〜コーヒーの雑学〜

このページでは、「メールニュース」で掲載した内容をさらに読みやすくして、追加してゆきます。

コーヒーの雑学1:「関西テレビ 快傑えみちゃんねる」でのお話し
コーヒーの雑学2:「アメリカンコーヒーはじめ物語」当店が元祖です
コーヒーの雑学3:「お客様の珈琲についてのお問い合せから」

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 ▼△コーヒーの雑学1:「関西テレビ 快傑えみちゃんねる」でのお話し△▼
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 去る平成12年1月10日関西テレビにて放映された「快傑えみちゃんねる」に
 於いて「究極のコーヒーとは?」というご質問を当店は受けました。

 これは、その時に提出した回答なのですが、コーヒーの雑学ということで今
 回掲載させて頂きました。(ちょっと昔の話ですがTVの取材と云うことで緊
 張したことを覚えていますby店長角川)

 Q:「おいしい珈琲が飲みたい」
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 A:
 一般的においしい珈琲が飲みたいと思った時にはどのようにするのでしょう。
 まず、珈琲豆の挽き売りをしているお店やスーパー、行きつけの喫茶店など
 に頼んで豆を購入することになります。

 そこでお店の人が薦める珈琲やこれはと思った値段の高い豆を選ぶと思われ
 ます。しかしながら、必ずしも値段が高いからおいしいとは決っていないの
 ではないでしょうか。

 Q:「おいしい珈琲とは何か」
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 A:
 一口に珈琲の味と言ってもいろいろあります。香り、コク、酸味、渋味、苦
 味、まろやかさ、舌触り、喉ごし等様々です。珈琲は嗜好品ですので、人そ
 れぞれその好みは千差万別です。

 苦目が好きな人もいれば、あっさりとしたした方が好きな人もいます。私た
 ちはより多くの人においしいと感じていただける珈琲を常に目指しています。
 そのためには材料(生豆)を吟味し焼き加減や配合に十分に気を遣ったブレ
 ンドを行っています。

 Q:「ブレンドコーヒーとは」
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 A:
 珈琲は大きく分けて2種類あります。ストレート(単品)とブレンドコーヒーで
 す。単品の豆には、その豆が持つ個性的な味やくせがあります。(いわゆる通
 好みの味です。)その個々の味を生かしつつバランスのとれた味に配合するの
 がブレンドなのです。単品では出すことが出来ない、調和のとれた味を創り出
 すわけです。

 Q:「珈琲の味を決める要因」
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 A:
 一般的にスーパーや挽き売り店で売られている珈琲豆はすべて同じではあり
 ません。お米などと同様に産地や銘柄・等級などによって数多く分類されてい
 ます。当然、生豆、個々の価格(1袋=約60kg)も違ってきます。ブルーマ
 ウンテンやハワイ・コナなどのように希少価値による値段の違いもあります。
 コーヒーの味を決める要因としては、下記の表のようなものが考えられます。

┌――――――――〓コーヒーの味を決める要因リスト〓――――――――┐
│                                 │
│・生豆の産地と銘柄 中米・インド・アフリカなど        選定力│
│・生豆のブレンド 現地鑑定士による選別とブレンド        〃 │
│・生豆の種類 アラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種など      〃 │
│・生豆の等級 ウォッシュ(水洗式)、スクリーン(大きさ)など    〃 │
│・生豆の格付け 産地の標高や品質などによる分類         〃 │
│・生豆の鮮度 ニュー(新豆)/パースト(一年)/オールドクロップ  〃 │
│・焙煎方法 直火式・熱風式・炭火式など             〃 │
│・焙煎の度合い 浅煎り・中煎り・深煎りなど           〃 │
│・ブレンド 生でブレンド(混合焙煎)・単品焙煎ブレンド      〃 │
│・配合率 業者によってさまざまです               〃 │
│・豆の挽き具合 細目−荒目など                 〃 │
│・抽出方法 ペーパー式・ネルドリップ式・サイフォン式など    〃 │
│・水質 硬水・軟水/カルキ臭やカビ臭             選 択│
│・ミルクの種類 植物性・動物性など              好 み│
│・砂糖の種類 人工甘味料など                 好 み│
│・飲料器具 カップやスプーンなど               好 み│
│・飲む場所・雰囲気 最大の原因かも知れません         好 み│
└―――――――――――――――――――――――――――――――――┘


 上記の表のような要因などがコーヒーの味を左右していると考えられます。
 また、右の欄にあるように材料を選ぶときの豆を選定する能力、そして焙煎や
 実際にコーヒーをいれる時の技術力も大きな要因となります。これらの条件を
 すべてクリヤして初めておいしい珈琲(究極の珈琲)に一歩近づけると私たちは
 考えています。

 「関西テレビ 快傑えみちゃんねる」は関西ではけっこう人気番組です(^o^)


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▼△コーヒーの雑学2「アメリカンコーヒーはじめ物語」当店が元祖です△▼
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 もともとコーヒー好きだった角川善昭所長は、コーヒー問屋に就職。
 多種類の豆を扱う中で、コーヒーに関する知識をさらに深めていきました。そして、
 数年後には会社を退職。それまでに培ったコーヒーの知識を生かして、喫茶コンサル
 タントとしての活動をスタートさせました。   

 1960年代のほとんどの喫茶店では、コーヒーはホットコーヒーやアイスコーヒーといった
 メニューしかありませんでした。現代のように、コーヒーの種類がいくつもある専門店が
 なかったのです。そんな中、角川所長はコーヒー専門店の開店を手がけて行きました。
  
