機材の魅力をアーティストが語るPower DJ'sスペシャルインタビュー第二弾。


KEN 使用機材

KEN氏の部屋に続き、弟であるSHIN氏の部屋へ


スタッフ:こちらの部屋のシステム構成はどんな感じですか?

SHIN:一応ここにProToolsのシステムとかも入れてて、ここでKENと一緒に作業したりとか。
ここ5〜6年とかProToolsで曲を作ってて、音を入れ換えたりとか、より良くする作業をやってきたんで、あんまりゼロから作ってない感じなんですよ。
入れ換えみたいな事をずっとやってきたんで、これを最初に必ず使うとかって、今の時点でちょっと言い難いところがあるんだけど、ただ仮に今ここで音楽を何から作り始めるか言うたら、たぶんAKAI MPC-2000かEMU SP-1200ぐらいからスタートするんじゃないかなと思うんすけど。
やっぱサンプラー中心に行きたいなと思ってます。

AKAI MPC2000
90年代ヒップホップ黄金期に愛されたサンプラーの名機

スタッフ:MPC-2000はよく使うんですか?

SHIN:これはあんまり昔好きじゃなかったんですけど、最近ちょっと好きでなんだかんだよく使ってます。
やっぱアタック感が乾いてるっていうかな。
ソフトサンプラーとかの音いうのは便利は便利なんやけど、そのまんまっていうか。
それで細かく調整して音作る人とかなら良いけど、触発はされ難いから、やっぱこういうハードウェアは凄い触発されるんですよね。
ほんとシンプルな事やっても「これでいいんじゃないか」みたいな、そういう風な瞬間がくるし、あんまり細かい組み合わせでどうのこうのって、ややこしく考えなくても進めるんじゃないかなっていう予感はするっていうか。
まだでも満足いく音は作れた事ないんでアレですけど、ただハードウェアに戻りつつはありますね。



ヴィンテージ機材

スタッフ:横の棚の機材もお願いします。

(左上)こんなん好きですね。FURMAN SOUND RV1。
スプリングリバーヴですけど。「ビヨヨ〜ン」ていう感じで(笑)
これ振ってもカッコいい音するんですよ。

スタッフ:プラグインとかではありますけど、本物は聴いた事ないですね。

SHIN:実機良いですよ。あとテープエコーとか、あの辺はやっぱ実機の音は素晴らしいですね。
別もんになるな?

KEN:うん。

SHIN:(下へ)これもええよな。

KEN:ああ、Roland SH2な。

SHIN:オシレーターも二個付いてるし、サブオシレーターみたいなのでもう一個足したりとかも出来るんで、音作りの幅は案外広いんですよ。

スタッフ:ツマミひとつひとつがカッコいいですよね。

SHIN:ああ(笑) かわいいし、コンパクトやし、これは使ってますね。

スタッフ:ターンテーブルはTechnics SL-1200MK3ですね。
DJミキサーは何ですか?

SHIN:VESTAX PMC-10。
俺が凄いリスペクとしとるビートメイカーがいて、彼がこれ良いっすよとか言ってて、ほんで音聴かしてもらったら凄い自然で。
古いやつで結構ノイズも「シャー」言うてますけど、ただなんかEQの効きもええし、基本的な音の鳴り方がドライでカッコいいんですよね。


電源周り

スタッフ:床に鎮座してるのはなんですか?

Audience Adaptresponce
パワーコンディショナー。右下のヘッドホンはSONY MDR-CD900

KEN:このAudience AdaptresponceはSHINが買ったACコンディショナーで、これは凄く良くて。
…ちょっとホコリが(笑)

SHIN:こういうのが良くないんですよ(笑)ホコリ掃除すると音良くなるんですよ。

スタッフ:箱って感じですね(笑)

SHIN:そうですね。後ろにこれ何個差さんのやろ。無邪気に差してます(笑)
さすがにミキサーとかスピーカーとかは差してないですけど、基本コンピューター系とか差してます。
深い音場感ですね。

スタッフ:電源ケーブルでお気に入りとかは何かありますか?

SHIN:これはKENの所有する一番巨大な、気狂い的なケーブルです(笑)

スタッフ:これはひどいですね(笑)

SHIN:これひどいですよ。ほんと(笑)
ほんっとに取り回しが無骨なケーブルで、例えば無理に機材に差すじゃないですか、そしたら機材の差し口の方のインレットプラグが外れちゃうぐらいの重さ

KEN:そう、だから紐でぶら下げてやったり(笑)

SHIN:だからここで使う場合は、木の台に乗っけてタップに持ってきて、それでこのハードディスクの電源とコンピューターの電源をそっから取ってみたいな感じで。
今回のアルバムはミックスが終わって最終的にバウンスして2mixのファイル作る時は、そのシステムですべてやってましたね。
その木の台にこのケーブルを這わす時でも下にインシュレーターとかを置いてやってましたね(笑)
なるべく下に当たらんようにして。

あとは、いろんな機材のプラグを掃除したんですよ。
全部きれいに磨きまくって。あん時凄い音変わったな。
だからケーブルにこだわるのもええけど、こんな(コンディショナーの)ホコリとかもつけたらダメですし(笑)

KEN:掃除するのは基本(笑)

SHIN:結構変わるんですよねー。
まあプラグ磨けばっていうのも当然やけど、そこが電気の繋がる場所だし、あんなんでも劇的に変わりますよ。


モニタースピーカー

スタッフ:モニタースピーカーは?

EVENT ASP8 (Studio Precision8)
J Dilla aka Jay Deeも使用?!

SHIN:これはEVENTのASP8いうヤツですね。
これはとりあえずレンジが広くて、今っぽい音ですけどレンジが広くて音が乾いてるんで全体の感じってのがわかりやすいです。
ただ状態が今あんま良くなくて、まあざっくり聴いてます。
あんまりなんか細かくこだわりたくないところもあって(笑)
ただここがほんと一番大事なとこやから、ほんとはこだわるべきなんですけどね。

KEN:低域はでも良く聴こえる。
60Hz以下の音の層みたいなのが凄く聴こえやすいし、HIPHOP系のエンジニアとかアメリカやったらよく使ってる感じですね。

SHIN:この前なんかJ DILLAのホームスタジオみたいな写真見たらこれ使ってましたね。
「あ、同じだ!ニヤッ」みたいな感じでしたね(笑)
よく使われてます。
モニターに関しては色々試したいよな。

KEN:どんどん音も劣化してくしな。

SHIN:うん、変わるんですよね。
もうそろそろ、このツイーターもウーファーも交換した方が良いんじゃないかな。




SPANOVA

SPANOVA
プロフィール

ジャズやソウルを始めとするブラックミュージックへの深い愛情、現代音楽やポピュラーミュージックから受けた刺激を自宅スタジオ「Daily Planet Studio」でダイレクトに変換し続ける兄弟デュオ。

1998年に1st Album「Dead Music Flamingo」でデビュー以降、作品毎にサンプリングを多用した独自のサウンドスタイルを強めると、「トリップホップ」とも形容され、2003年に発表した5th Album「Fictional World Lullaby」で集大成と呼ぶに等しいソウルフルな音世界を表現。

その後、数々のアーティストや映画・CMなどへの楽曲提供、シカゴの音響・エレクトロニカ系レーベル「Hefty Records」10周年記念アルバムで、日本人アーティストとして細野晴臣、坂本龍一と共にフィーチャーされるなど、海外でも高い評価を得る。

2010年5月19日に約7年振りとなる新作のMini Album「SetsunaLised SetsunaRider」をリリース。


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