どのブランドにするか
手袋を発売しているメーカーは数知れず。200年の歴史をもった老舗もあれば、100均やコンビニでも買うことが出来ます。その中で、『スーツによく合うオトナの男性向き』という目線で、相応しい11ブランドをピックアップしました。少々お値段が張るものもありますが、きちんと使えば何年も使えるブランド達です。
MEROLA|メローラ
1885年、イタリア・ローマで誕生した「MEROLA(メローラ)」。イタリアを代表する高級グローブメーカーで、イギリスのDENTSなどと並び高い人気を集めています。メローラのグローブの素晴らしさは当時からイタリア全土に知られていましたが、1915年にサンフランシスコで開催された万国博覧会の舞台でゴールドメダルを授与されたことから、世界的な名声を獲得することになります。その後、ローマの休日、ヴィスコンティ、タイタニック、ギャング・オブ・ニューヨークなど、多くの映画に使用され、俳優たちの手元を彩ってきました。顧客には、マーガレット女王をはじめ、世界中の王族や貴族、ハリウッドスターが名を連ねます。
ALPO|アルポ
高品質でソフトなレザーやカシミアなどを使った高級グローブメーカー『アルポ』の歴史は、19世紀後半、イタリアはナポリのポルトラーノ家の手工業からスタートします。創業者フォルトゥナート・ポルトラーノの長男、アルベルトが製造から販売まで一貫したシステムを整備し、フィレンツェ、ナポリ、パレルモにショップをオープンしました。厳選された牛革に独自のなめし加工を施すことで、レザーは非常に柔らかく仕上げられます。デザイン面でもグローブブランドとして初めて、一流デザイナーを起用し、グローブをファッションアクセサリーへと進化させ、その高いファッション性もアルポの魅力となっています。
DENTS|デンツ
1777年に創業された老舗アクセサリー・メーカー「DENTS(デンツ)」。
職人たちはハンドメイドで手袋を作る熟練の技を身につけており、その技術は今日も変わらず受け継がれています。
デンツの手袋は、革の選定、裁断士によるカッティングなど個々の異なる技術を持つ職人たちの手により、
30余りもの工程を経て作り出されます。1953年にはエリザベス女王が即位式でデンツの手袋を身に付けました。
GLOVES|グローブス
GLOVES(グローブス)は、1899年創業の、老舗手袋ブランドで、当時、手袋作りが盛んだったナポリにて、設立されます。
家族経営の手袋工房としてスタートした、GLOVESは上質なレザーを使用した、
レザーグローブが、イタリアのファッショニスタの間で話題となり、手袋のトップブラントとして認知されるようになります。
現在もメイド・イン・イタリーに拘り続ける名門グローブブランドです。
Madova|マドヴァ
フランスで手袋の製造技術を学んだ創業者のアメディオ・ドニーニが1919年に設立した手袋専門店Madova/マドヴァ。
イタリア、フィレンツェの名所のひとつベッキオ橋の袂に店舗を構え、革手袋の製造から販売までを行っています。
専業ブランド特有の妥協なき物作りが、イタリアのみならず世界中から高い評価を得ています。
Whitehouse Cox|ホワイトハウスコックス
「Whitehouse Cox(ホワイトハウスコックス)」英国生まれのホワイトハウスコックス。
1800年代後半、馬具のメーカーとして創業。お色はブラックになりまして、
カーフレザーを使用し非常にしなやかなお品物になり末永くご利用できる逸品です。
非常に斬新なアイデアはもちろん 伝統に裏打ちされた確かな技術力は現在も引き継がれています。
現在も創設当時の伝統を守り続け、選りすぐりの素材を用いハンドクラフトを中心とした生産を続けています。
SOLI|ソーリ
ベルガモにあるグローブ専業メーカーSOLI社。
SOLI社はグローブの専門メーカーで、50年以上の歴史を誇ります。
厳選した素材を用い、熟練した職人が一点一点丁寧に作り上げる手袋は、
イタリアやヨーロッパの名だたる高級ブランドのOEMを受けることからも、
その実力とクォリティの高さを証明しています。
MARIO PORTOLANO|マリオポルトラーノ
1895年イタリアのナポリで創業した『MARIO PORTOLANO/マリオポルトラーノ』。
4世代に渡る老舗のグローブブランドとして革の染色から最終仕上げに至るまで、
自社内において完璧な作業で生産された製品は、世界の一流ショップに高く評価されています。
