数珠・念珠の手引き

数珠には様々な種類がありますが、ここではどの形式を選べばいいのか分からない方や、これから数珠を購入する方向けに押さえておきたいポイント等を解説します。
ご自身に合った数珠を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

数珠の略式・本式について

数珠には大きく分けて「略式」「本式」の数珠があります。
どちらを選んでも失礼になることはありませんので、お好みの形式をお選びください。

略式のお数珠(片手数珠)

「片手」というのは「一重」ということで、二十七聖賢を表す27や、煩悩の数(108)を割った数の主珠によって作られます。
男女ともに宗派を問わずに使える為、定番のデザインから一風変わったこだわりの数珠まで、種類が最も多いのがこの「片手数珠」になります。
初めて数珠を購入される方や、素材や房等のデザインにこだわりたい方、予算優先で選びたい方など、幅広い方にお勧めできる形式です。

本式のお数珠(宗派用数珠)

数珠の本来の形である108個の玉を使って作られたもので、当店で「宗派用」と表記している物もこちらの種類です。
本来、自身の宗派に沿った数珠を選ぶのが正式な形になりますので、自分に合ったこだわりの数珠を永く使っていきたい方等におすすめです。
また、女性用に限り、「八宗用」(形は真言宗用と同じ)と呼ばれる、宗派を問わず使用できる本式数珠もあります。

男性用・女性用・子供用の数珠

本来は老若男女の区別をしないものですが、現在の慣習では男性は大きい珠の数珠を、女性は小さい珠の数珠を使用します。
子供用というのは女性用の珠で輪の大きさを約1寸短くしたものを使います。ここでいう「子供」とは幼児から小学生くらいの子供を指しています。

数珠を購入する際に気をつけるポイント

頻繁に買い替えるような物では無い以上、購入する際に失敗はしたくない所です。
以下のポイントを確認して、後悔しない数珠選びに役立てて頂ければ幸いです。

1.紐切れ補償

お気に入りの数珠を使っていても、永く使っているとどうしても数珠糸が切れてしまう事もあると思います。
同じ数珠を新しく買い直そうとしても、希少な素材で作られた数珠の場合は時価高騰により数年前よりも値段が倍以上になっていた、という事も実際にあります。
大切なお数珠を永く使うためにも、数珠の紐切れ補償の有無、補償期間は購入前に確認した方が良いでしょう。

当店で取り扱う数珠は全て京都珠数製造卸共同組合の伝統工芸品である『京念珠』であり、そのほとんどを紐切れ永年補償付きでご提供しております。
また、珠・紐・房全てに厳選された素材を使用し、手作りで作り上げた逸品でございます。
一生ものにふさわしい、ワンランク上の品質と保証をお値打ちな価格でご提供いたします。

2.房の色

どの房色の数珠にするかを選ぶ時、ほとんどの場合は好みの色味を選んで頂いて結構です。
しかし例外として特定の地域(東海や北陸等)では葬儀には白色の房、法事等には色のついた房、といったように地域によって房の色に決まりがある場合もあります。
不安な方は事前にお寺様や地域の方へ訊いてみると良いでしょう。

3.宗派用数珠は他宗派の葬儀等へ持って行ってもOK

よくある質問としてご自身の宗派に合わせた数珠を他宗派の方々の参列する葬儀等へ持って行っても良いかという質問を頂きますが、こちらに関しましては特に問題無く、失礼にあたることもありません。
宗派用数珠は本格的な数珠なので手を出しにくいと思われるかもしれませんが、使い勝手は略式の数珠とさほど変わりはないので、安心してお選びください。