Q Acoustics(Qアコースティック) Concept 20J、40J
※Concept 20Jは、ホワイトとブラックの2色が用意されていますが、Concept 40Jはブラック仕上げのみです。今回テストした、Consept 40J ホワイト仕上げは、ラインナップされません(販売予定がありません)のでご注意下さいませ。
Focal(フォーカル) Aria 905 FS-20 Piano Black 音質比較試聴
Q
Acoustics Concept 20J |
Q
Acoustics Concept 40J |
Focal(フォーカル) Aria(アリア) 905 |
audiopro FS-20
Piano Black |
発売直後から世界的に人気の高い「Q Acoustics(Q アコースティック)」のスピーカーが「日本限定モデル」として登場しました。この「日本限定モデル」には、音質に優れるQEDの内部配線(79 Strand)が使用され、それに合わせてネットワークが若干変更を受けています。さらに、金メッキターミナルやQED(79 Strand)を使った高音質ジャンパーケーブルの添付など、日本仕様独自の高音質化が行われています。
今回はこの日本限定モデルのブックシェルフ型「Concept 20J」とフロア(トールボーイ)型「Concept 40J」を、逸品館お薦めのブックシェルフ型スピーカー、Focal「Aria 905」とフロア型スピーカー、audiopro「FS-20 Piano Black」と比較試聴しました。
Q Acoustics Concept 20J 、Concept 40J の特長
Q Acousticsすべてのモデルに共通する特長は次のようなものです。
・制振ジェルをサンドイッチした鳴きの少ないキャビネットにより、軽量(低価格)でありながら高級スピーカーに匹敵する純度の高い音質を実現。
・ツィーターの周囲に特殊なディフューザー(反射リング)を設けることにより、設置場所を選ばず優れた立体感と音の広がりを実現。
Q-Acousticsのオリジナルディフューザー/DE-COUPLERとツィーター
・バイワイヤー入力に対応、日本仕様には金メッキターミナルを使用
金メッキされた、日本限定モデル Concept40Jの入力端子(ジャンパー線は、非純正)
・後方が広がった、4ポイント支持(フロア型モデル)
・オリジナルカラーのサランネット(グリル)とオーナメント
・高音質内部配線、QED 79Strandの採用
・高音質ターミナル、QED AIRLOKを使ったジャンパーの付属
Concept 20Jの外観 |
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奥行きの広いキャビネット。 |
底面には、スタンドと固定するためのねじ穴があります。 |
バイ・ワイヤリング対応、金メッキターミナル(ジャンパーは非純正) |
バスレフポートを塞ぐためのスポンジが付属します。 |
スピーカーの試聴には、AIRBOW CD3N AnalogueとPM7005 Applauseを使いました。
AIRBOW CD3N Analogue(お問い合わせ・ご注文はこちらから)
AIRBOW PM7005 Applause(お問い合わせ・ご注文はこちらから)
試聴ソフト
RUDIMENTAL |
Tony
Braxton & Baby Face |
Hayley
Westenra |
Joe
Newman |
Time
Warp |
マイクを使わず、電子的に作られた音を中心に構成されるアルバム。S/Nが高い。 |
50才を超えた熟練の男女デュオの深みのある表現が冴える。現代的なPOPS。 |
オーケストラと女性ボーカルで構成される、聞きやすい声楽。演奏と録音、共に優れている。 |
60年代のJazzが中心のオムニバスアルバム、「Jazz Round Midnight」のトランペット集。 |
テラーク・レーベルの音質こだわる1枚。電子音とアコースティック音の両方で構成される。 |
試聴の締めくくりに「Grace Mahya(グレース・マーヤ)」のアルバム「Last Live at DUG」から、Mona Lisaを聞きました。
Focal(フォーカル) Aria(アリア) 905 |
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音質評価 スピーカーケーブルには、QED Profile79Strand(\910/1m)を使いました。 Spoons ブックシェルフ型スピーカだが、低音がしっかり出る。高音に、きちんとした芯がある。色彩感は濃い。 Roller
Coaster Ave
Maria Someone
To Love Star
Trek Main Theme シンフォニーも表情の豊かな、説得力のある音で鳴った。 Aria 905(ノワイエ仕上げ)総合評価 Ariaに関わらず、スピーカーは表面の仕上げで音が変わる。以前は、それほどまでに感じなかった事だが、YouTubeを使った音質比較を行う中で、それに気づき聞き比べをする中で、その音質差の大きさに驚くようになった。考えれば、スピーカーのキャビネットは楽器のように共振しているのだから、その材質や表面の仕上げが音質に大きく影響するのは当然のことなのだ。 Aria 905の良さは、アンプのラウドネススイッチを入れたときのように、中域が濃いこと。だから、ソフトの善し悪しや、録音にかかわらず、安定して心地よい音を出してくれる。また、中域の濃さはボーカルや弦楽器などの「表現力」を高める効果もあり、演奏がドラマティックに躍動する。このストーリー性を感じさせる音楽の鳴らし方は、上級モデルに通じるFocalの伝統的な特長だ。Aria 905にも、それがしっかりと受け継がれていた。 |
Q
Acoustics Concept 20J |
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音質評価 スピーカーケーブルには、QED Profile79Strand(\910/1m)を使いました。 ジャンパーは、付属品が用意できなかったため、AET SCR/EVD配線材を使用して作った高性能品を使いました。 Spoons 低音の収束がAria
