安定した股関節を持つ、体重が平均 5.2 kg の生後 1 ヵ月半~3 ヵ月半の健康な赤ちゃんに対して超音波スキャンを行いました。この年齢の赤ちゃんの股関節は十分に発達しているけれども、まだ完全に固定された位置にあるわけではないため、検査を簡単に行うことができます。男の子 5 人と女の子 10 人を対象として合計 15 人の赤ちゃんで検査を実施しました。赤ちゃんの股関節はすべて、グラフ法(出生時に赤ちゃんの股関節を超音波を使用して分類する方法)でタイプ 1 でした。検査では、アルファ角度(60 度以下)、大腿骨頭、および恥骨までの距離の 3 つの異なるパラメーターが調査されました。ベビーキャリアではスリングと比べて赤ちゃんの股関節の位置がおおむね固定されているため、ベビーキャリアのみがこの検査の対象となりました。検査に必要な時間を短縮し手順を簡易化するために、赤ちゃんの右股関節のみが検査されました。検査は常に、赤ちゃんが動かない状態で行われました。
出典: Fontecha CG, Coma Muñoz A, Catala Muñoz A. Exploración ecográfica de las caderas del bebé en mochilas de porteo.Rev Esp Cir Ortop Traumatol.2019; 63:289–294.(ベビーキャリアで抱っこされた赤ちゃんの股関節の超音波検査、 C.G. Fontecha, A. Coma Muñoz, A. Catala Muñoz.)