Kazuko Takashima
2012高島和子さん 24年度産商品ページ

自然栽培ヒノヒカリのルーツは滝にあったのです。

収穫前のヒノヒカリと高島さん。

古代米ブレンドや自然栽培茶でおなじみの髙島和子さんより、無農薬・無施肥で作った自然栽培ヒノヒカリが入荷いたしました。
高島さんは他にも「ミネアサヒ」という品種のお米も作っておりまして、一般的なうるち米はこの「ヒノヒカリ」と「ミネアサヒ」の二種類を作ってらっしゃいます。

田んぼの水のルーツを探せ!
ある日、高島さんはふと思いました。「この田んぼで使っている水はどこから流れてきているんだろう」と。
南阿蘇ですから山からの湧き水であるのは間違いないのですが、どこから湧きでて、ここまで流れてきているのかを知りたくなったのです。

勢い良く流れ落ちる垂玉温泉、金龍の滝。

ミネアサヒを作っている田んぼの水は近くの水源から流れてきているのでルーツははっきりしております。しかしヒノヒカリを作っている田んぼはミネアサヒを作っている田んぼとは少し離れているので使用している用水路が違うのです。

というわけでヒノヒカリを作っている田んぼ横を流れている用水路を上へ上へ、阿蘇山の山麓をひたすら登っていくと・・・。

辿って行くと、そこにあったのは巨大な滝。
そこにあったのは巨大な滝。ちょうど垂玉温泉にある「金龍の滝」へ行き着いたのでした。田んぼの水も、元を辿ればこんなに上の方から流れてきていたんですね。

でも実際にはもっと上の方から流れてきているんでしょうね。しかし水源まで行ってみたいのは山々ですが、さすがにこの滝はロッククライマーでないと登れません。残念ですがこれ以上は諦めましょう。とにかく「高島さんの自然栽培ヒノヒカリのルーツは金龍の滝にあり」ってことは分かりました。偉大な阿蘇山から湧きでた伏流水がこのお米を育てているのです。

お堂に祀ってある千手観音像。

二百年前のお坊さんに思いを馳せてみる。
滝からの下山途中、山の中にある小さなお堂に寄りました。名前は「金龍山玉垂寺」とあります。調べてみると、件の垂玉温泉と金龍の滝は今からおよそ二百数十年前、この金龍山玉垂寺の修験者によって発見されたそうです。昔のお坊さんたちも滝を見ながら温泉に使って「極楽、極楽」とか言ってたんでしょうね。

高島さんはよくこのお堂にお参りにくるそうで、そう聞くとお堂に祀られている千手観音像も五穀豊穣をもたらすありがたい菩薩様に見えて来ました。店長もお米作ってるからちょっと祈っとこ。どうか今年もいいお米が作れますように。

阿蘇の大自然を思いっ切り享受したお米です。
というわけで、20年以上にもなる無農薬栽培歴に加え、さらには肥料も施さない自然栽培、しかも阿蘇の湧水で育ったこのヒノヒカリ。高島さんの作るお米は古代米やミネアサヒと同じく、やっぱりここでしか作ることのできないオンリーワンなお米なのです。

  • 田んぼを見まわる高島さん。遠くには阿蘇山が見える。
  • 金龍の滝を見る高島さん。
  • 頭を垂れたヒノヒカリ。
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無農薬無施肥の自然栽培で作るミネアサヒ。

収穫前のミネアサヒ。

阿蘇に適した品種「ミネアサヒ」。
ブレンドや自然栽培茶でおなじみの髙島和子さんより、無農薬・無施肥栽培のミネアサヒが入荷いたしました。
「ミネアサヒ」とは標高の高く寒暖の差の大きな山間部で栽培することにより食味の高いお米が出来るという珍しい品種でございます。
つまり阿蘇山と阿蘇外輪山のちょうど間辺りの標高およそ500mの場所にある高島さんの田んぼにピッタリの品種なわけですね。

このミネアサヒ、全国での作付面積は約1400haだそうで、平成23年度食用水稲の作付面積がおよそ152万haですから、とても希少なんです。そのため、一部では「幻のお米」なんて言われてるようでして。

数種類の稲が植えられ縞模様に見える田んぼ。

希少な上に、無農薬・無施肥の自然栽培。
そんな希少な品種であるミネアサヒですが、さらに無農薬、しかも無肥料の「自然栽培」で作っているミネアサヒとなると、全国で何ヘクタール栽培されてるんでしょうか。全国でのお米の無農薬・無施肥栽培率を考えると、もしかしたら10ヘクタールもないのかも。うーん、こりゃ高島さんの自然栽培ミネアサヒこそ、本当の幻のお米ですね。

観光客を楽しませる色とりどりの田んぼ
ちなみにこの高島さんのミネアサヒ、「自然栽培古代米ブレンド」に使用されている黒米、香米、緑米の三種類の古代米と同じ田んぼで栽培されております。

どういうことかと申しますと、まぁ左の写真をご覧ください。どうです、とても綺麗な田んぼでしょう。どれも穂の色が違う(特に緑米は穂の色が真っ黒でスゴイ)ので、上から見ると色とりどりのお米が縞模様になって、本当にキレイ。というかカッコイイ。
近くを通る列車からもよく見えるので、観光客の方々の目を惹きつけておりました。

用水路を流れる湧き水。

天然の湧水を使用した米作り。
おっと、お伝えするのを忘れておりましたが、このあたりの田んぼに使用される水は、全て湧き水です。高島さんの田んぼから数百メートル離れている場所に湧き水スポットがあり、そこから用水路を使って田んぼへ導水しているのです。

田んぼ専用の水ですので、途中で生活排水とかも入りませんし、なんといっても南阿蘇の湧き水だからとっても美味しい
新潟の魚沼地方の雪解け水よりも全然美味しい!・・・・とまで断言しちゃうのはやめときますが、とにかく阿蘇の天然水を使って山間部に適した品種を作るんですから、そりゃこのお米は美味しいですよ。

田んぼの前で笑う高島さん。

東海大農学部の調査地に選定。
この高島さんの田んぼ、同じ南阿蘇村内にある東海大学農学部卒業研究の調査対象となっておりまして、主に田んぼに生える雑草と除草のタイミングの研究が行われているそうです。
一通り調査が終わると生徒の皆さんが横一列に並んで手で除草を行うそうで、「生徒さんたちのにぎやかな声が稲に元気を与えてる気がします」と高島さんは語ります。ちなみに、生徒によって週に一度行われる調査の結果は卒業論文集に掲載されるとのこと。
田んぼの自然栽培歴が長く、大学によって「田んぼが自然に還っている」と判断されたが故に調査地として選定されているのです。
うーん、こりゃ幻の米どころか「オンリーワンなお米」ですね。

  • 田んぼ横を通り過ぎる列車。
  • 縞模様の田んぼ。
  • 頭を垂れたミネアサヒ。