Maroc
夏がくると思い出すのは、
バカンスで訪れたマラケシュ。
異文化が交わるエネルギー、
商人のキャラバン、
山の向こうに広がる砂漠、透明で力強い光
重なり合う青、モザイク…
まるで映画のセットにまぎれ込んだような
非現実的なあの街の
遅い午後を包み込む贅沢な気分を思い出しながら、
モロカンスタイルでティータイム。
スイス留学時代から、なにかとご縁の深かかったモロッコ。ジュネーブでアパルトメントを借りて初めて買ったのがモロッコアンティークのカフェテーブルと姿見でした。旧市街のお店で、ずっしりと重量感のある赤い石とベージュのモザイク柄に一目惚れ。展示会でヨーロッパを訪れた母が、仕事の合間にジュネーブにやってきたときも、「とにかく可愛い!」と絶賛でした。そのカフェテーブルは、今でもガーデンで大切に使っています。
モロッコをはじめて訪れたのは、日本に帰国してからでしたが、外国に慣れているつもりの私もどっと疲れるほどのカルチャーショックでした。見渡す限りの荒れた赤い大地や商人たちの迫力と、エネルギッシュな生命の輝きのようなものにとにかく圧倒されました。マラケッシュとフェズの街は美しいビビットな色使いで、パリの街とは対照的な美しさ。粗野な石の街を背景に、肉のぶつ切りや丸鶏の横でコッコッコッと騒がしく歩くにわとり、乱雑に並んだ魚、色とりどりのシルク糸は妖艶な輝きで怖いくらいで、活気のあるモロッコ人の生臭い生活の営みに命の輝きを感じられました。
マラケッシュでは、ラグと可愛いかごを数点、ミントティー用のガラスコップ、ラクダの骨を飾りにしたティーポット、手で打ち込んだメタルトレイを買って帰りました。ラクダの骨のティーポットは今でも使い続けている愛用品。骨まで飾りにするマラケッシュのエネルギーと命の輝きを象徴する思い出の品です。
~ パリ&モロッコ歳時記 * Maiko Sato * ~
モロッコスタイルの基本は、ビビットな色使いと異素材感。静寂のなかに命の輝きを思わせるモロカンブルーのティーセットとサフランオレンジの花。ディープグレーのランチョンで色を引き立て、モロッコを思わせるシルクリネンのドイリーを添えました。色の次は異素材感。陶器、磁器をベースに、重量感のあるメタルと軽やかな色ガラスをミックス。そして、忘れてはいけないのがモロッコの大地を思わせる素朴なテイスト。ざっくりリネンのナフキンとエプロンでプラスしました。花瓶はアスティエのアンティークな手吹きガラス。昔ながらの製法とガラスの素朴な素材感が魅力です。
- ●テーブルウエア
- ティーポット:参考商品
- カップ&ソーサー:「Marie Daage」ティーカップ・トーマス・ブルー
- デザートプレート:「Marie Daage」デザートプレート・トーマス・ブルー
- グラス:ディアモン・ワイングラスS・グレー
- スプーン:「Astier de Villatte」ナポリ・ブリアンゴールド・デミタススプーン艶アリ
- フラワーベース:「Astier de Villatte」セバスチャン・ヴェース12
- ●テーブルリネン
- ナフキン:「Fioria un Giardino」リーノナフキン・ネロ(リネン100%)
- ナフキンリング:ナフキンリング・ラベンダー
- ランチョン:「Blanc d 'Ivoire」ブティランチョン・シーン・グレー
- ドイリー:ドイリー・フロレンティン・ブルーファイヨンスM・プティタッセル
- エプロン:ソムリエエプロン・ストライプ(リネン100%)
- ●キャビネットのディスプレイ
- 壺:「Marie Daage」ポティッシュ・トランザット・プルーン
- シュガーポット:「Marie Daage」シュガーエッグMM・ジャルダンウダイパー・オリーブ
- キャンドル:「Marie Daage」パフュームキャンドル・パピオン・オベージン
- プレート:「John Darian」ディナープレート・フルールブルー