1300度以上の高温で和食器を焼き上げるため弱いものは切れたり破損をしたりしてしまいます。そのため器の形状を作る際、土を流し込む口の位置がとても重要になってきます。丈夫な部分から土を流入して形状を作りますが、そうすると型の性質上、低温で焼く製品の半分の量しか生産する事ができません。いくら強化磁器といいましても割れ物ですが、丈夫なものを作るために手間と時間をじっくり費やしているのです。
干支の絵を鮮やかに、かつ華やかに彩りを与えるため、上絵付けという絵付けが施されております。この上絵付け、一度の焼付けで終わる事が常なのですが、麦山窯の干支のこども用食器に限っては、干支のキャラクターが引き立つ様、職人がひとつひとつ色を塗り、二度の焼付け作業が行われています。すなわち1300度以上の温度で焼き上げた後、更に800度ほどの温度で最低二日間は焼き付け作業が行われています。
麦山窯が大切にしている事のひとつ、家族の団欒、家族の食卓の時間。その貴重な時間を大切なお子様と一緒に少しでも楽しんでいただけるよう、同じ形状違う大きさ、または同じ柄違う形状のもを多数作っております。通常食器メーカーの事情から考えたら、とても非効率で管理が大変な豊富な製品点数。しかし、あなた様にとってはたったひとつのお気に入りです。そのために麦山窯は手間を惜しみません。
「麦山窯の器」はデザインはもちろん、業務用としての性質上積み重ねがしやすく、機能性にもこだわり、さらには生地を高温で焼き上げることにより、よく焼き締め、非常に丈夫な器となっております。「高温で焼き上げる」ことにより不純物が燃え、器自体の「土 」の純度が高くなり、より丈夫に仕上がります。また同様に、弱いものは焼成中耐えきれず窯の中で破損してしまうため、破損せず焼 き上がったものを、さらに一枚ずつ検品し仕上げたものを「麦山窯の器」としてお届けしています。麦山窯では、釉薬(器の表面に施すガラス質のコーティング)の種類により、「還元焼成」「酸化焼成」の二種類の焼き方に分けています。それぞれの焼成方法によって、温度の最高点は変わり、麦山窯では「還元焼成」は1300℃以上 、「酸化焼成」は約1200℃まで上げています。燃料費や破損等による手間からここまで温度を上げるところは多くありません。しかし麦山窯では、大正11年からの知恵と経験による技術をもとに、 手間を惜しまず、ひとつひとつ丁寧に瀬戸の器を焼き上げていきます。
そして、その器をお客様に永くお使いいただくことで、この伝統を後世に伝え続けていきたいと考えています。
麦山窯がお届けしたいものは、
ただ単に職人が製作した「食器」ではありません。
家族が集まり、会話を楽しむ、団欒の「時間」
また食を通じて、物の大切さやありがたさを感じる、
感受性豊かな心を育む「空間」
そんな「場」を、職人一人ひとりが心をこめて
表現した「器」という形で提供をし、
お届けしたいと考えております。

日々の健康と皆様の笑顔のお手伝いができることに感謝しつつ……

三代目店主

 
 
明日使えるまめ知識「瀬戸焼きの歴史」>   麦山窯の人気シリーズ「白磁」>
Copyright (C) 2001-2010 bakuzan All Rights Reserved.