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お風呂は眠りのプロローグ

近年、睡眠負債と言った言葉が生まれるほど睡眠の重要性が話題になっています。
そして質の高い睡眠をとるには入浴が有効だと話題になっています。

2005年に寝具メーカーからお風呂のソムリエに転身した私としては、お風呂の重要性を広く知っていただくにも非常に喜ばしい事です。

しかしお風呂は技術!
何も考えずにお風呂に浸かるだけでは質の高い睡眠を得ることは出来ません。
そこで今日は、ぐっすり眠れる入浴法を実践的かつ具体的にご紹介したいと思います。

ポイントはズバリ!
お風呂で「リラックスしながら深部体温を上げる」です。

松永武

ヒトの睡眠メカニズムに入浴を取り入れる。

お風呂に浸かって体を温めると、疲労物質や老廃物が汗と共に体外へ排出されやすくなります。これだけでも睡眠の質の向上は期待できますが、確実に良質な睡眠を得るためのポイントとなるのは“深部体温”。

睡眠には体温の変化が大きく関係しています。

私たちの体の内部の体温“深部体温”は一日の中で変化していて、深部体温が下がり表面体温との温度差が小さくなることで眠くなる仕組みになっています。

そこに“入浴”を取り入れてみましょう。

お湯に浸かって一度体温を上げることで、入浴後に熱が放出され効率よく体温を下げることができ、スムーズな入眠から良質な睡眠に繋がるのです。

この過程、90分から120分といわれることが一般的ですが、人はそれぞれ体温や血圧や生活習慣が違うので、この枠に当てはまらない人もいるでしょう。
眠りにつく時間を逆算して、自分のタイミングで入浴することが大切です。

良質な睡眠を得るための入浴ポイント。

お風呂の入り方は目的によって変わります。
例えば、
さぁ、これからもうひと仕事頑張るぞって時と、
今日は疲れたから体をしっかり休めたいって時。
もうひと仕事〜の時は体も頭もシャキッとさせたいから、熱めのお湯に短めに浸かる、
休めたい〜って時は体も心もリラックスさせたいから、ちょっと長めに浸かってしっかりあたたまる。
お湯の温度や浸かる時間によって、体も心も頭もお風呂上がりの仕上がりに差が出るんです。

では、良質な睡眠を得るための入浴法は?

ポイントは2つ、
深部体温をしっかり上げることと、
心と体をリラックスさせること。
深部体温をしっかり上げるためには、ぬるめのお湯に長めに浸かりましょう。
そして、肩までしっかり浸かって浮力を感じてください。
重力から解放されて、体も心もリラックスできます。

イチ押しは、炭酸泉のような水素入浴剤。

では、実際に私がしっかり眠りたい時に行っている入浴法をご紹介します。

しっかり眠りたいと思う夜のお風呂は、ぬるめのお湯(体温+2℃を目安)に長めに浸かります。

ぬるめのお湯に浸かることで副交感神経が優位になり、リラックスして寝つきやすくなります。
そしてそんな夜にチョイスする入浴剤は、水素入浴剤。
見た目は真っ白いパウダー状の入浴剤、お湯に入れてかき混ぜるとすぐに溶けて…

あっというまに気泡がびっしり!

水素が溶け込んだお湯は気泡を発するだけじゃなく、湯あたりがとってもなめらか。
ぬるいお湯でもしっかり温まれる炭酸泉に浸かっているような感覚を楽しめます。
そんな水素風呂に長めに浸かりましょう。

時間にして20分ぐらい。
センサーは“汗”です。

汗がじんわり出てきたら、深部体温が上がったよ〜の合図。
ただ、長く浸かればいいってものでもありません、浸かりすぎは逆効果。
入浴することで優位に働いていた副交感神経から交感神経にスイッチが切り替わってしましますし、のぼせてしまうので、だいたい20分程度を目安に汗がじんわりしてくるか様子をみてみてください。

さらに、私はお風呂に入る時は照明を消してキャンドルを灯します。
キャンドルの炎の揺れは1/f(エフ分の1)の揺らぎと呼ばれ、人間をリラックスさせるリズムを刻んでいるので、お風呂の照明をキャンドルにすれば、温浴とキャンドルでリラックス効果もアップするんです。

湯冷めしないお風呂上り。

睡眠の質を上げるためには、お風呂上がりも重要です。
まず湯上りの体を拭くのは浴室内、これは体温の低下と血圧の急変動を防ぐためのポイント。
そして、できればバスローブで過ごしましょう。
汗が落ち着いてから、寝間着に着がえるのがベスト。

バスローブは入浴直後の汗を吸収してくれるため、湯冷めを防止し、肌を乾燥から守るのです。

私が愛用しているバスローブ、スプレンディ。
紙のように薄いのに、吸水性は抜群、薄いから乾きも早い、濡れたまま着ちゃっても、ベターっと濡れた感がない、着ているうちに乾いちゃってます。
しかもバスローブとは思えない軽さで、疲れた体もリラックス。

バスローブは、水分を吸えばいいってもんじゃないんです〜!

お風呂技術を身につけよう。

車を持っていても運転技術がない人が運転すれば人を傷つけかねない危ないマシーンでしかない。
それと同じで、お風呂にも技術や知識が必要。
でも難しいことではなく、
寒いところから暑いお風呂に急に入るとか、
体が疲れているのにシャワーですませてしまうとか、
寝る前にスマホゲームに夢中になるとか…
ほんの少し習慣をかえるだけで、そして自分を知ることでお風呂技術はぐーんとアップできるのです。
入浴前、入浴中、入浴後、この3点を意識して工夫するだけで、きっと今よりもいい睡眠をとることができます。
ぜひお試しください。

松永武

松永武

気泡でシュワっと“水素入浴剤”
軽量速乾“スプレンディ”