その他2020/03/25

コロナウイルスで外出禁止(ロックダウン) − イギリスの現状


こんにちは、Poppyです。

イギリスでは3月23日の夜に3週間の外出禁止要請が出て、チェルシーガーデンズのオフィスも閉鎖することになりました。 ご注文とお問い合わせは通常通り受け付けておりますが、ロンドンオフィスからの発送ができないため、多くのお客様にはご迷惑をお掛けすることになり大変申し訳ございません。 (一部日本国内に在庫がある商品は通常通り発送させていただいております。)

新型コロナウイルスはそれぞれの国で広まり方や対策等に違いがあると思いますが、イギリスに暮らしている一住民として、実体験した過去数週間〜ロックダウンの現状をお知らせしたいと思います。

中国、韓国、イタリア、スペイン、フランス、とじわじわイギリスにも近づいてきたかな、という2月下旬。まず、スーパーや薬局から殺菌用ハンドジェルが姿を消しました。

3月に入り、トイレットペーパーが。


写真はWilkoのトイレットペーパーの棚。お見事ですね。


そして予想していた通り、ハンドソープや掃除用ワイプも・・・
写真左はMorrisons、右はBootsのハンドソープ棚、3月7日の様子。Bootsでは値段が高めのファンシーなハンドソープが上段に残っています。

イギリス国民がちょっと体調が悪くなったりどこか痛みがあったらとりあえず飲む万能薬「パラセタモール」も、薬局とスーパーを何軒訪れてもどこも完売(泣)


Tescoのパスタの棚もご覧の通り。その後、なぜか卵の姿も消えました。

3つの店を巡ってもトイレットペーパーが買えなかったという人がインタビューされていたり、 5AM開店のスーパーには4:30AMに並ばないとトイレットペーパーが買えないだとか、陳列商品が何もないスーパーの棚がメディアで取り上げられ、 余計に人々が心配になり ”Panic buying”に走るのではないか、と思うのですが・・・  スーパーには早朝から長蛇の列、というのが当たり前になってきて、開店から1時間はシニアの方限定にするというスーパーも出て来ました。

なんと殺菌用ハンドジェルにいたっては、オンラインで通常の5倍や10倍の値段で売買されている・・・!! チェルシーガーデンズのオフィスではエタノールを購入し、少し薄めて霧吹きスプレーに入れて使っていました。

3月16日にはレストラン、パブには行かないようにとボリス・ジョンソン首相から命じられ、 この頃からだったでしょうか、できるだけ家から仕事をするようにと政府が勧めはじめ、 SNSではアイロン台にパソコンを置いてみたり、家の一角が仕事場になることがユーモアを交えて紹介されていました。 まだそこまでシビアになっていない頃ですね。

3月20日の午後を最後に学校は休校、レストラン、カフェ、パブ、映画館、ジム、図書館などはその日の夜から強制閉鎖が決定。

どこにも行く当てがないからどこに行こうか?と皆思いつくのは同じで、 3月21・22日の週末はお天気が良かったこともあり、公園には人が溢れ、スコットランドやウェールズなど自然豊かなところには都心を避けて人々が押しかける、という問題が発生。 コロナウイルスはホリデーじゃないんだよ!ウイルスの拡散を抑えるためにみんな真剣になって!と非難する声が上がり、早急に厳しくなることが予想されました。

そして、3月23日の夜8時半に、重大なアナウンスがありました。 皆様もご存知の通り、イギリス政府からのロックダウン発表です。 ちなみにこのテレビ放映は視聴率がすごく高かったようです。重大発表があると事前に知らされていたので、私もライブでテレビの前に。

実際には完全なロックダウンではなく、3週間の外出禁止要請。 ショップ(スーパーや薬局などを除く)は閉鎖され、通勤はキーワーカー(医療関係や銀行、交通機関などのスタッフ)のみ。それ以外の人は外出を最小限にしてください、ということです。 食材を買いに行くのはOK。1日1回の散歩や運動で外出するのもOK。ただし一緒に行動していいのは家族や同居人のみ。 他人とは2メートル以上距離を置くこと。3人以上の集まりは不可。結婚式も不可。

このアナウンスを期に、国全体が急にシリアスになりました。 警察が街をまわり、意味もなく外出したり人と会ったりすると、罰金が科せられることに。

という流れで、チェルシーガーデンズのロンドンオフィスは3週間閉鎖することになり、スタッフは各々家でできる仕事をしています。 そして、このブログも続けていきたいと思います。


今まで通勤が大変だと思っていましたが、家から出られないとなると辛いもので、1日中ダイニングチェアに座って仕事をしていると即腰痛に。 他のスタッフも同様のようで、早くもオフィスが恋しくなります。

幸い家のすぐ近くに公園があるので、人が少ない早朝を狙って散歩に。 気温1度ですが早足で歩いているとすぐ身体が温まってきました。(マスクをしているから特に?)


公園はオープンしていますが、プレイグラウンドは閉鎖。 もちろん子供たちのサッカー練習や、テニスコートの使用なども不可です。


桜や水仙を目の保養に、あっという間に30分。


クリスマスデコレーションが残ったままの桜。桜+クリスマスは初めて見ました(笑)


イギリスでは一見桜のように見えるアーモンドの木の花が2月頃に咲きますが、この桜はこんな時期に咲いているので日本の桜かな?


そして、スーパーや銀行や郵便局では屋内で混雑しないように人数制限をしているため、外に列ができています。 国から推奨されている”Social distancing”の2メートル間隔で。こういうところはお行儀が良くて関心するイギリス!

数週間手に入らなかったトイレットペーパーやパスタなどの物資・食材が、ようやく少しずつ棚に並び始めたころの、ロックダウン。 お料理やお掃除に精を出す人、放置していたDIYをやる人、新しくヨガを始める人、筋トレに励む人、子供との時間を楽しむ人、など様々。

新型コロナウイルスに効くというニセ薬が販売されて捕まったり、大人数でバーベキューをして非難を受けるグループがいたり、という残念な話もありますが、 一方では、少年が近所のお年寄りの買い物を助けたり、家で一人で隔離状態のお年寄りの家に「何かできることはありませんか?」と書いたメッセージを投函するボランティアグループが登場したり(ロックダウンの前)、 NHS(イギリスの国民保健サービス)のボランティアへの応募が24時間で40万件以上あるなど、イギリスならではの心温まるエピソードもあります。

エピソードといえば、これはまだレストランが強制閉鎖になる前の話で、予約していたレストランをコロナウイルスの影響でキャンセルすることになった家族が「コロナウイルスが落ち着いたらまた来たいのでそのときまで頑張ってください。」 とメッセージを添えて、その日使う予定だった相当額の現金が入った封筒をレストランのドアポストに投函した。それを受け取ったレストランのオーナーが涙した。という新聞記事を読んで通勤の地下鉄の中でポロッと泣いてしまいました。

私は仕事と自分のことでいっぱいでボランティアをするまでの余裕がなく申し訳なく思いますが、今自分にできることはイギリス政府が切実に訴えている、ウイルスをできるだけ拡散させないように外出を控えること。 「家にいることが他人の命を救う、NHSを助ける。」なんて、以前は信じられなかった言葉ですが、世の中が変わりましたね。 早くウイルスの流行が落ち着くことを願っています。

最後になりましたが、新型コロナウイルス感染症により命を落とされた皆様のご冥福をお祈りいたします。また、被患されている方々の一日も早いご回復をお祈り申し上げます。



記事を書いたひと
Poppy
旅行、グルメ、英国ドラマが大好き、在英歴十数年です。NEW OPENのレストラン情報は見逃しません。

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