私は現在、'10年式のナイトスターに乗っています。バイク歴はそれほど長くはありませんが、250ccから1400ccまで、単コロから旧車、果ては300キロオーバーのマシンまで、様々なバイクに乗りました。
今回のバイクは、所謂一目惚れで購入し、今までコツコツとイジってきましたが、リヤサスは自分の好みに合うデザインの物が無く (巷でよく見かけるメーカーは、いかにもといった感じが好きではありません)、悩みの種でした。
そんな時、ネットで貴社のサスペンションが目に留まり、やっとこれだ!と思える物に出会えた気がして、迷わず購入を決意しました。品物が無事に到着し、開梱して初めてモノを手にした時は、思わずニヤケてしまいましたね。
各部品の加工精度、仕上げ、表面処理等の高さはもとより、上下ラバーマウント部ですら、手を抜こうと思えば、カラーとラバーブッシュの添付で簡単に済ませられるのに、そこは流石、専用設計だけの事はありますね、しっかりとモールド処理されており、否が応にも、期待度が高まります。
早く取り付けて試したいという衝動に駆られました。多くのライダーの方がそうである様に、私も対バイクのスタンスが乗り半分、イジり半分でして、このサスも自分で取り付けましたが、久しぶりにワクワクと、胸が躍りました。
無論、取り付けネジのトルク管理等、必要な工具は一通り所持していますので、ご心配には及びません。まず、取り付けてみての第一印象ですが、目立たないのが非常によろしい。私のナイトスターは車体色が黒なので、基本的に目立たせたくなかったのですが、これまで目にしてきたサスは、
見た目が自己主張するモノばかりで好きになれませんでした。とはいえ、ナイトスターオーナーの方ならご存じでしょうが、このバイクの純正リヤサスは、サスペンションとは名ばかりで、リジッドか!?と思えるほど硬いのです。
走っていて、国産バイクなら気にも留めない、ちょっとしたギャップでもゴツゴツするし、道路工事等の段差にでも遭遇しようものなら、思わず『ゲッ!?』ある意味、このバイクに乗るには、それなりの覚悟が要るのです。という訳で、一目惚れで買ったバイクですが、唯一このリヤサスだけが不満で、何とかせねばと思い続けながら、良いサスに出会えずに今になってしまいました。
しかし、WWの"アジャスタブルサスペンション"は本当にシンプル・イズ・ベストですね!
ブラック一色のボディと、控えめなロゴのバランスが絶妙にイイカンジです!お送りした画像でもお分かりの様に、取り付けてみて、あたかも純正で装着されているかの如く、ナイトスターのフォルムに自然に溶け込んでいます。近づいてよく見なければ、その機能性の高さに気付きませんが、その控えめさが逆に、私にはツボなんです。
これだけでも私としては、もう半分以上の満足感ですね。あとの残りは、実際に走ってみてですが、果たして結果は…。逸る心を抑えて走り出した時の喜びは、感動すら覚えました。家を出て、数百メートル走った所に橋があるのですが、その継ぎ目の段差が、今までは恐怖でした。
ナイトスターの純正サスは、前述の通りストロークが短すぎて、まったく機能しない為、ギャップというギャップが、全てストレスで(そこも含めてが、ハーレーの良さなのだと、言われれてしまえばそれまでですが)
今まで近所のこの段差は、ケツを浮かせてやり過ごしていたのです。つい忘れて、無防備に通過しようものなら、本当に腰骨が砕けたかも!?と思えるくらいの衝撃が待ちかまえています。ですので、機能の合否の判定基準は、先ずはこのギャップでの反応と決めていました。
でも、本音を言えばそれ程期待はしていなかったかな。というか、この価格で見た目と性能の両立は、難しいだろうと。そんな思いを抱きながら走り出し、問題のポイントに差し掛かります。で、いつもの癖で思わず身構えてしまいましたが、結果はまったくの杞憂に終わりました。
もう、それこそ自然にクリアしてしまったので、正直拍子抜けでしたね。
『おぉ!!何これ?全然イイじゃんよ♪』
調子に乗って、何度も橋を往復してしまいましたが、ちゃんとスプリングで衝撃を吸収し、ショックが余計な振動を抑えているのが分かります。貴社のサスに交換してからは、恐怖が楽しみに変わりました。以下、セッティングの詳細です。
私は、嫁とタンデムでのツーリングもしますが、その沈み込みを考慮して、セット長はノーマルの280ミリより20ミリ長い、300ミリを選択しダンピングは5、プリロードはセット長をデフォルト値より5ミリ縮めた分、プリロードが上がっている為、最弱にて開始しました。この条件での、ソロでの乗り心地には、ほぼ満足しております。多少ゴツゴツした感は否めませんが、セット長を伸ばした分、ストロークに無理が無くなり、やはりノーマルと比べたら天と地ほどの差があります。
何より、峠道のコーナーで車体が跳ねても、しっかりとタイヤが追従して、路面を捉えている接地感、安心感が増しました。乗り心地を優先するのであれば、もっとセット長を伸ばして、プリロードを減らしてやれば良いだけの事ですが、もともと車高が低い、ナイトスターのフォルムが崩れてしまうのが嫌なのと、サイドスタンドとの兼ね合いもありますので、この長さにしています。
ただ、この設定だと、より負荷の掛かるタンデム時にボトミングしてしまうので、結果的にプリロードを上げざるを得ませんでした。しかし、それだと今度は、ソロの時の突き上げ感が増してしまいます。今の段階では、タンデム可能な、それでいて可能な限りソロ寄りの、プリロードを模索しているところです。
場合によってはアト5ミリ、車高を上げるのも手かな、と感じています。いずれにしろ、今回のサス交換に際して、貴社のモノを選択した事は大正解でした。本当に、走るのが楽しくなり、走行距離が今にも増して、増えそうです。今後も機会があれば是非、貴社の製品を試したいですね。その時は、また宜しくお願いします。ありがとうございました。