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あすかや

フランスのゴブラン織、イランのペルシャ絨毯と並んで世界三大織物に数えらる高級絹織物で、経済産業大臣指定伝統的工芸品です。軽くて暖かく、着れば着るほど体に馴染み着くずれしにくく、しわになりにくいのが特徴で、数十年に渡り受け継ぐこともできるといわれています。
東大寺献物帳には「南島」から褐色の紬が献上された旨の記述があり、約1,300年の歴史を誇ります。当時、奄美大島は遣唐使船の中継地となっており、奄美では奈良時代以前から絹布づくりと染色が行われていたそうです。
大島紬とはどういう紬か、証紙の表記はどういう意味かなど、選ばれる際に参考にしていただければと思います。
また、歴史があり、味わい深いが特徴の大島紬は高級なイメージがありますが、こなれた粋な着姿を演出してくれます。あすかやお薦めのコーディネートも合わせてご覧ください。

大島紬 お薦めコーディネート

大島紬の証紙

大島紬の製品は全て一反ごとに産地表示のため、「地球印」「旗印」「鶴印」のいずれかが一つ貼られています。証紙を見ればその大島紬が何処で生産されたのか知ることができます。手織りか機械織りなのか、製造元、素材など商品についての情報も記入されています。
天然染料の中でも伝統的な泥染めをした大島紬には「古代染色・純泥染」の証紙が貼られ、草木染めや植物の藍のみで染められたものには「古代染色・純植物染め」の証紙が貼られます。
奄美大島、鹿児島市、宮崎県の都城市などの地域で主に製造されており、その中でも本場生産地(発祥の地)とする奄美大島で作られた大島紬には「本場奄美大島紬」という認定マークが付けられていて、価値が高くなります。

奄美大島で生産された本場大島紬の証紙

大島紬の本場である奄美大島で織られたものであることを証明する「地球印」の証紙が与えられる大島紬には定義があります。これらの条件を満たし、なおかつ「本場奄美大島紬協同組合」の厳しい検査に合格したものだけに地球印の証紙は与えられます。

本場大島紬の証紙

鹿児島県本土で生産された大島紬の証紙

品質を保証する証紙は「旗印」と呼ばれ、水色証紙とオレンジ証紙の二種類があります。水色証紙は大島紬の特徴である絣糸を使用したものにつけられます。伝統工芸品にのみつけられる伝産品マークシールの下に「鹿児島県本場大島紬協同組合連合会」と表記されていれば手織り、「鹿児島県絹織物工業組合」と表記されていれば機械織りです。一方、オレンジ証紙には伝産品マークはついていません。代わりに鹿児島県絹織物工業組合のシールが貼られており、ほとんどが機械織りとなっています。

鹿児島県本土 大島紬の証紙

奄美大島産 本場奄美大島紬の定義

特定の地域で製造されていれば全ての織物が大島紬になるわけではなく、1980年に通産省が伝統的工芸品に指定するに当たり制定した定義があります。以下の定義に当てはまるもののみ、奄美大島産 本場奄美大島紬として「地球印」の証紙が貼られます。

本場奄美大島紬の定義

大島紬の「マルキ」ついて

マルキの差本場大島紬は、絣で模様を表現します。経絣糸の本数の単位をマルキといい、模様の緻密さの目安になっています。1マルキは経絣糸80本で、数字が大きいほどより細かい緻密な柄になります。多くの大島紬は「7マルキ」で製造されています。9マルキ以上は高度な技能が必要で生産数が少なく、価格も安くありません。12、15マルキは絣合わせが非常に難しく最高級品とみなされてきました。マルキ数が多いほど、経糸の中の絣糸の本数が多くなる事と柄が細かくなる為、織る手間(絣を合わせる手間)が増えるので高額になりますが、絣の構成によって一概にはいえません。
Tの字の絣は「片ス」と言って絣糸の柄合わせは経糸、横糸それぞれ1本で済みます。一方、十の字絣の場合は「一元(ひともと)」といい、経横糸それぞれ2本づつ絣を合わせるので何倍も手間と時間がかかります。片スで織られた9マルキの大島紬より、一元で織られた7マルキの大島紬の方が高価になる場合があります。近年では技術者の高齢化に伴い、片ス紬のものが大半を占めるようになってきました。

大島紬の泥染めについて

泥は染料として用いられるのではなく、染料を発色させたり繊維に定着させたりする媒染剤として用いられる天然の染色方法です。明治時代以降は、鹿児島県本土や宮崎県都城市などでも本場大島紬が生産されるようになりましたが、本場大島紬の泥染めができるのは奄美大島だけです。
奄美大島の泥田には多くの鉄分が含まれており、とても粒子が細かくなめらか。この粒子のキメ細かさがあるからこそ、生地や糸を傷めることなく、美しくそしてしなやかに染めあげることができるのだそうです。また、泥染めを施すことで、その天然成分により防虫効果や、消臭作用も生まれます。

泥染め

大島紬は上記の泥大島以外にもその他様々な染色技法が生み出され、白や藍色、色が鮮やかなものもあります。
草木泥染大島:テーチ木以外の草木と泥で染めたもの、絣糸・地糸共に草木染色したもの
泥藍大島:藍で染めた絣糸をテーチ木と泥で染めたもの、絣糸が藍染め地糸が泥染のもの
色大島 :化学染料で染めたもの、絣糸・地糸共に化学染料で染色したもの
白大島 :染料で染めていない白いままのもの、地糸は白糸を使ったもの
正藍大島紬:絣糸・地糸共に藍染したもの
草木染大島紬:絣糸・地糸共に草木染色したもの

大島紬に合う帯は?

粋で上品な大島紬ですが、帯はどのようなものを合わせればいいか悩みますよね。大島紬に限ったことではないですが、お着物のコーディネートは価格より「格を合わせる」ことが大切です。
お着物と帯には「織り」と「染め」の2種類ありますが、お着物と帯は格の順番が逆になります。

お着物 :「染め」の着物  >「織り」の着物
帯 :「織り」の帯  >「染め」の帯

「織り」とは、先に糸を染めてから織り上げる(生地にする)
「染め」とは、先に糸を織ってから(生地にしてから)色や柄をつける

大島紬はとても高価なイメージがありますが、紬なのでお洒落用の帯を合わせて下さい。一般的には名古屋帯はお洒落用に使用することが多いのでお勧めです。
大島紬は「織りの着物」ですので、「織りの帯」を合わせるとより格の高い着こなしになります。大島紬に袋帯は不適切と言われていますが、着ていかれるシーンによってはお洒落用の袋帯も活躍します。
半巾帯は帯結びが比較的自由なので様々な結び方を楽しむことができます。普段から大島紬を着慣れてる方にはお勧めです。

お洒落用 袋帯

名古屋帯

半巾帯

あすかやお薦めコーディネート


縞模様が素敵な古代染の大島紬と、7マルキの本場奄美大島紬を使用してコーディネートを掲載しています。合わせる帯や小物で印象が変わりますので、ぜひ大島紬を選ばれる際に参考にしてみてください。

大島紬 袷

大島紬 単衣

大島紬 夏物