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interview:緊張をミカタにする入浴法(後編)

現役最年長ジャンパー:猿山力也選手

前編に引き続き、プロ陸上選手としてご活躍の猿山力也さんにお話をお伺いしました。
お子さん向けの「かけっこ教室」や大人向けの「コリ取り教室」も開催されている猿山選手。
後編は普段の生活の中で健康な体づくりをするコツをお伺いしました。

トレーニングは遊び感覚で。

― 猿山選手が子どもの頃はどのようなトレーニングをしていましたか?

猿山選手:

あまり勧めることはできませんが、子どものころはよくお風呂にもぐったりしていました。何秒もぐることができるか、みたいな。
それで心肺機能が高められていたのかもしれません。
学校の行事の中でも、特にマラソン大会は大きなイベントですよね。
大きな大会で活躍できたのも、それが役立っていたように思います。
あと、プールの中で競争して走ることもしていました。
実際リハビリやトレーニングなどで水中を走ることは取り入れられていますし、今振り返ると、子どものころ遊び感覚で楽しみながらやっていたことが、トレーニングになっていたんだと思います。

運動不足の人はストレッチから。

― これから運動会や陸上大会のシーズンとなります。運動会では父兄参加の競技もありますが、急な運動って危険ですよね…。

猿山選手:

そうですね。特に運動をしていない方だと、ストレッチをするだけで結構な運動になります。
本格的なストレッチだと、それだけで筋肉痛や肉離れを起こす人もいるくらいです。
ガチガチに筋肉が固まっている中で、いきなり動くと当然怪我をしますから、運動後のケアのためだけでなく、運動前にも同じようにストレッチをして体を動かした方がいいんです。
イメージ的にはずっと走れるつもりでいても、普段から体を動かしていないと、体は絶対に追い付きません。
学生時代に運動をしていたけれど、社会人になってから何年も運動をしていないという人は特に、同じ感覚のまま走ったりすると、幽体離脱します(笑)

― え、幽体離脱ですか??

猿山選手:

ええ(笑)感覚だけ前に行って、後ろに自分がいるって状況になるんですよ。
そうなった時にはもう転んでいたりしますね。足が後ろに置いてきぼりになっているので。
感覚だけはずっと残っているんですが、体は一気に離れていくんです。
特にアキレス腱は普段からある程度使っていかないと、固まっちゃうんですよ。
そこで急に負荷がかかると、ブチっと切れてしまうので気を付けてください。

少しの意識と継続で体は変わる。

― お子さんや一般の方向けにも教室を主宰されていらっしゃいますが、健康な体を維持するために、日常生活でできることは何でしょう?

猿山選手:

常に階段は1段飛ばしで駆けあがるとか、跳ぶっていうのを遊び感覚で取り入れていくと、良いトレーニングになりますよ。
運動をしていないと、加齢とともに腿を上げるという事が出来なくなる。腸腰筋が使えなくなっていくんです。
自転車を漕いだり、階段を駆け上がるとかして、常に使っていくのが良いと思います。

猿山選手はトレーニングに階段を使っています。

― 自転車も良いんですね。なんとなく、歩いている時より筋肉を使っていないように思っていたのですが…

猿山選手:

意識のしかたですよね。
きっとみんな太腿の前の筋肉を使ってしまうんですよね。もちろん前腿には良いのですが、お尻や内転筋を使えるように漕ぐと良いんです。
押すだけの力を使うと前腿しか使わないので、後ろに足を引きこむようにペダルを回すんですよ。
そうすると、後ろの腿やお尻、ふくらはぎなどの筋肉に効きます。

通常は下に押して勢いで漕ぐので前腿だけしか使いませんが(左)、
ペダルを後ろに引き上げるようにすると後ろ側の筋肉が使われます。(右)
普段意識しないとあまり使わない部分なので、かなり効いていることが分かります。

― 意識の仕方を変えることが大切なんですね。

猿山選手:

そうですね。他にも、腿の間に物を挟むと内転筋を使うことができますし、立て膝で寝た状態でかかとでお尻を上げる(※)と、お尻に効きます。
いずれも、お尻の穴を締めるのがポイントです。
すると内臓がぐっと上がるので、その状態で階段を上がったり自転車を漕いだりしてみてください。

寝る前でも多少の筋トレは逆に眠りいいんですよ。
激しい運動はダメですが、ストレッチ程度の運動量なら寝る前でも大丈夫です。
あと、何事も継続ですね。
継続しないと意味がないので「凄いな、効いているなー」で終わってしまわないように。

(※)ちょっとしたストレッチですが、結構キます。

大きな目的のために、小さな目標をつくる。

― 耳が痛いです…。猿山選手はどのようにモチベーションを保っているのですか?一人だとモチベーションを維持するのは大変だと思うのですが。

猿山選手:

一番は目標を作っちゃうことですね。大会に向かってということはもちろんありますが、僕は日々のトレーニングの中でも目標タイムを決めてやっています。
何日までにこのタイム記録を出すと目標決めて、そうしたらその日までにその記録を出すにはどういうトレーニングが必要かを考え、日々のトレーニングにもノルマを課したりします。その積み重ねが大会に繋がるわけです。
その間に競争が必要だと思った時は大学の仲間を呼ぶとか、ほどよく自分に刺激を与えていますね。

基本的に常に一人でトレーニングをする猿山選手。
プロは自分を知る事から始まるとの事。

summary

常に自分と向き合いながら練習メニューを決め、トレーニングをしているという猿山選手。
目的を明確にして、さらに毎日の細かい目標を設定する。
結果を出すためには当たり前のことかもしれませんが、熱量をもって継続することは簡単なことではありません。
そういったモチベーションを維持し続けている猿山選手はやはりプロフェッショナルだと感じました。

しばらく運動から遠ざかっている人は、筋肉が錆ついて固まっている状態。
お風呂に入って筋肉を和らげながら、まずはストレッチから始め、日々の生活に少しずつ運動を取り入れた方が良さそうです。
これから運動会シーズンや薄着になる夏に向けて大きな目標を決め、体改革を始めませんか?

代表がテレビでも紹介した「ナノ水素スパ」を猿山選手に使っていただきました!

寒い時期の大会や、東北や日本海側での大会の時は相当良いと思います。
気温が低いとウォーミングアップに時間がかかるので、ナノ水素スパを入れたお風呂に競技当日の朝サッと浸かれば、ウォーミングアップの時間が短縮できるのではないでしょうか。
カール・ルイスも競技場まで移動の車の中は暖房をMAXにしたり、サウナスーツを着たりして早く体を暖めていたと聞きます。
僕は試合の朝はちょっと半身浴をして、会場に付いたらすぐジョギングから出来る状況にしているのですが、ナノ水素スパを入れれば体が暖まるのでもっと効率よく出来ますね。(猿山選手)

猿山力也(さるやま りきや)

プロ陸上選手。
走り幅跳び跳躍自己ベスト8m5cmの記録を持つ、現役ジャンパー。
8m超えの記録を持つ現役選手のなかでは最年長。

2017年より実業団所属からプロに転向。

自身の大会出場はもちろん、陸上競技の魅力を多くの方に知ってもらうため、
小学生を対象にした「かけっこ教室」や企業を対象とした健康増進プログラム、「コリとり教室」などを主催。

プロという立場から、陸上界の常識を変えていく活動を積極的に行っている。