和歌山、特に中心となる和歌山市でラーメンが食されていたのは戦前から
だと言われており、古くから屋台のラーメン屋が多数軒を連ねた。
これは和歌山が湯浅などの醤油産地に近いため県民が醤油の味に
慣れ親しんでおり、また隣県などからスープの材料となる豚骨や
鶏がら、魚介類などを仕入れやすかったためであるとされる。
しかしながら、
和歌山の中華そばは時折在阪メディアに発信されることは
あったが、全国に広がることはなく、あくまで地元に
とどまっていたに過ぎなかった。
更に、この「中華そば文化」が和歌山独特のものだとも
認識されることはなく、
まして、和歌山ラーメンという呼び名も用いていなかった。
「和歌山ラーメン」という呼び方が使われるようになったのは
1990年代後半からで、東京に出店した「まっち棒」が初めて
和歌山ラーメンという名称を用いたのが始まりである。
そして1998年元日に放映されたTVチャンピオン
「日本一うまいラーメン決定戦」において全国の並み居る
強豪店を押さえて和歌山市の井出商店が優勝!
それにより、テレビや雑誌にも和歌山の中華そば屋が盛んに
取材されるようになり、和歌山ラーメンという名称が全国に瞬く間に広がっていった。