魅惑の玉サバ


玉のような丸い体型と、優雅なフナ尾が“玉サバ”の最大の特徴です。その姿は上見より横見で味わうのにふさわしく、水槽での鑑賞に最も適している品種と言えます。


錦鯉の産地として知られる新潟県山古志村は冬は雪に覆われる厳しい地域です。一般に丸い金魚は寒さに弱いとされますが、山形の庄内金魚と琉金との交配により生まれたとされる“玉サバ”は高い耐寒性を持ちます。


“玉サバ”は錦鯉と一緒に飼育できる大きな金魚とされ、大きな池でのびのびと育てることにより30cmを超えるサイズに成長します。また他の金魚と比べると遊泳力が強く、可愛らしい体で軽快に泳ぎます。


基本的に“玉サバ”は丈夫な品種ですが、導入時や換水時の水質の変化には神経質な面を見せます。導入初期は水槽内の塩分濃度を0.3〜0.5%程度に調整した方が良いでしょう。


本来、“玉サバ”は錦鯉と泳がせることで大きなサイズとなります。錦鯉のような池での飼育ができなくても、ゆったりと大き目の水槽を用意してあげると良いでしょう。


“玉サバ”は丸い体型でも遊泳力が強く、開き尾を持つ種やランチュウのような泳ぎのゆったりした種との混泳は避けた方がよいでしょう。同じフナ尾のコメットや朱文金、錦鯉の幼若魚が混泳には適しています。