睡眠不足が肥満を招く!?
睡眠と肥満の関係

作成日:2019年12月24日

睡眠と肥満の関係イメージ

調査で分かった驚きの事実

米コロンビア大学が2005年に行った、ある興味深い調査結果があります。32~59歳の男女8000人を対象に調べたところ、平均7~9時間の睡眠時間の人に比べて4時間以下の睡眠の人の肥満率は73%も高かったのです。

これは睡眠の長さと食欲をコントロールするホルモンのバランスが関係しています。「睡眠時間が短くなる」=「起きている時間が長くなる」ということなので、体は食欲を増進させるグレリンを増やし、逆に食欲や代謝の調整を行うレプチンを減らすことで私たちに食べ物を食べるよう促し、長くなった活動時間に必要なエネルギーを確保しようとするのです。

遅い時間まで起きていると3度の食事以外にもおやつや夜食を食べたり、遅い時間に食事をとるなど、生活習慣の乱れから太りやすくなってしまうのも、理由として挙げられます。

このように睡眠不足は様々な面から「肥満」の元になるので、忙しい生活の中でもなるべく睡眠時間を長く確保できるようにしたいですね。

睡眠時間だけが肥満に直結するわけでありません。夜10時から午前2時は「美肌をつくるシンデレラタイム」なんていう風にも言われていますが、7~8時間ほど、しっかり睡眠を確保することに加えて「いつ寝るか」も大切です。夜の10時頃から午前2時頃に深い眠りに入っていると、アンチエイジングホルモンである「成長ホルモン」が最も活発に分泌します。

さらに、就寝前には甘いものや炭水化物、アルコールなどは極力とらないことが大切です。なぜなら脂肪に蓄積されてしまうため。夜に糖質をとると血糖値が上昇し、血糖値を抑える作用があるインスリンが膵臓から分泌されます。

ところが、睡眠中は糖を消費するチャンスがほとんどないため、血液中に余った糖をインスリンが脂肪としてたくわえてしまうのです。午後3時におやつを食べてもさほど体形に影響を及ぼしませんが、夜遅くに糖をとると、直接、体脂肪として蓄積されやすいのです。なんと昼間の20倍とも言われています!

「夜寝る前、お腹がすいて眠れません」という方もいらっしゃると思います。そのようなときはホットミルクやハーブティーなど、低糖質なものでお腹を満たすようにしましょう。
※覚醒効果のあるハーブティーもあるので、お気を付けください。