良質なたんぱく質、貧血やダイエットにも効果的な「牛肉」
食肉には牛肉や豚肉、鶏肉などがありますが、一般的に食肉は人間の体に必要なタンパク質や脂質、ミネラル類やビタミン類を豊富に含んでいる、とてもバランスの良い食品です。
その栄養や調理のコツを知れば、もっとおいしく、もっと賢く食材を活用することができます。
牛肉の栄養について
■ヘム鉄
牛肉にはヘム鉄という鉄分が豊富に含まれています。
鉄分は、貧血の予防や改善に欠かせない栄養素。鉄分が不足すると、赤血球中のヘモグロビンが減って鉄欠乏症貧血になり、体がだるくなったり食欲がなくなったり、動悸や息切れなどの症状が出ます。
鉄分は体内で作ることができないので、食品から摂取しなくてはなりません。
ヘム鉄は、野菜などに含まれる非ヘム鉄よりも5倍以上も吸収率がよく、しかも、非ヘム鉄の吸収を促進させる働きがあるといわれ、牛肉と一緒に、非ヘム鉄の栄養素を持つ野菜を食べると、鉄分をより効果的に摂取することができる、ということになります。
■カルニチン
牛肉について、もう1つ注目されるのがカルニチン。カルニチンは、余分な脂肪の分解を促進してエネルギーに変える働きがあり、ダイエット効果があると注目されている栄養素です。
カルニチンは肉類、中でも牛肉の赤身部分に多く含まれており、植物性食品にはほとんど含まれていません。
また、肉類にはカルニチンの合成原料となるリジン、メチオニンもバランスよく含まれています。 ですから、ダイエット中だからと肉を食べない極端な食生活を送ると、逆効果。かえって不足した分のたんぱく質を補うために筋肉が分解され、貧弱な体になってしまいます。
ダイエット中こそ肉を適量食べ、筋肉の増強をはかることが大切で、適度な運動をすることによって、カルニチンの脂肪燃焼効果もさらに高まり、より効果的というわけです。