ろうそくとは
供養の基本である『華』・『香』・『灯』のうち、灯供養の代表とも言えるものがロウソクです。
仏壇にろうそくを御供する事によって、ご先祖様がこの世へ向かう途中道に迷わないよう案内灯の役目として古くから使用されてきました。
現在までに形を変え様々な種類が生まれており、宗派や好みに合わせた供養が出来るようになっています。
ろうそくを使用するときは商品等に記載されている使用法や注意事項をよく読みお使いください。
蝋燭の種類
和ろうそく
和ろうそくは櫨(はぜ)の実を原料とした手作りで作られるろうそくで、室町時代より続く伝統的なろうそくの形です。
芯が太いため風が吹いても消えにくく、不規則に揺らめく炎が独特の癒しをもたらしてくれます。
また、油煙が少なく、蝋の液だれも少ないため仏壇等を汚しにくい性質があり、御供用として適しています。
近年では櫨の実を使った純和ろうそくの原料に手を加え、生産のしやすさを向上させたものが手に入りやすく人気です。
和ろうそくの形は『棒型』と『イカリ型』がありますが、使用に際して特に形の決まりはありません。宗派ごとに決めている地域もあれば、好みで決めても結構です。
朱ろうそく
朱ろうそくは和ろうそくの種類の1つで、宗派によって使い方が異なります。
主におめでたい出来事をご先祖様に報告する為の法要や儀式、浄土真宗では周忌法要等に用いられるろうそくです。
絵ろうそく
絵ろうそくは和ろうそくの種類の1つで、 仏壇に御供する生花の入手がしにくい雪国などで、和ろうそくに花の絵を描き御供する事で生花の代わりにしていた風習が由来になっています。
月や季節を象徴する花の描かれた絵ろうそくを御供し、故人やご先祖様と季節の移り変わりを共有したり、お盆等の大切な日に絵ろうそくを御供するのがおすすめです。
蜜ろうそく
和ろうそくよりも古い奈良時代より仏教と共に伝来したろうそくで、名前の通り当時は貴重だった蜂の巣からとれる蜜蠟を使ったろうそくです。
原料によるほのかな甘い香りとやわらかな炎が特徴で、和ろうそくとは違い炎の形はきれいに整ったままあまり揺れませんが、油煙や燃え残りは和ろうそくと同じく少なく、仏壇等を汚しにくい性質を持っています。
独特のやわらかで静かな雰囲気を持ったろうそくです。
洋蝋燭
洋蝋燭は和ろうそくとは異なる原料で作られており、江戸時代から爆発的に普及しました。
大量生産が可能な為安定して入手がしやすく、燃焼時間の短いミニサイズのロウソクや色とりどりなロウソク等、現代の生活に合った使い方ができるろうそくです。
また、故人やペットの好物を模したろうそくをお供えする事ができる『故人の好物シリーズ』等、バリエーション豊かな御供物ができます。