No.42 No.42 北欧ファブリック仕様 ペーパーナイフソファ/シリーズ 無垢ダイニングテーブル AVボード



私達がおこなう修理/修復について

皆さんは「修理/修復」と聞くとどんなイメージをお持ちになるでしょうか?例えば、折れた椅子の脚を元通りにするとか、或は少し北欧家具をご存知の方でしたら、表面にサインディグペーパーをあてて削り綺麗にするとかでしょうか?実は前者の「折れた脚を元通りにする」は修理で、後者の「ペーパーをあてて綺麗にする」は修復にあたります。つまり、家具が持っている機能(例えば椅子でしたら、座るという機能)を元通りすることを修理、そしてそれとは関係のない部分のお手入れは修復です。

修理と修復は複雑に絡み合っています。修理したあと、ほとんどの場合、修復が必要です。例えば、椅子の脚の折れを修理する。そのあとには見た目上綺麗に見せるためにサンディングペーパーを当てるとか、必ず修復が必要になります。

私達は修理も修復もきっちりやっるだけの技術と設備を持っています。

ただ、私達が販売する北欧家具は製造されてから40年以上も経ったものがほとんどです。家具を製造するときにとても重要な角の直角も乱れていますし、材は膨らんだり、たわんだりしています。製造されたそのままの状態で現在まで生き延びた家具は1つもありません。こういった家具の修理/修復ですから、私達は家具製造をする時のようなミリ単位の仕事はしていませんし、できません。例えば、収納家具の修理/修復について、側板と天板を組み付ける部分、強固な接着のためにこの部分には直角が必要です。ですが、片方の直角を出したとしても、材がたわんだりひずんだりしていますので、もう片方には直角がほとんど出ません。古い北欧家具、例外なくこれが事実です。どれだけ高い技術、そして設備も持っていたとしても、「生まれたままの姿」に戻すことは不可能なのです。

ならば、私達がしている仕事はなんなのでしょうか?

古い家具であることを前提に、以下の5点についてできるだけのことをさせて頂くのが私達のしている仕事です。

使い心地
1)欠損部分の製作
2)歪みの調整
見た目
3)キズの除去
4)汚れのクリーニング
5)材の保護と美しさの保全

「使い心地」と「見た目」に分けましたが、この2つは複雑に絡み合っています。それぞれの項目が独立して存在しているのではなく、それぞれが補完し合いながら存在しているとお考え下さい。

1.欠損部分の製作

何年も使われた家具ですので、上の写真の家具のように取手が割れていたりするものがあります。また、収納家具の小さな引出しがそのまんまない、なんてことも多々あります。まずは買付の時にそういった家具を買い付けないというのが原則です。ですが、昨今現地で感じる北欧家具の品薄感、そしてデザインがよいものについては欠損部分があったとしても、「修理/修復できる」と思ったものについては買付ることにしています。

この「欠損部分の製作」は家具製作にとても似ています。1つだけ大きな違いがあります。それは「もとあったものに似せて作る」です。最初から作る方がよっぽど楽です。この取手についても、根本半分は残っています。その残っている部分を使い、そこから新しい先端部分を再生させます。



完成した部分です。もとの取手はNCルータか、治具を使った旋盤で削り出されています。私達の仕事は「のみ」だけやり遂げます。機械でやれば数秒の仕事ですが、私達は何分もかけます。この仕事は手先の器用さ、そしてのみをちゃんと研いでいるかにかかっています。こういった仕事はいつもいっぱつ勝負です。失敗は許されません。

2.歪みの調整

数十年前に作られた家具です。様々な気候や季節、そして使われ方を経験して私達の工房にやってきます。大きく歪んでいる場合が多々あります。使っていて一番感じるのは椅子、特に食卓椅子ではないでしょうか。いわゆる「ガタツキ」です。製造されたばかりの椅子にはガタツキはありません。ですが、経年で材が狂い、左右前後非対称になっているのです。全て分解してもう一度組み直しても、材自体に狂いが生じているので、ガタツキは解消されません。その場合は「脚カット」です。以下の写真のように硝子板の上に椅子をのっけながら、少しづつ脚先をカットしていきます。



こうして調整される椅子にはがたつきは存在しません。

その他の歪み調整もあります。色々あるのですが、例えば長いサイドボード。中心を基点に大きく撓んでいる場合がほとんどです。撓んで一番困るのが、引き戸の閉まり具合です。撓んでいますので、引き戸の収まりが悪いのです。つまり、引き戸の収まり部分(だいたいが側板との接点)に隙間ができてしまいます。これを「味」だとするか、或は「不具合」とするかは微妙なところです。コンフォートマートではできるだけのことをさせて頂き、それでも隙間がある場合には、それは「味」とお考え下さいと考えています。さて、「できるだけのこと」とはですが、様々な方法があります。ですが技術的な秘密があるので、ご紹介できるのが限られているのですが、例えば以下の写真が調整中のサイドボードです。工房ではよくある光景です。



「できるだけのこと」をさせて頂く、コンフォートマートはこの点について自信を持っています。「できるだけのこと」も長年同じ範囲だけのことだけだと、できることに限りがあります。ですので、毎年毎年、毎日毎日、できるだけのことの「できること」の範囲を広くして行っています。工具や機械を増やしたり、文献を読んだり、木工所に見学に行ったり、でも一番大切なのは、同じところにとどまっていないという向上心を絶やさないことです。とても大変なお仕事です。四六時中考えていなくていけませんから。

