202312/19TUE
vol.004this One Barbourと生きていきたい

this One
この記事は、「One」1つのモノに絞って。私の目線からオススメしたいアイテムを紹介するものです。なぜ、このような記事を書きたいと思ったのか。それは、そのアイテムを購入する理由って人それぞれで、その理由こそが、そのモノを愛する理由になり、長持ちする(させる)秘訣だからです。

お店で、いいモノを見つけて、購入をする時の心の中を想像してみてください。「カッコいい!!」もちろん十分な理由。店員さんが「それはカッコ悪いです」なんて言うことはまずありません。なんなら、「これって、〇〇〇で~」「実は、〇〇なんです」と言われると。さらに欲しくなり、購入後もそのアイテムを着用する度に思い出すのです。トレンドには左右されない、そのモノ「One」の価値を高めて、所有した時の満足度に繋がればと思って書きます。

【vol.4 】Barbourと生きていきたい

私がBarbourと出会ったのは約18年前。当時、京都の古着屋を巡りレザージャケットを探していたことを思い出します。そこで出会ったのがBarbour International。しかも1クラウンで、スティーブ・マックイーンが愛したとされるモデルでした。今から約40年前のモノでしたので、経年変化が進み、ワックスドコットンはまるで長年着倒したレザーのような風合い。これまで着ていた方がしっかりメンテナンスをされていたからか、オイル抜けは少なく、防水性能は維持されたまま。40年前のモノとは思えない状態でした。
ここからBarbour沼にハマることに。当時はまだBarbour人気はそこまで高くなく、「コットン生地に油が染み込ませてあって、水をはじくから・・・」なんて説明をしても、「汚そう」と返されることも良くありました。何を思ったのか、洗濯機に放りこんで、洗濯機がギトギトになったことも・・・(※皆さんはやめてくださいね。) 余談ばかりなのでそろそろ本題に。

1894年創業の英国のアウトドアブランド。英国王室に認められる、王室御用達ブランドの1つ。その証が、ブランドタグに付く、王冠マーク(ロイヤルワラント)です。私はBarbourを買った時に、合わせてその英国の文化も知ることになり、Barbourにのめり込むきっかけにもなりました。有名どころで言うとBurberry、当社での取り扱いのあるJOHN SMEDLEY、Johnstonsもロイヤルワラントが与えられたブランドです。
これまでは3つのワラントが付いていました。左からエリザベス女王・エジンバラ公・チャールズ皇太子の称号です。21年にエジンバラ公が亡くなり、現在は称号が付かず2ワラントの状態。さらに今年、女王が亡くなられた為、しばらくすると女王の称号も付かなくなり1ワラントになる可能性があります。ロイヤルワラントの称号は5年おきに与えられる為、今後のチャールズ国王の動向が気になるところ。さすがに、「もうあげないよ」ということはないと思うのですが、Barbourは3つものワラントを与えられた数少ないブランドであることはおさえておきたいところです。ちなみに、古着屋でBarbourを見るときは、このワラントの数で大体の年代を予想します。今や1ワラント、2ワラントはSpecial Vintageに位置づけられるためかなり高額です。 また余談が。ま、この余談も含めてBarbourへの想いを高めてほしいと思っています。

  

今年40周年記念のBEAUFORTと3歳上のお兄さんBEDALEです。私もBEDALEは着ていたことがありましたが、今回はBEAUFORTの良さに迫りたいと思います。
パッと見た時に、BEAUFORTの方がお兄さんに見えますね。お兄さんどころか紳士的に見えます。BEDALEよりやや長めの丈感はお尻を覆い大人なシルエット。スーツやジャケットの上にアウターとして着てほしいのがBEAUFORTです。ミドル丈なので中に着用しているジャケットの裾が収まります。比較して見てもらいたいのが、裏地のタータンチェック。BEAUFORTの方が、裾までコットン生地が貼られています。より高級感を感じるのは私だけでしょうか。

BEDALEには付くが、BEAUFORTに付かない袖口のリブ。シャツやジャケットの袖が通りやすいので、羽織った時に袖を整えるのにモタモタしません。これ、意外と大切なポイントです。ハンティング用の設計なので、獲物を捕まえた時の処理等、袖をまくりたいシーンを想定したディテールです。BEDALEのリブを取っ払っている人もいるみたいですが、その必要はないですよ。その他にも、背面にゲームポケットが付くのがBEAUFORT、サイドベンツがあるのがBEDALE、前立てに隠されたポケットがあるのがBEAUFORT..その他にも細かなディテールの違いはありますが、詳細は商品ページを。

今回は、BEAUFORTについて細かく解説をしてみましたが、やはり日本ではBEDALEの方が人気のようです。よりカジュアルでスポーティーな印象のBEDALEに対して、スーツスタイルに合わせやすい紳士的なBEAUFORT。それ故、本国イギリスではBEAUFORTの方が人気だとか。

上写真の、右は新品の状態、左は約5年着用した状態です。オイルが程良く抜けて良い"味"が出ています。まだ防水性能は維持されています。

私が考えるBarbourの良さとは…
紳士的で高貴なイメージがありながらも、アウトドアやスポーツでの使用を想定して作られているため、色々なシーンやコーデに合わせやすい万能アウターであること。王室に認められるほどの機能面やディテールはもちろんですが、メンテナンスをし大切に着ることで、何十年も着れる耐久性があり、経年変化を楽しむことができる。自分の人生とともに変化し、自分色に染まっていくところにあると考えています。何年か先のその様を想像して購入するアウターなんて他にあるでしょうか。是非、人生の相棒にBarbourをお考え下さい。

item

Barbour
BEAUFORT
COLOR :
PRICE : ¥66,000
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profile

Crouka Photographer1986年生まれ、イセックこと井関です。趣味で風景写真を撮っています。
休みの日は三脚を担いで撮影に出かけるか、古着屋巡りに行くか、スパイスカレーを作るか。古着しか愛せないわけではなく、古着から学ぶことが多く、その目線で今のモノを見るとより深くモノを見つめることができるのです。偏りのある記事になるかもしれませんが、よろしくお願いします。