最終更新日 2021.4.19

【比較レビュー】ガーミン Fenix 6 Pro Dual PowerとApple Watch series5を14項目で比較!

ビジネスパーソンやアウトドアユーザーに圧倒的な人気を誇るガーミン。

その中でもフラッグシップモデルに位置する「ガーミン Fenix 6 Pro Dual Power(以下ガーミン)」を、スマートウォッチシェア1位のApple Watch series5(以下Apple Watch)と14項目で徹底比較していきます。

この記事を読めば、Apple Watchとの明確な違いガーミンの優れている点が分かります。ぜひ、最後までご覧ください。

【外観】実用的なガーミンとスタイリッシュなApple Watch

まずは、「ガーミン」と「Apple Watch」の外観を比較してみましょう。

【ケース正面】サイズ感的には、若干ガーミンの方が大きいです。

【ケース左側面】厚みは、ガーミンが15.1mm 。Apple Watchが、10.7mmです。

ガーミンの左側面に物理ボタンが3つあり、左から「LIGHT」「UP-MENU」「DOWN」。Apple Watchの左側面にはスピーカーが搭載。

【ケース右側面】ガーミンの右側面には、物理ボタンが2つあり、左から「BACK-LAP」「決定」。

Apple Watchの右側面には、物理ボタンが2つあり、左から「サイドボタン」「Digital Crown」。

【ケース背面】ガーミンには左から「心拍センサー」「充電端子」があります。

Apple Watchには「心拍センサー」のみがあります。

仕様表で比較してみよう

続いては、「ガーミン」と「Apple Watch」の仕様の違いについて、一覧表を用いて確認していきましょう。

ガーミン Fenix 6 Pro Dual Power Apple Watch series5(GPS モデル)44mm
サイズ 縦47mm 横47mm 厚さ15.1mm 縦44mm 横38mm 厚さ10.74mm
画面サイズ 直径33.02mm 公式値なし
解像度 260×260ピクセル 368×448ピクセル
重量 スチールモデル:62g
(ケースのみ)
チタニウムモデル:48g
(ケースのみ)
36.5g(ケースのみ)
内蔵メモリ 32GB 32GB
バッテリー持ち時間※1 スマートウォッチモード:最大14日間+2日間※2
バッテリー節約ウォッチモード:最大48日間+32日間※2
最大18時間
ソーラー充電機能 あり なし
防水・耐水性能 10ATM(100m防水) 最大50m耐水
スマートフォンとの
互換性
iOS/Android対応 iOS対応
価格 税込132,000円 税込50,380円

※1 バッテリー持ち時間は、使用環境により異なります。
※2 ソーラー充電、50,000 ルクスの条件で1日3時間の屋外での使用と終日着用を想定。

ガーミンとApple Watchでは、いくつか異なる点が存在します。

その中でも、実際に使用する上で特に違いを感じるのは、次の3点です。

  1. バッテリー持ち
  2. ソーラー充電機能
  3. スマートフォンとの互換性

以上3点の違いについては、次章の「使用感の違い」で具体的に解説していきます。

購入を検討している方にとっては、重要なポイントにもなるので、注目してご覧ください。

使用感の違い

それでは、実際にガーミンとApple Watchを使用して感じた違いについて紹介していきます。

店頭で実機を触ってもなかなか気がつけない点や、普段比べることのできない2つの時計の違いについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

【バッテリー持ち】は圧倒的にガーミンが優秀!

