RREAのグッピーとノーマル体色のグッピーを交配した場合は次のようになります。
ここではノーマル体色の遺伝子をAA、RREAの遺伝子をaaとします。
親魚(P)
aa |
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AA |
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|
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RREAラズリーレッドテール
RREA ♂
|
|
ラズリーレッドテール
ノーマル ♀ |
子供(F1)
Aa |
|
Aa |
|
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|
RREAラズリーレッドテール
RREA ♂
|
|
ラズリーレッドテール
ノーマル ♀ |
100%ノーマル体色 |
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A |
A |
a |
Aa |
Aa |
a |
Aa |
Aa |
A:ノーマル体色を表現する遺伝子
a:RREAを表現する遺伝子
孫(F2)
全てノーマル体色になった子供同士を交配させると、次の世代(孫)ではRREAが表現されます。
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ノーマル体色(AA)25% |
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ノーマル体色(Aa)50% |
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RREA(aa)25% |
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A |
a |
A |
AA |
Aa |
a |
Aa |
aa |
A:ノーマル体色を表現する遺伝子
a:RREAを表現する遺伝子
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人気のブルーグラス。そのペアから取れた子にはレッドグラスが出現します。なぜでしょう?
これは不完全優性という遺伝の仕方によるものです。
一般にブルーグラスを交配すると次のような子供が得られます。
ここでは赤い発色を見せる遺伝子をR、赤い発色を見せない遺伝子をrとします。
ブルーグラスはこの赤い発色に関する遺伝子がRrになっています。
親魚(P)
子供(F1)
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レッドグラス (RR) 25% |
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ブルーグラス (Rr) 50% |
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ブラオ (rr) 25% |
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R |
r |
R |
RR |
Rr |
r |
Rr |
rr |
R: 赤く発色する遺伝子
r: 赤く発色させない遺伝子
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リボン系のグッピーは交接器であるゴノポディウムが伸長してしまいオスが生殖機能を持ちません。
そのため非リボンタイプ(リボンではないタイプ)のオスとリボンタイプのメスを交配に用います。
→リボンタイプのグッピーはノーマルタイプのオスとトリオで販売されるのはこのためです。
非リボンタイプのオスとリボンタイプのメスを交配した場合は次のようになります。
ここでは非リボンタイプの遺伝子をr、リボンタイプの遺伝子をRとします。
※正しいリボンの遺伝子記号はリボン:Rib、非リボン:Rib+です。見やすくするためにR、r(優性が大文字)に置き換えてあります。
親魚(P)
※1 一般的な交配ではrr(非リボンタイプ)のオス個体が使用されるため、親魚のメスはRrであることが一般的です。
極稀にRr(リボンタイプ)のオスの中に生殖機能を持つものが居ます。その場合のみRRのリボンタイプが存在します。
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R |
r |
r |
Rr |
rr |
r |
Rr |
rr |
R: リボンタイプを表現する遺伝子
r: 非リボンタイプを表現する遺伝子
R(リボンタイプ)は優性
→ R(リボンタイプ)はr(非リボンタイプ)の表現より優先して表現される
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スワロー系のグッピーはリボン系と同様に交接器であるゴノポディウムが伸長してしまいオスが生殖機能を持ちません。そのため非スワロータイプ(スワローではないタイプ)のオスとスワロータイプのメスを交配に用います。
→スワロータイプのグッピーはノーマルタイプのオスとトリオで販売されるのはこのためです。
スワローが表現される遺伝子にはヒレが伸長する遺伝子(K)と、ヒレの伸長を抑制する遺伝子(S)が深く関与します。そのため、2つの遺伝子の組み合わせについて考えなければなりません。
※正しいスワローの遺伝子記号はヒレを伸長させる遺伝子:Kal、Kal+、ヒレの伸長を抑制する遺伝子:Sup、Sup+です。見やすくするためにK、S(優性が大文字)に置き換えてあります。
ヒレが伸長する遺伝子(K)は優性遺伝 → KK、Kk = ヒレが伸長
ヒレの伸長を抑制する遺伝子(S)も優先遺伝 → SS、Ss = ヒレが伸長しない
よって、スワローを表現する遺伝子の組み合わせは次の2通りになります。
また、大文字のSを一つでも持っているとスワローを表現できません。
よって、非スワローの遺伝子は次の7通りが考えられます。
全ての交配パターンは挙げるのは難しいのでここではいくつかを紹介します。
非スワロータイプのオスとスワロータイプのメスを交配した場合は次のようになります。
親魚(P)
子供(F1)
KkSs |
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|
|
RREAラズリーレッドテール
RREA ♂
|
|
ラズリーレッドテール
ノーマル ♀ |
全ての個体が非スワロー |
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Ks |
Ks |
Ks |
Ks |
kS |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
kS |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
kS |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
kS |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
KkSs |
この子供同士を交配すると...
孫(F2)
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KS |
Ks |
kS |
ks |
KS |
KKSS |
KKSs |
KkSS |
KkSs |
Ks |
KKSs |
KKss |
KkSs |
Kkss |
kS |
KkSS |
KkSs |
kkSS |
kkSs |
ks |
KkSs |
Kkss |
kkSs |
kkss |
スワロー : 非スワロー = 3 : 13 (18.75%)
親魚(P)
子供(F1)
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Ks |
Ks |
ks |
ks |
kS |
KkSs |
KkSs |
kkSs |
kkSs |
kS |
KkSs |
KkSs |
kkSs |
kkSs |
kS |
KkSs |
KkSs |
kkSs |
kkSs |
kS |
KkSs |
KkSs |
kkSs |
kkSs |
赤枠で示した子供同士を交配すると...
孫(F2)
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KS |
Ks |
kS |
ks |
kS |
KkSS |
KkSs |
kkSS |
kkSs |
ks |
KkSs |
Kkss |
kkSs |
kkss |
kS |
KkSS |
KkSs |
kkSS |
kkSs |
ks |
KkSs |
Kkss |
kkSs |
kkss |
スワロー : 非スワロー = 2 : 14 (12.5%)
親魚(P)
kkss |
|
KKss |
|
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非スワロー ♂
スワローに起因する遺伝子が
全て劣性
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スワロー ♀ |
子供(F1)
Kkss |
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|
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スワロー |
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Ks |
Ks |
Ks |
Ks |
ks |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
ks |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
ks |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
ks |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
Kkss |
全ての個体がスワロー
次世代が残せなくなってしまう。
- つまりスワローの交配は、1世代目(F1)にスワローの個体が出現するとは限らない。
- 必ずメスにスワローの個体を用いて交配すれば2世代目(F2)以降にスワローが出現する。
- スワローの出現確立は一般に言われる18.75%以下になる交配パターンがある。
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