアナウンサー、文筆家
国際基督教大学卒業後、NHK入局。「プロフェッショナル 仕事の流儀」キャスターや「第58回NHK紅白歌合戦」の総合司会として活躍し、フリーに。パーソナリティを務める TOKYO FM の朝のワイド番組「Blue Ocean」は、今年(2024年)で13年目。
「ガーデニング実験室」と呼ぶ自宅のベランダで、山野草の寄せ植え、オリーブ、ラベンダー、アカシア、ガジュマルなど季節によって30種類近くのみどりを育てる。室内のみどりも大好き。大型のシェフレラ。吊られたホヤ。また、道具にも鉢にもこだわった盆栽は「植物との対話」の時間。大自然が投影されたケヤキの盆栽を、不思議そうに4匹の愛猫が眺めている。