バッテリー持ちは、2つの時計の最大の違いと言っても良いでしょう。

ガーミンでは「スマートウォッチモード」で最大14日間+2日間です。

一方、Apple Watchでは最大18時間となっています。

Apple Watchはアプリケーションの使い方次第では、実質1日の活動時間よりも先にバッテリー切れを起こします。

しかし、ガーミンでは「ソーラー充電機能」があるためアプリケーションを多く使用しても、全くバッテリー切れを起こしません。

【防水・耐水性能】アウトドアユーザーなら防水のガーミン一択

ガーミンは最大100mに相当する圧力に対応する10ATM(100m防水)を取得しており、雨や雪、シュノーケリングなどにも耐えられる防水性能です。

一方、Apple Watchは最大50mの耐水となっています。

防水は水が侵入しない処理がされているが、耐水は水が侵入する可能性があると認識しておくと良いでしょう。

本格的なマリンスポーツや雨の中でのランニングなどで使用する場合には、ガーミンの方が安心して使用可能です。

【スマートフォンとの互換性】Androidにも対応のガーミン

ガーミンはiOSに加えてAndroid端末との連携にも対応しています。

一方で、Apple WatchはiOSのみにしか対応していません。

携帯電話のOSに左右されずに好きなスマートウォッチが使用できるのは、ガーミンの魅力の一つと言えます。

スマートフォンアプリの使用感は、どちらも時計側の設定や文字盤の設定が可能で、両者にあまり差がない印象です。

【文字版の種類】はガーミンが豊富!カスタマイズ性はApple Watch

ガーミンにはデフォルトで15種類の文字盤がインストールされています。

一方で、Apple Watchにはデフォルトで40種類の文字盤がインストールされています。

ガーミンは、Connect IQストアから約270種類(2021年4月19日現在)の文字版がダウンロード可能です。

また、ご自分で撮影したお好きな写真を文字版にできるので、とても拡張性が高いと言えるでしょう。

一方、文字盤のカスタマイズの幅やカラー変更などは、圧倒的にApple Watchの方が多く、設定もタッチ操作とDigital Crownを使用するため簡単です。

【ディスプレイ】は互角

ガーミンのディスプレイは、260×260ピクセルの解像度で自動調光機能が付いていませんが、バックライトの明るさを自分好みに設定できます。

また、太陽光の下でも見やすい、半透過メモリインピクセル(MIP)を採用しているので、屋外での見やすさは圧倒的です。

一方で、Apple Watchは368×448ピクセルと高精細かつ自動調光機能がついているため、シーンに合わせて最適な明るさにしてくれます。

実際に比較してみると、解像度はどちらも大きな差は感じません。

また、視認性の面でもどちらも見えにくい角度はなくストレスなく使用できます。

【通知機能】ストレスフリーなのはApple Watch

通知機能は、ガーミン、Apple Watchともにアプリごとの通知設定が可能です。

しかし、Apple Watchは時計からしか通知が鳴らないのに対して、ガーミンの場合は携帯が手元にあっても携帯と時計両方から通知音が鳴る点もやや煩わしさを感じます。

【円形ディスプレイのガーミンの方が、やや文字も大きく見やすい印象】

通知画面は、どちらもボタンや画面を操作することで下までスクロール可能ですが、Apple Watchの方がDigital Crownを使用したスムーズな操作が可能です。

【睡眠ログ】精度や使い勝手はガーミンが上手

同じ日にガーミンとApple Watchを装着して寝た際の合計睡眠時間は、以下の通りです。

合計睡眠時間
ガーミン Fenix 6 Pro Dual Power
(純正睡眠アプリ)
6時間00分
Apple Watch series5
(純正睡眠アプリ)
6時間13分
Apple Watch series5
(有料睡眠アプリ「Auto Sleep」
5時間57分

ガーミンとApple Watch(純正睡眠アプリ)では、合計睡眠時時間に13分の誤差が生じる結果となりました。

ちなみに、Apple Watchに導入している有料の睡眠ログアプリでは、「5時間57分」と記録されガーミンと近い結果でした。

したがって、睡眠の測定はガーミンの方が、精度が高いと言えるでしょう。

【iPhoneアプリヘルスケア(左)とGarmin Connect(右)での睡眠ログ詳細】

睡眠ログの画面は、ガーミンの方が、時計単体で睡眠ログの詳細を確認しやすく気軽に使える印象です。

また、スマートフォン専用アプリ「Garmin Connect」でレム睡眠や睡眠中の体動をグラフで確認できる点もガーミンの方が優れています。

一方で、Apple WatchはiPhone側の「ヘルスケア」アプリを介さなければ詳細が確認できない仕様となっています。

アプリでもガーミンほどの詳細は確認できず、「何時間寝たのか」「睡眠中の心拍数」くらいの確認しか行えません。

【心拍数】リアルタイム測定のガーミンと不定期のApple Watch

心拍数の測定は、アクティビティアプリ使用時には「ガーミン」「Apple Watch」ともにリアルタイムの心拍数が表示されます。

ガーミンはウィジェットとして設定した際もリアルタイム測定を行っています。

しかし、Apple Watchでは、ウィジェットとして画面に配置した場合には、不定期に測定した結果しか表示されません。

そのため、普段からリアルタイムの心拍数を確認したい方にとっては、不便と言えるでしょう。

【操作性】慣れが必要なガーミンと直感的なApple Watch

操作性に関しては好みが分かれる仕様になっています。

ガーミンの場合は、画面をタッチしての操作は行えず、左右合計5つのボタンをクリックして行います。

そのため、1つの項目を操作するのにも10回程度のクリックを要する場合も多く操作には慣れが必要です。

一方で、Apple Watchは画面をタッチして操作を行うため、直感的に操作でき1つの項目を操作する工数が少ないです。

しかし、Apple Watchの場合は意図せず画面に触れてしまい誤操作を起こすことも多くあります。

この点を考えると、ガーミンの方が誤操作が少なく、スポーツなどを行う方にとっては最適な操作性とも言い換えられます。

【GPS性能】普段使いなら互角だが、運動時はガーミンが優秀!

