ドクターマックをご利用の皆さまへ(2)

2007.02.09

この度のドクターマックにおける青かび発生の件では、多くの愛鳥家様・飼い鳥さんに多大なるご迷惑とご心配をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした。

先日私、松本が渡豪し、オーガニックオリジンズ社の最高責任者であるデブラ・マクドナルド(ドクターマック)社長と協議してまいりました。

以下にその内容をご報告させていただきます。

●ドクターマックとの協議

私達は待ち合わせ場所(滞在先ホテル)に約束時間の15分前(10時45分)に待機するつもりでしたが、すでにデブラ社長は到着し、私達を出迎えてくれました。

過去にいろいろなペレット等のフードやバード用品のメーカー責任者と何度も会っていますが、私達より早く約束場所に来られた方は初めてでした。

また、今回は表敬訪問というより、ドクターマック社も私達も「社運」を賭けた(大袈裟な表現だとは思っていません)協議です。

その初めての挨拶で、デブラ社長は今回の青カビ発生について、日本の愛鳥家の皆様と愛鳥さんに対し深く謝罪されました。

私は過去の体験から、海外の人は「絶対謝罪しない」と思っていましたので正直な気持ちとても驚きました。

ただ、もしかしたらパフォーマンスかもしれないということもありますので協議は慎重を期して行うように心がけました。

その協議は1月31日の11時から16時30分までという長時間に及びました。

協議の概要は、日本における気候の特性、文化や考え方といった部分を、具体的な資料をもとに説明。オーストラリアと日本の飼い鳥事情の説明とその違いについての相互理解。特に、日本の気候や愛鳥家の意識、そして文化などを強調しました。

もちろん、ドクターマックを輸入するに際しても、情報は提供していましたが、今回は日本の気候(日別、地域別温度湿度一覧表)、コンパニオンバードの10年の歩み(CAP!10周年記念のプレゼン資料)などの資料や手作りの鳥グッズなどの実物見本などを持参し、さらに理解を求めました。

デブラ社長からは、ドクターマックの成分のレクチャー、商品開発、動物たちへの想いが語られ、更に私達が用意し質問に真摯に答えてもらいました。

協議を進める中で、メールマガジンやホームページで既にお伝えしております「日本の気候に合った保存方法」という指針を再確認しました。

デブラ社長が特に強調していたことは、「光」でした。

「光」つまり、日差し、電灯などが一番鮮度を落とすそうです。開封後はできるかぎり、「冷暗所」で保存をしていただきたいと懇願されました。

●改善すべき点

次に、青カビの発生を出来る限り防止するために改善した事について、改めてご報告申し上げます。

  1. ペレットの製造直後に直ちに水分を取るように冷却装置を導入
  2. オーガニック基準を満たしたまま天然のかび抑制剤を添加
  3. 成分に付着しているかび胞子を非活性化させるための蒸気調節器を導入

現在、輸入準備中の商品はすでに上記の対策品です。また、輸入に際して、航空便を利用しました。

そして出来る限り早い段階で

  1. 1kgより少量の商品販売開始

をお願いし、承諾していただきました。

具体的には中大型インコ、オウム用としては500g、小型、中型インコ用としては250gの商品です。

すぐには無理ですが、5月発売を目処に準備されるそうです。

●ドクターマックの想い

協議している中でもっとも衝撃を受けたのは、デブラ社長が今回の件で大粒の涙を流されて謝罪されたことでした。

今回の件は、ご批判を覚悟の上で申し上げますと、ドクターマック社に非があったわけではなく、私達CAP!の全面的な責任だと思っています。

デブラ社長やドクターマック社は日本のことを知りません。日本で生活している私達CAP!が、気候、環境に合った保存、管理方法をきちんと説明できていなかったことです。

長時間にわたり、デブラ社長の商品の説明やその想いなどを伺って、ドクターマックの商品が本当にすばらしいと実感しました。

他社でも「オーガニック」と銘打った商品はありますが、同じ保存方法でこんなに違いがあるとは思いませんでした。

こんなすばらしい商品をきちんと愛鳥家の皆様にご理解していただいていたならば、このようなことにはならず、本来ならばドクターマックの商品が称賛されたはずでした。

私(CAP!)こそが愛鳥家や愛鳥さん、そしてドクターマックに謝罪しなくてはならないと更に強く感じた次第です。本当に申し訳ございません。

「オーガニックであるがために簡単に保存料・抑制剤・人工甘味料などを添加できませんし、それはしたくない」という想いを今回もデブラ社長から聞きました。

オーストラリアのオーガニック認定基準は非常に厳しいことで知られており、その基準を順守しながらの商品開発は困難を極めますが、飼い鳥のためにもオーガニックのペレットに拘り続けているそうです。

デブラ社長と会う前に、いろんなことを考えました。

「ドクターマック社との話し合いによっては、輸入を断念しなくてはならない」そして、「事態が収拾したら私の責任問題としてのけじめも考えなくてはならない」と。

今回デブラ社長とお会いして、ドクターマックの商品がすばらしいということが再確認できました。

デブラ社長が言っていました。

「今まで、体調を崩していた鳥たちが、このペレットを食べて元気になってきました。更にもっともっと多くの鳥たちが健康になって欲しい」と。

その想いは私達(CAP!)も同じです。

もし、皆様のお許しをいただけるのでしたら、もう一度チャンスをいただけないでしょうか。

スタッフ一同原点に立ち戻り、失われた信頼を取り戻すためにも、愛鳥家様が安心してご利用頂けるCAP!になるためにも、より一層真摯に取り組んで参ります。

CAP!代表
松本 壯志

●日本の気候に合った保存方法

開封後、「1週間で使い切る量」だけを密閉できる容器に移しかえ、「冷蔵庫」で保管してください。残りは袋が完全に密閉されていることを確認してから「冷凍庫」での保管をお願いいたします。

※冷蔵庫から容器を出してフードを取り出す際は素早く行い、すぐに冷蔵庫へお戻し下さい。

※空気が出入りしないような、完全密閉できる保存容器をお使い下さい。

【ご留意いただきたいこと】
○消費期限は製造日より未開封の状態で1年半となっております。
○開封後は4週間以内にお使いくださるようお願い申し上げます。

●オーガニック食品を保存するにあたり一般的に推奨されている保存方法

また、オーガニック食品を保存するにあたり一般的に推奨されている保存方法には次のような方法もあります。

開封後、真空保存容器(中の空気を脱気できる物)に移しかえます。その際、必要に応じて小分けされることをお勧めいたします。

保管場所としては、湿度・温度ともにあまり変化のない場所が適しています(真空保存容器の種類によっては冷蔵庫での保管も可能となっているようです)。

※真空保存容器について
食品の酸化を遅らせ湿気を防止することで、食品の鮮度・味・香り・色・栄養素の損失を最小限に抑えることが出来るそうです。

※真空容器からフードを取り出す際は素早く行い、すぐに蓋をしめて脱気をお願いいたします。

光(=蛍光灯、日光など)によりビタミンが破壊されます。遮光できる容器もしくは冷暗所に保存願います。

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