二面性を持つ水草を育ててみよう!

イメージとして水草といえば読んで字の如く、水中で育つものばかりだと思われるかもしれません。
しかしながら水草とは大変奥深く、水深の違いによって水上でも水中でも対応できる種があります。
しかも面白いのは水中と水上では葉の姿形が違っていたりすることです。
一般的に両者のことを「水中葉」、「水上葉」とそれぞれを分類化して呼びます。

●水上葉のメリットって?

そんな水上葉ですが、そもそも水上葉を使うとどんな良いことがあるのでしょう?水上葉を水槽に植えると、その水槽環境に適した新芽が生えて来ます。
したがって、丈夫な水中葉を得ることが出来るのです。
水上葉と水中葉という二面性を持つ水草、それぞれに赴きがありどちらが良いとも断言できません。
1種類で2つの側面を持っているので、成長の観察をしているとより一層楽しさが沸いてくる水草たちです!

●発送方法について

基本的には水中葉は水上葉と比較して耐久性の面で劣るとされています。
それゆえチャームでは輸送のことを第一に配慮し、水上葉でお送りする場合があるのです。
主に水上葉で発送となる種類は、ヘアーグラス(ショートタイプも含む)、グロッソスティグマ、トロピカニューパールグラス(キューバ産)、ウォータークローバー、ヨーロピアンクローバーなどです。
育成状態により水上〜半水中葉、または混在となる場合がある水草は、シダ等(トロピカポット)、グリーンロタラ、水中葉への移行が容易な種類、エキノドルス、クリプトコリネなどが挙げられます。
水草の発送方法に関しては、それぞれのページに記載してありますので是非ご覧ください。

●到着後の手入れ

それでは送られてきた水上葉、どうやって植えればよいのでしょうか?
水上葉なんだからそのまま水槽内つまり水中に植えてしまって大丈夫?そうお思いの方も多いかと思われます。
確かに水上葉をそのまま水中に植えてしまうと枯れてしまったり、溶けてしまったりするケースが多々あります。
しかしその後、水草は水中に対応して新しい葉を出します。それがまさに水中葉としてのスタートです。
その際枯れてしまった草を除去するなどメンテナンスは行うようにしてください。

●それぞれの良さを実感してください!

ある水草を水上葉として認識している人には、その新しい葉が生まれたときに「違う種類の水草かな?」とあまりの違いに驚くかもしれません。
逆もまた然り。レイアウトのことなど想像して、水中葉のみのイメージを持たれている方にとっては、届いた水草を見て「注文したものと違う!」となる場合もあるかもしれません。
それぞれに魅力がありますので、レイアウトや用途に応じて是非使い分けを楽しんでみてください。
※他にも多数おすすめの水草を取り揃えておりますので、是非ご覧ください。

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冒頭でも述べましたが、水中葉と水上葉では外見が異なる水草が多数あります。
水中と水上の水草の違いが分かるように3種類ほどご紹介したいと思います。
アイテムの多い水上葉を上手に使いこなすと、想像もつかないような水景を作り出せるので是非チャレンジしてみてください!


●ハイグロフィラsp.

キツネノマゴ科(Acanthaceae)の植物。学名は不詳(Hygrophila sp.)です。別名ギニアンハイグロ。
ウォーターウィステリアのような雰囲気を持つ種。黄緑色〜緑色の鮮やかな葉が美しいです。
深裂羽状葉を展開し、各裂片は2〜3に分岐します。葉序は十字対生、鈍頭、葉形は披針形です。
葉長20cm、葉幅10cm程度までになります。葉質は軟質です。
葉の茎は縦筋が入り節間付近がやや茶色がかる場合があります。根は太2mm〜3mm程度あります。
後景草としてお勧めの1種です。生長は遅く、60cm水槽で3灯以上、酸性〜中性、CO2添加あり、底床の肥料分と液肥を両立させて育成すると良いでしょう。

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●パンタナルクリスパ レッド

ツユクサ科(Commelinaceae)の植物。湖沼、池、河川などに生育する沈水〜浮遊植物です。
葉は互生して生え、葉の基部は茎を抱くような形となっています。
水上葉では葉にウェーブがかからず、パンタナルクリスパ グリーンと見た目はあまり変わりませんが、水中化すると葉が暗赤色になります。
葉の長さは6〜10cm、幅は6〜9mm。育成には炭酸ガスの添加を行うと効果的でしょう。


●プロセルピナカ パルストリス“キューバ”

サクラソウ科(Primulaceae)の植物。学名Proserpinaca palustris。
強調された鋸葉とオレンジ色から赤みのある葉色が大変美しい水草。環境によって、葉の切れ込み具合が変わり、ショックを受けるとやや葉が奇形になります。
育成は60cm水槽で4灯、少量のCO2添加、底床はソイルで比較的容易に育てられますが、トリミングの際はあまり根元から切ると切り残された部分は、いじけて枯れてしまう場合があります。
下葉が斑点などで黒ずむ場合、好環境ではありません。水上葉は浅裂し、葉色は緑色です。