防水に関する標準規格
■防水に関する標準規格
よく、「生活防水」や「完全防水」と耳にすることがありますが、その差は?と聞かれると
答えに詰まってしまいます。
しかし、防水に関する規格が日本国内や国際的にも標準になるものがありまして、
日本国内は日本工業規格(JIS)、国際的には国際電気標準会議(IEC)という言うもので
定められてます。
また、国際電気標準会議(IEC)とJIS防水保護等級の分類の基準はとほぼ同じで、現在日本の
工業製品で防水性能をうたうときには、両規格を併記することが一般的となっています。
例えば、JIS保護等級6(耐水型)をIEC規格でいうとIPX6となるので「JIS IPX6」と表記するところ
多く見られます。
「生活防水」や「完全防水」という言葉自体の明確な基準はありませんが、JIS/IECの標準規格に
当てはめてみますと、境目の目安 として、生活防水は4級(JIS IPX4)未満、完全防水は5級
(JIS IPX5)以上と言われております。
■防水規格
JIS規格 | IEC規格 | JIS・IEC混成表記 | |
保護等級(種類) | 保護の程度 | ||
8(水中形 ) | 継続的に水没しても内部に浸水しない | IPX8 | JIS IPX8 |
7(防浸形 ) | 一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない | IPX7 | JIS IPX7 |
6(耐水形) | あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない | IPX6 | JIS IPX6 |
5(防噴流形) | あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない | IPX5 | JIS IPX5 |
4(防沫形) | あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない | IPX4 | JIS IPX4 |
3(防雨形) | 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない | IPX3 | JIS IPX3 |
2(防滴II形) | 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない | IPX2 | JIS IPX2 |
1(防滴I形) | 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない | IPX1 | JIS IPX1 |
0(無保護) | 特に保護されていない | IPX0 | JIS IPX0 |
本来、この国際電気標準会議(IEC)とJIS防水保護等級は電化製品の防水テストとして使われる
ものでありペンダントの防水をテストするものではありませんが、私なりにありとあらゆる防水テストを
調べたところ電化製品の防水テストが一番厳しいと思いこのテストを選び採用しております。
【参考文献】
・二瓶 朗氏 3分で分かる、「防水機能」の基礎知識
・海上忍氏 「防水」――夏到来直前だからこそチェックしたい、デジモノ注目性能」