ガーミン、Apple WatchともにGPS機能が内蔵されているためマップを使用して携帯電波の届かない登山時などの現在地表示が可能です。

実際に1.98kmのウォーキングをした結果GPS性能や心拍数、高度の変化など多くの情報を取得してくれるのは、ガーミンです。

ともに運動後に時計本体からも運動結果を確認できますが、専用アプリを介して確認してみると取得した情報量の差は、一目瞭然です。

上記画像は、Apple Watchで計測したログを純正アプリ「アクティビティ」で確認した画面です。

取得できた内容は、「合計時間」「距離」「合計キロカロリー」「高度」「平均心拍数」「平均ペース」「心拍数」です。

距離は、「1.93km」と計測され、実距離よりもマイナス0.05kmの誤差が生じました。

一方、ガーミンの純正アプリ「Connect IQ」で確認すると取得量の違いだけではなく、情報を詳細に取得していることがわかるでしょう。

ガーミンでは、「ルート」「ペース」「心拍数」「トレーニング効果」「高度」「気温」などをグラフで表示しており見やすくなっています。また、ルートは速度に応じて色分けされているため、自分のウォーキングやランニングのペースを詳細に確認できます。

そして、ガーミンのGPSは「GPS」「GPS/GLONASS(ロシア)」「GPS/GALILEO(ヨーロッパ)」「Ultra Trac(節電モード)」の4種類が標準搭載されており、場所に応じてより正確なGPS測定が可能となっています。

距離は、「1.98km」と実距離と変わらず、ガーミンの方がGPSの精度が高い結果となりました。

【耐久性】堅牢性の高いガーミンとタッチ操作故に傷つきやすいApple Watch

文字盤のガラス面は、ガーミンはGorilla Glassであるのに対してApple Watchはガーミンの3倍の強度を誇るサファイアガラスを採用しています。

しかし、実際にはガーミンの文字盤はケース縁が高いため画面が直接物に接することは少ないです。

Apple Watchはケース縁が無く直接画面が接してしまうため、画面が傷つきやすい印象です。

また、画面をタッチして操作を行うApple Watchの方が、傷や汚れが着くリスクは多くなるでしょう。

そして、ケース本体の堅牢性は、実際に使用してみるとガーミンの方が丈夫で安心感のある印象です。

対するApple Watchはデザイン重視の印象で見た目はスタイリッシュですが、スクラッチ傷などがつきやすいのがマイナスポイントです。

【セキュリティー面】パスコード設定ができるApple Watchの方が優秀

セキュリティー面は、Apple Watchの方が優秀です。

なぜなら、Apple Watchには「パスコード設定」が可能で時計を腕から外した際に、パスコードを入力しなければ操作ができなくなり第三者から操作されません。

一方で、ガーミンにはロック機能はありますが、パスコードの設定はできず、ボタン長押しで解除可能なのです。

これは、物理ボタンしか搭載していないが故の仕様なので今後のアップデートでもパスコード搭載は期待できないでしょう。

【電子決済】suica対応のガーミンと5種対応のApple Watch

ガーミンは、電子決済サービス「Suica」に対応しています。

そのため、財布を持たずにランニングなどの運動に出かけられます。

しかし、Suicaに対応していない店舗も多いです。

一方で、Apple Watchは、Suicaの他に「QUICPay」「ID」「PASMO」「PayPay」が使用可能です。

ご自分がよく利用する店舗が、どの電子決済サービスに対応しているのか一度確認してみるのも良いでしょう。

まとめ:ガーミンとApple Watchどんな人におすすめ?

ガーミンはビジネスにもスポーツにも妥協したくない方におすすめです。

選び抜かれたマテリアルと、ビジネスにもスポーツにもフィットするデザイン性で理想のビジネスライフを実現します。

そして同時にゴルフやランニング、サイクリングや登山といったアウトドアスポーツを楽しむ方に、向いています。

その理由は、純正のアプリケーションがアウトドアに特化して作られているためです。

例えば、アウトドアに役立つABC(高度・気圧・方位)や優秀なマップ機能などが標準搭載され、高い堅牢性を持っています。

【ABC(高度・気圧・方位)アウトドアユーザーには必須の機能】

また、Apple Watchの約266倍のバッテリー持ちソーラー充電機能最大のおすすめポイントと言っても良いでしょう。

そのため、さまざまな情報を瞬時に確認する必要があるビジネスマンやアウトドアスポーツを行う方には、ガーミンがおすすめです。


Apple Watchは、iPhoneやMacなどApple製品を使用する方にとっては連携機能も多く使い勝手がさらに良くなります。

また、ガーミンほどの性能ではありませんがGPS機能や心拍数測定、運動アプリなどが標準搭載されています。

そして、Apple Watchの最大の特徴とも言える、スタイリッシュで遊び心のあるUIは老若男女問わずに使用者を楽しませてくれるでしょう。

そして、価格の面でも今回比較したガーミン Fenix 6 Pro Dual Powerの半額以下で購入できます。

したがって、「生活を豊かにしたい」「運動をこれから始めたい」という方には、コスパの良いApple Watchがおすすめです。