heycolumn<ヘイコラ>
ミリタリーのデッドストックをちょっと熱く語る回。

2020/08/11

とゆーアレで、突然始まったこのトピックス。
Croukaの公式ブログで極々一部の層に人気のコラム「ヘイコラ」が、ここCrouka LRのトピックスにやってきましたよ。
みなさま、わたくしCroukaのメンズスタッフ、ヘイヨーことヨーヘイです。
僕がCrouka公式ブログの執筆メンバーに選ばれたことから、昨年3月にスタートしたのが「ヘイコラ」です。そう、「ヘイヨーのコラム」略して「ヘイコラ」なのです。
月1回くらいのペースで、僕の好きなものや好きなことを好きなように執筆しているコラムなのですが、今後はたまーにCrouka LRのトピックスに出張版として移植していきたいなと思います。

さて、先日のCroukaブログ「ヘイコラ」内で取り上げたのばCrouka各店で絶賛開催中のセール!・・・ではなく、新着アイテム一覧で見かけた見慣れない文字「Military Stock.
こちらはブランド名ではなく、「軍モノのストックアイテム」ってことなんですね。
Croukaでは珍しく、僕の大好物、軍モノのストックアイテム(しかもデッドストック)が2種類入荷してきたので、今回はこちらをご紹介したいと思います。

それではみなさま、しばしお付き合いくださいませ~。






デッドストックとは

アイテムのご紹介の前のヘイコラあるある。まずは「デッドストック」とはなんぞや、というところから入りますよ。
さて、ヴィンテージアイテムやオールドアイテムを取り扱う業界でよく聞く「デッドストック」という言葉。略して「デッド」なんて言われたりもしますね。
Dead Stock = 死に在庫 ということで「不良在庫」や「売れ残り品」のことを言い、英語圏の物販界隈では普通に使われているそうです。
『セールをして売りさばこうとしたけど売りきれず残ってしまった在庫』というネガティブワードなんですね。
しかしこれが、新品として発売されてから長い年月を経たヴィンテージやオールドアイテムとなると、あら不思議。
『新品状態で長く保管されていた希少なアイテム』という超ポジティブな解釈でもって付加価値がつき、中にはとんでもない値段がつけられたりするんですね。


さて、今回のアイテムはミリタリーストック。軍モノです。
軍隊で使用するアイテムのデッドストックは「お店で販売したけど売れなかった在庫」とは少し異なります。
いわゆる「放出品」や「払い下げ品」、英語では「Military Surplus」と呼ばれ、軍から兵士に支給する目的で多めに調達していたけれど、最新の装備や物資との入れ替えなどによって不要になったことから民間に払い下げられたもので、未使用のまま長期間保管されていたアイテムのことを言うのです。

ということで、ここでいう「デッドストック」は「新品状態で長く保管されていたアイテム」ということなんです。(販売店によって解釈や定義、判断基準に差異はありますが)
コンディションに多少の差はあれど、新品に近い状態のものなので、すでに長く着用され、ガレージセールやフリーマーケットなどを渡り歩いてきた「古着=Used Clothing」とは異なるんですね。


と、まぁ長々と書いてきましたが、そろそろ今回のアイテムをご紹介したいと思います。







The Cezch Military Work Jacket

まずはこちら。
チェコ軍のフライフロント式ワークジャケット(デッドストック)です。
前立て裏側、裾あたりのサイズスタンプからKODEX KOSICE製でおそらく80年代~90年代にかけて支給されていた作業用ジャケットだと思われます。
ブラウン系カーキのコットンツイル地は程よいハリ感がありつつも柔らかく、これから着用と洗いを重ねることでパッカリングなど立体感が出て風合いを増していきそうです。
ややゆったりとしたボックスシルエットは今の雰囲気にもマッチしますし、裾にはヘリンボーンテープのドローストリングが備わっていてシルエットの変化も楽しめそうですね。
サイズは1サイズで、今でいうとLサイズという感じでしょうか。180cm普通体型の僕が着るとちょうど良いサイズ感でした。裾は若干短く感じましたがそれほど気にはなりません。
Tシャツやカットソーの上にサッと羽織ってもよし、秋にはスウェットパーカと合わせるのも良さそうですね。







Belgium Army M-88 Field Pants

次にご紹介するのがこちら。
1988年にベルギー軍に採用されたM-88 フィールドパンツ(デッドストック)です。
SEYNTEX製で主に90年代に支給されていました。
ちなみにSEYNTEXは100年以上の歴史があるベルギーの老舗メーカーで、ベルギー軍のみならずオランダ軍やフランス軍、NATO軍にも製品を納入しています。
やや光沢のあるバックサテンのような素材感でコットン・ポリエステルの混紡生地だと思われます。
こちらも着用と洗いを重ねることで風合いが増していきそうですね。新品からの経年変化が楽しめるのもデッドストックの魅力ですね。
カーゴポケットとバックポケットを右側にひとつずつ配した比較的シンプルなデザインのフィールドパンツなので、ガチな感じがしないのも良いですね。
通常のパンツの上から穿くオーバーパンツ仕様なのでサイドポケットは内袋がない貫通式になっています。
ベルトループはありませんが、ウエストにドローストリングがあるのでイージーパンツのように気軽に穿いていただけます。
ウエスト内側にはサスペンダー用のボタンも備えられているのでサスペンダーをして穿いてオールディーズな雰囲気を出すのも良いかもしれません。
サイズは1サイズで、ウエストが80cmくらいの僕でドロスト不要なくらいのジャストサイズでした。
ストンと裾までストレートでややワイドシルエット。レングスもちょうど良い感じでスニーカーやブーツ、今ならサンダルとも相性良さそうですよ。







おわりに

ということで、いかがでしたでしょうか「出張版ヘイコラ」。

今回は入荷したばかりの注目アイテム、ミリタリーデッドストックをご紹介しました。
80年代後半から90年代と比較的新しいアイテムで、コンディションも新品同様。
しかもユーロミリタリーってとこが、Croukaっぽいセレクトですよね。
無骨さが少なくて、スッキリした印象のユーロミリタリーは、今のアイテムとも合わせやすくて洗練された雰囲気に仕上るのでオススメですよ。

僕が古着にどっぷり浸かっていた90年代後半~2000年代前半。70年代~80年代の古着といえば「レギュラー」と言われてました。
その頃のヴィンテージといえば60年代以前のもの。20年~30年前のものではそれほど希少性がなく、価格的にも手に入れやすいものでした。
でも2020年の現在からすると、80年代のアイテムは今から40年ほど前のものなので「ヴィンテージ」と言っても良いかもしれないですね。
じゃあそれより古いものはもはや「スーパーヴィンテージ」ですよ。
まぁ「ヴィンテージ」の定義もいろいろあるので、一概に年代だけでは言えないのですが。
そんな話はまたの機会にでも。

さて、Crouka公式ブログでは、Croukaの中の人たちがそれぞれの視点から様々な記事を執筆しています。 普段はなかなか見えないCroukaの内側を垣間見ることができたりもするので、ぜひ検索してみてください。

それでは、また次回!
次回あるのか!?乞うご期待。