神具の選び方と作法

日本の神々や仏教と習合した神々をお祀りするための小型の御宮を神棚と呼びます。
家庭での神棚祭祀が始まったのは江戸時代の初期で、伊勢神宮への信仰を勧めた御師(おし)達が神宮のお札を配る中で、その御神札の安置場所として家庭用神棚の祭祀が始まったと考えられています。

一般家庭の場合は、
・家を新築や増改築時
・結婚して新居をもった時
・子供が生まれた時
・厄年や家庭内に不幸が絶えない時
などに神棚をお祀りすると良いとされています。
また会社の場合、会社設立時に神社より御神札(お札)を受けられた時には必ず神棚にお祀りすることをおすすめします。

必要な神具について

神棚を選び終わったらそれに合わせる神具を選びます。神棚をお祀りするには、

  • 神鏡:1個
  • 榊立て(榊):1対
  • 瓶子(平子):1対
  • 水玉:1個
  • 白皿:2枚
が最低限必要になる神具になります。他にもお供え物を乗せる三宝や神棚を照らす灯籠等、他の神具があればより丁寧にお祀りすることが出来ます。
始めて神具を購入される方はセットで販売している物がオススメです。
また、神棚と神具一式がセットになっている物であれば、置き場所と御札が用意できればすぐにお祀り始めることが出来ます。( 榊の葉やお供え物は別途ご用意ください)

その他の神具セットはこちら

神具の種類

神鏡

神鏡
神の依代(よりしろ)となる御神体としてお祀りする鏡
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瓶子

水玉
水をお供えするための器

神鏡

瓶子(平子)
酒をお供えするための器(1対で使用します)

榊立

榊立
榊を立てるための器(1対で使用します。)

瓶子

白皿
米や塩を御供するための皿

真榊

真榊
三種の神器を持ち、神祭具であると同時に御神体をも象徴する存在です。
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三宝

三宝
お供え物を乗せるための器(遠山三宝、長三宝等の様々な形があります。)
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雲文字

雲文字
神棚の上に部屋などがあり人の出入りがある場合に使用します。
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榊

榊の葉
「栄樹」とも書き繁栄の象徴。地方によっては楊柳・モチ・樫玉椿・柘植・杉・樅も使われます。
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かがり火

かがり火
ローソクを立てて神前を照らします。1対で使用します。
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春日灯籠

春日灯籠
神棚の灯りとして使用します。
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棚板

棚板
神棚を置くための棚です。鴨居や壁に取り付けて使用します。
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神前幕

神前幕
棚板などに取り付け装飾するための幕
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暖簾

暖簾
箱宮を装飾したり、神棚の扉の内側に付けたりします。
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神棚が届いたら

神棚がお手元に届いたら、お祀りし始める日を決めましょう。
神棚をお祀りし始める日は大安や「友引」のお日柄が良い日が良いとされています。
日にちが決まったら、その日に御神札を納め、神棚や神具を設置しましょう。

棚のお供えと拝礼作法

神棚を設置したら、いよいよ神具を置いてお参りしましょう。
神具の一般的な置き方は下記のようになっています。

様式別神具の置き方
神具の置き方
お供えするもの

神棚には毎日、神饌(お供え物)を上げます。
基本的な神饌は米・塩・水で、米は洗米(水にぬらした米)か朝炊きたてのご飯、水は毎朝の初水(初めて汲んだ水)、そしてお塩を上げます。
毎月1日と15日にはお酒を上げ、また榊も交換します。

毎朝お供え物をした後拝礼するのが作法ですが、まずは毎日お祀りした『神様』に手を合わせることが大切です。
お参りは「二拝二拍手一拝」という作法で行います。

二拝二拍手一拝の作法例

二拝二拍手一拝は2回お辞儀をし、2回拍手を打ち、1回お辞儀をする、という流れになります。

  • まず神棚の正面に立ち姿勢をただします。
  • 頭を2回深く下げます。
  • 胸の高さで両手を合わせ、右手先を少し下にずらします。(仏教の合掌との違いです)
  • 肩幅ほどに両手を開き、手を2回打ち鳴らします。
  • ずらした指先を揃えます。
  • 最後にもう1回頭を深く下げます。

※神様には願い事を頼むのではなく、自分の叶えたい目標などを神前で誓うのが拝礼の基本となります。