丁寧で上質な作りに加え、ほんの少しの遊び心を加えたデザインで人気を博しています。
RESTELLI|リステリ
1920年創業のミラノの老舗グローブブランド。
英国のDENTSと並んで高い技術を用いたフィット感のあるグローブで非常に信頼のあるブランドです。
高い技術力による品質もさることながら、独自の色使いや素材のコンビネーションなどファッション性の高さで、
世界中から高い評価を得ています。
Per noi|ペルノイ
ジャケット、コートにチーフ代わりに挿す事ができるグローブとして、
各雑誌にて取り上げられていた事から急激な人気を博した「Per noi(ペルノイ)」。
指先入ったハートの刺繍は、スマートフォンなどのタッチパネルに反応する特殊な糸で刺繍が施されています。
腕時計を見せるために絶妙なカットデザインは、そのままに装着したままスマホやipadを自在に操れる、
クォリティだけじゃない、遊び心のあるブランドです。
Andrea DAMICO|ダミコ
Andrea DAMICOは1964年ボローニャで生まれ。
戦後より靴屋を営んでいた祖父の影響を受けて、レザーに対する情熱を持つようになった
彼は27歳の時にベルトのデザインに着手。職人との協力でオリジナルベルトを作り始め、
1991年にAndrea DAMICO社を設立しました。絶妙な素材使いとトレンドを押さえたデザインに加え、
確かな物作りによる信頼性で、現在イタリアを代表するブランドとして知られています。
レザーを熟知したブランドだけあり、手袋の品質も折り紙つきです。
素材は何かおすすめ?
手袋の印象を大きく左右するのが『素材』。高級感のあるドレッシーなラムレザーから、機能性重視のナイロン素材まで、主だった素材をご紹介します。手袋選びの参考にしてみてください。
Peccary Leather|ペッカリー
ペッカリーとは南米の熱帯雨林に生息する猪豚のような哺乳類。それに似た豚や猪等を総称してペッカリーと呼ばれています。横に3つならんだ毛穴が特徴で、耐摩耗性が特に高く、耐久性に非常に秀でた素材です。手袋のみならず、高級バッグの裏地などにも使用されています。
Suede|スエード
牛革の裏面を用いた皮革がスエードです。その起毛感がある質感が摩耗にも強く、味わい深い雰囲気を醸し出せる素材。ペッカリーに比べるとやや耐摩耗性に劣るものの、染色がしやすく美しい色合いが出せることが魅力の素材。
Deer skin|ディアスキン
柔らかでしっとりとした風合いの鹿革を指します。数ある皮革材料の中でも非常に丈夫でありながら、とてもきめが細かく柔らかいという特徴を持っています。
手馴染みが良く耐久性も高いことから、グローブの素材に最も適したレザーの一つです。
Wool|ウール
ツイードやフランネル等、冬素材のウール素材を用いたグローブ。レザーにはないチェック等の柄を取り入れる事ができる織物のウール素材は、温かみとファッション性を同時に表現できます。レザーに比べ耐久性に劣るため、手袋の場合甲部分のみに使われることが多いのも特徴です。
Lamb leather|ラムレザー
生後1年以内の子羊の革がラムレザーです。肌に吸い付くように滑らかなタッチが魅力で、牛革に比べしなやかで伸縮性にも秀でているので、手馴染みも申し分ありません。ヘアシープと良く似た風合いですが、ラムレザーの方が流通量が多く、お値段も抑えめになっているのがポイントです。
Mouton|ムートン
羊の毛皮をそのまま鞣し、毛並みを整えた天然皮革がムートンです。通常の皮革と大きく違う部分は、ウール毛が残っていること。これによって空気の層を作ることが出来、高い保温性を持つ素材となっています。今回紹介する中でも随一といえる保温性を誇る素材です。
Hair seep|ヘアシープ
エジプト周辺の砂漠地帯に生息する特殊な羊の皮革。非常に薄く柔らかくなめすことが出来るため、肌に吸い付くように滑らかなタッチが特徴。
シルキーな感触をもち、まるで第二の皮膚のようなストレスのない付け心地をお楽しみ頂ける高級素材です。
Knit|ニット
言わずと知れた毛糸の手袋。廉価で手に入れやすく、保温性が高いのが魅力です。滑りが良く風を通してしまうので、バイクや自転車には不向きな素材です。
Nylon|ナイロン
化学繊維のナイロン素材は、耐久性や防水性に特に秀でた素材。目が詰まっていることから、内側に中綿を入れた物も多く、保温性と耐久性を両立しています。機能を重視した素材ゆえ高級感に欠ける為、ドレッシーな装いには不向きです。