 当時は「苦いコーヒーを飲むのが、通」という風潮もあり、苦みのあるコーヒーばかり。
 女性は苦いものを好まない人が多く、お客さんは約8〜9割が男性でした。   

 ある日、「苦いコーヒーは美味しくない」とのお客さんの言葉に、角川所長は「あなた好
 みのものを用意するので、明日もう一度ご来店ください」と返答。豆をブレンドして、そ
 のお客さんの来店を待ちました。しかし、それも気に入ってもらえません。「もう一度、
 明日来てください」と、さらに3種類のブレンドを試みました。

 苦いもの、軽いもの、そしてその中間のもの。翌日、また訪れたそのお客さんは、一番
 軽い味わいのコーヒーを飲み、「これは美味しい。これなら飲める!」と言ってくれたの
 です。

 それ以降に手がけた喫茶店には、その3種類のコーヒーをメニューに加えるよう店長に
 お願いしました。イタリアで飲まれているコーヒーをイメージした一番濃いコーヒーは
 「イタリアン」同様に、アメリカで飲まれている軽い味わいのコーヒーを「アメリカン」、
 その中間のものを「フレンチ」と命名。ホットコーヒーをオーダーするお客さんに、「うちの
 ホットコーヒーには3種類あって…」という説明をするように徹底しました。それが功を
 奏し、お客さんにコーヒーにはいろんな種類があるということが徐々に認知されていき
 ました。そして、その中で一番人気を獲得したのが「アメリカン」だったのです。   

 苦みを嫌ってコーヒーを敬遠していた人も、「アメリカンなら飲みやすい」とコーヒーを
 注文するようになりました。1970年代、その「飲みやすいコーヒー」の人気は大阪から
 全国へ。一部の人しか飲めなかったものが、誰もが飲みやすいものへと変わったの
 です。しっかりとしたコクがありながら、軽い飲み心地。良質の豆を多めに使用して
 ようやく出せるその味わいに、多くの新たなコーヒーファンが生まれました。

 


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▼△コーヒーの雑学3「お客様の珈琲についてのお問い合せから」△▼
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今回は、「お客様のお問い合せ」の内容で皆様も同じような疑問をもたれているかもしれない事柄をご紹介します。

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 (お問合わせ内容)

 モカが好きなのですが、産地によって味が違うのですか?
 コーヒーの旬の時期ってあるのですか?
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ご返信が遅くなりましたが、ご意見ご感想の中に、ご質問がございましたのでお答え致させて頂きます。

お問い合せの件ですが、産地によって味は異なります。生産国によっても当然味は変わりますが、同一品種例えば「モカ」でも、採れた地域によって味は違ってきます。

西アフリカのエチオピアでは「モカ・ハラー」「モカ・シダモ」、「モカ・ジンマ」がアラビア半島の西側イエメンでは、「モカ・マタリ」が産出されます。

エチオピア産に比べイエメンのモカは幾分酸味が柔らかです。

山羊飼いの伝説が残るエチオピア、イエメンのモカはコーヒーの起源と言われより原種に近いコーヒーです。そのため、他の国と比べてもより野性味にあふれ酸味も強く個性的なコーヒーです。

エチオピアから発生したコーヒー豆がブラジルやインドネシアなどの他国へ渡り、栽培されたのがコーヒーのルーツです。元々は同じものだったのですね。それがその土地の土壌や気候の違いにより味の変化が生まれたのです。

つまり、その土地の味を私たちは味わっているのです。(^-^)

次にコーヒーの飲み頃の話ですが、国が違えば気候も違い、コーヒーの収穫時期も違ってきます。

実際には、生豆が収穫されてから日本に輸入されて、ご家庭で飲むことが出来るようになるまでは、かなり時間が経っています。収穫され選別、洗浄、乾燥、ブレンド、鑑定、袋詰めされるまでに約1ヶ月、出荷され日本に到着するまでに約1ヶ月、日本の港湾で検査・保管に長い物で約1ヶ月、すでに3ヶ月が経過しています。そこから各焙煎業者の手に渡り、焙煎・ブレンドされるのです。

日本に来る頃には、生豆もやや乾燥してちょうど飲み頃になっています。この乾燥具合が味に大きく影響するのです。色も始めは緑がかった(グリーンコーヒーと呼ばれます。)ものから次第に茶色く変色してきます。そのようになると味の違いがはっきりしてきます。(だいたい、8〜10ヶ月経ったぐらいからだと思います)

コーヒーの味の要因は焙煎度によって大きく左右されます。豆の(乾燥の)状態を見極めて焙煎し、より甘み・苦味・コクを出すようにすることがプロの仕事だと思っています。

コーヒーの生豆は収穫されて3ヶ月から6ヶ月ぐらいが飲み頃と言われていますので、各国の豆の収穫時期を知る必要があります。 (但し6ヶ月以上経ってもより味がまろやかになっていくのですが)

主要国の収穫時期を参考までに記しておきます。

・ブラジル    6月〜 9月
・コロンビア  10月〜 1月
・ペルー     4月〜 7月
・中南米(高地)  1月〜 3月
・中南米(低地) 10月〜12月
・ジャマイカ  10月〜 3月
・タンザニア  10月〜12月
・エチオピア  11月〜 1月(モカはこちら)
・インドネシア  6月〜 9月

ぜひ一度、各大陸産のコーヒーの味の違いを飲み比べてみて下さい。 新しい発見があるかも知れませんね。(^-^)


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