3.キズの除去

ちょっとっでも北欧家具を知っている方ならご存知かもしれませんが、キズの除去の代表的なものはサンディングです。あまり技術は要りません。慣れと時間の勝負です。手触りの慣れ、そしてとても時間がかかるので、時間の余裕がないとできません。特に北欧家具の多くは突き板仕様です。(突き板ー心材に薄い銘木を貼付けたもの。よく対比で使われるのが無垢板です)サンディングのしすぎは突き板をなくしてしまうことになりますので細心の注意が必要です。



キズを通り越して、材にかけがある場合があります。この部分もきっちりとやります。同色の蝋パテで目立たなくさせたり、或は写真のように、カケている箇所を調整してその部分に合う形で同材をカットして、特殊な方法で貼付けます(取れません)。できるだけ木目に沿わせかる形で継ぎます。貼付けたばかりの材はヴィンテージの材と色が違いますが、経年変化で同じようになっていくと思います。



4.汚れのクリーニング

お掃除です。簡単なことなのですが、気を付けないと気を抜いてしまいます。ですが、実はお客様が一番気になる点は「引出しの中が綺麗かどう」だったりします。引出しの裏、背板、全ての箇所を掃除します。



掃除しても取れないものがあります。臭いです。ヴィンテージの家具には独特の臭いがあります。何十年もの生活臭が染み込んでいますので、完全に除去することは不可能です。また、今と違い「タバコ」について寛容な時代に使われていた家具です。ある程度の臭いについては目をつぶって頂けると幸いです。

5.材の保護と美しさの保全

代表的なものが「塗装」或は「仕上げ」と呼ばれるものです。仕上げには2つの理由があります。1つ目は材本来の美しさを際立たせるため、2つ目は材の保護です。買い付けてくる北欧家具にはもともと、ラッカーやオイルといった塗膜がとても弱いものが使われています。きつく水拭きをすると取れてしまう程の薄さです。どうして、こういった弱い塗膜で仕上げられているのかはよくわかりません。

私達はオリジナルに従った仕上げ方法はしていません。そもそもその塗料が存在していませんので、できません。私達がしている方法はオリジナルに則したというよりも、先述の塗装をする2つの理由に則した方法でしています。1つはオイル仕上げ、2つ目はウレタン塗装仕上げです。

チーク材にはオイル仕上げがとても似合います。しっとりとした木肌にオイルを塗り込むと材本来の美しさの際立ちます。



チーク材の家具は全てオイルで仕上げたいと思っています。ですが、北欧の家具は突き板がほとんどです。なので、一度深くキズが付いたり、或は濃くシミが付いたりすると、その除去はほとんど不可能です。削れないのです、そんなに深く。中の心材が見えてしまいますので。こういった深い傷や濃いシミが付いてしまうのは、テーブルではないでしょうか。特に食卓テーブル。キズや汚れから木肌を守るためテーブルの天板にはウレタン塗装を施しています。ウレタン塗装と聞くと「あのツヤツヤのギラギラした人口的なもの」と思われがちです。そうでもないのです。艶の調整は自在にできますし、塗膜を薄くしてあげると、オイル仕上げとほんとど変わらない質感で仕上げることできます。私達がおこなうウレタン塗装はこういった塗装です。



私達がおこなっている修理/修復を書きました。まだまだやることは沢山あります。例えば引き出しの出し入れの調整や天板再生、その他様々なことです。海でサーフィンをする人が「同じ波は二度とないから」と言っているのと同じで、工房にやってくる家具の症状は様々です。中には諦めて廃棄処分にしてしまう家具もあります。

向上心を持ってこれまっでどれだけ多くの家具を修理/修復してきたかが、仕上がりの善し悪しを決める大きな指標になります。向上心をキープするのはともて難しいことです。今日、昨日と同じことをしていては明日の向上はありません。明日も今日も同じことをすることは楽です。ですが楽しくありません。昨日できなかったことが今日できる、そしてそのことに楽しみを感じる。このことは高等動物である私達人間だけに許されたことです。また会社として従業員の向上心をキープするため、従業員の将来を考えその将来に対してできるだけのことを提供する。人間本来の楽しみを感じる本能とそれをサポーとするための会社の成り立ちが、修理/修復の技術の向上にはとても大切です。そしてそれは結果、お客様への満足につながり、それはまた私達を幸せにします。私達が向上心をキープすることはとても重要なことだと考えています。

商品のご購入前に私達のする修理/修復に興味がございましたら、是非修理/修復現場を見て下さい。私達のかける手間をお感じ頂けると思います。

持っている道具だけが修理/修復具合を計る指標ではありません。その道具を使う者がどれだけの技術を持っているのかが一番大きな指標です。ですが、道具がなければ、ある技術も使えませんし育ちません。また道具がないと修理/修復できない家具も沢山あります。そして、道具を手に入れるためには大きな投資が必要です。道具の多さと質の高さは私達がこのお仕事にかける覚悟の度合いを計るよい指標になると思います。以下にある私達が備える道具の一部をご覧頂き、私達の覚悟の一端をご確認頂ければと思います。

塗装ブース:
乾式塗装ブース (1.5kW)
給気チャンバー(4.0kW)
コンプレッサー(2.2kW)
機械工具:
昇降盤 × 2
ベルトサンダー
バンドソー
手押カンナ盤
ブレーナー
ボール盤
卓上グライダー
電気工具:
ディスクサンダー × 1
オービダルサンダー × 1
ミニサンダー × 3
インパクトドライバー × 2
トリマー
スライドマルノコ
グラインダ
丸ノコ
チップソー
ジグソー
レシプロソー
変速ドリル

工具用のエアコンプレッサ(2台)等他多数の道具があります。 またカンナやノミなのど手工具も数多くあります。

*数と種類は必要に応じて増えていきます。
ダイニングチェア ダイニングテーブル ソファ センターテーブル サイドテーブル
チェスト サイドボード ビューロー キャビネト その他



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