905よりも早く、低音がスッと消える。高音も澄み切った滑らかな音に仕上がっている。 Roller
Coaster Ave
Maria Someone
To Love Star
Trek Main Theme Concept 20J 総合評価 Concept 20Jは、Q Acoutics の主張通り、立体感に優れ(音場が大きく広がる)、キャビネットの共振による音質の劣化がほとんど感じられず、その効果で価格は安いが、高級スピーカーに匹敵する「音の良さ」が十分に感じられる。Concept 20Jの音質は、このクラスでも優秀だと感じている、Focal Aria 905と比べても、確実に一枚上手だ。 しかし、無駄な響きの少なさは、音楽を少しモニター的にしてしまう部分があり、しっかりスピーカーと対峙して音楽を聞く方向性を感じさせる。逸品館が薦めているスピーカーでは、PMCに音質の傾向が似ているが、それよりは音が優しく感じられた。 ※今回の試聴には、AETの高性能ケーブル SCR/EVDの配線材を使って作った、非常に音の良いものを使ったので、QED 79 Strandを使用している標準付属品よりも、かなり音質が上回っていると思われます。標準付属品のジャンパーを使った場合、音質はもうすこし穏やかで柔らかくなると思われます。 |
audiopro FS-20
Piano Black |
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音質評価 スピーカーケーブルには、QED Profile79Strand(\910/1m)を使いました。 Spoons 低価格で大型のスピーカーは、キャビネットの強度不足で低音が膨らむ傾向が強いのだが、FS-20の低音は膨らまない。 Roller
Coaster 男女の声の違いも明確になり、音楽が耳だけではなく、身体全体に伝わってきた。
Ave
Maria Someone
To Love FS-20もキャビネットの共振が良くコントロールされていて、このサイズのスピーカーとしては中低域の濁りが少ないから、楽器の音が混ざらずに、それぞれの奏者が「音を置いて行く」感じまで再現される。 Star
Trek Main Theme FS-20 Piano Black 総合評価 これまでもブックシェルフ型スピーカーとフロア型を聞き比べたことは何度もあったが、今回は、その違いが今までよりも大きく感じられた。試聴したソフトの影響もあるだろうけれど、それが「2Way ブックシェルフ」と「3Way フロア型」の差がはっきり出た感じだ。 例えば、Concept 20Jにスタンドを合わせて購入すると、FS-20 Piano Blackより1.5倍くらい高価になる。もし、置き場所があり、大きなスピーカーの設置が問題にならないのなら、スピーカーはできれば大きな方がよい(低音が出る方が良い)から、迷わずFS-20 Piano Blcakをお勧めしたい。 しかし、この価格帯の大型スピーカーの低音は、質が悪い製品が多いので、たいていの場合「同じ予算でブックシェルフ型スピーカー+スタンド」を買った方が、音の濁りや音場の広がりで有利になるから、Concept 20Jのチョイスも間違いではない。今回の試聴では、Concept 20Jよりもバランス良く、雰囲気濃く、演奏を再現してくれたaudiopro FS-20 Piano Blackを褒めるべきだろう。 FS-20は素晴らしく音が良いにも関わらず、その価格は驚くほど安い。FS-20の価格は、その2倍くらいの価値観は十分にあると思う。 |
Q
Acoustics Concept
40J |
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音質評価 スピーカーケーブルには、QED Profile79Strand(\910/1m)を使いました。 ジャンパーは、付属品が用意できなかったため、AET SCR/EVD配線材を使用して作った高性能品を使いました。 Spoons FS-20に比べると低音の密度と精度が高い。FS-20も中低音のよけいな響きは少なかったが、Concept
40Jのクリアネスはそれを確実に凌ぐ。 Roller
Coaster Ave
Maria Someone
To Love Star
Trek Main Theme 構成が似ているConcept 40Jの音質が、PMCに似ているのはある意味当然と言えば当然だ。Concept 40JはPMCの半額くらいの価格で、それに匹敵するほど質感の高い高域を実現している。しかし、PMCはトランスミッション・ラインの採用でConcept 40Jとは比較にならない低音の量感を実現している。価格を含め、それぞれの立ち位置は明確だ。 Concept 20J 総合評価 散々高く評価したFS-20 Piano Blackだが、Concept 40Jから見れば、その音は濁っているし、高音も細かい音が出ないと感じられるだろう。それは、Focal Aria 905とConcept 20Jの音質比較にも当てはまる。 Focal Aria 905・audiopro FS-20は、Tannoy Prestigeシリーズのように「雰囲気で音楽を聞かせる」タイプ。Concept 20J/40Jは、PMCやB&Wのように「音で音楽を見せる」タイプ。それぞれが目指している頂点は同じだが、上っている道中(壁面)が違っている。 極論を述べるなら、Concept 40J(Concept 20J)の魅力は、あくまでも「音質」にある。その潔さも、また心地よい。 ※今回の試聴には、AETの高性能ケーブル SCR/EVDの配線材を使って作った、非常に音の良いものを使ったので、QED 79 Strandを使用している標準付属品よりも、かなり音質が上回っていると思われます。標準付属品のジャンパーを使った場合、音質はもうすこし穏やかで柔らかくなると思われます。 |
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