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Do! マガジン | 連載フォトエッセイ

タイトル・文・写真 | 住吉美紀

March 2024

タイトル画像

フリーアナウンサーの住吉美紀さんの連載フォトエッセイがスタートしました!

タイトルは住吉さんが決めた「Happiness grows where you Plant it 植えたとこに幸せ(は育つ)」。手書きのタイトルデザインまで寄せてくれました。


天井まで大きく枝葉を伸ばしたみどり。食卓を彩るベランダで収穫したハーブ。奥深き盆栽の世界にも挑戦する住吉さんの姿を、雑誌で見かけた方も多いのでは。
パーソナリティを務める平日朝のラジオ番組は今年13年目に突入。リスナーのメッセージに「分かるぅー!」と寄り添い、共感する住吉さんの姿勢はすっかり浸透し、いまでは「共感の女王」とも呼ばれています。


今回からのフォトエッセイでは、作りこんだ雑誌の特集ページのようなものは目指していません。ベランダに出た瞬間。新芽を見た瞬間。共感の女王は、みどりの何を見つめ、何を思うのか。そのとき発することばに住吉さん撮影の写真も添え、みどりと共振する住吉さんを見つめたいと思います。シンプルに。飾らず。普段着で。そんな住吉スタイルのみどりのある生活にみなさんが共感し、それぞれの「植えたとこに幸せ」を育んでいただければ嬉しい限りです。

Do! GREEN STORE 編集部

啓蟄(けいちつ)※のころは、冬越しの通信簿を受け取る気分。今年は枯れてしまった子はいるのか、元気に新芽を出してくれるのか。それぞれの鉢の子たちの顔色を窺う。

※1年を24等分した二十四節気のうち、冬ごもりしていた生き物が、春の訪れを感じて姿を現すころ。毎年3月上中旬。

赤花雪柳(あかばなゆきやなぎ)。まだ日中も寒さは残るが、それでも春が。プチプチと小さな芽が吹く様は毎年キュンとする。

ミント、ラベンダー、ローズゼラニウム。枯れたものは今のうちに大胆に刈り込む。根は強いから、いずれ生えてくる(はず)。

大事にしている大きなローズマリーは年中、気が向くと紫の花をつけてくれる。春直前に彩りをありがとう。

どの季節も水枯れとの戦いのミモザ・スペクタビリス。 今冬は厳しい時期もあったが、蕾も持ち、いよいよ最初の花が咲いてくれて、ホッとする。春の象徴のような濁りのないイエロー。

Profile

Miki Sumiyoshi
フリーアナウンサー、文筆家

国際基督教大学卒業後、NHK入局。「プロフェッショナル 仕事の流儀」キャスターや「第58回NHK紅白歌合戦」の総合司会として活躍し、フリーに。パーソナリティを務める TOKYO FM の朝のワイド番組「Blue Ocean」は、今年(2024年)で13年目。
「ガーデニング実験室」と呼ぶ自宅のベランダで、山野草の寄せ植え、オリーブ、ラベンダー、アカシア、ガジュマルなど季節によって30種類近くのみどりを育てる。室内のみどりも大好き。大型のシェフレラ。吊られたホヤ。また、道具にも鉢にもこだわった盆栽は「植物との対話」の時間。大自然が投影されたケヤキの盆栽を、不思議そうに4匹の愛猫が眺めている。